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黒山健一とTY-E、3年目の初優勝 R3もてぎ大会

2025年6月8日 栃木県芳賀郡茂木町モビリティリゾートもてぎ 動員数:2,100人 愛知・岡崎大会、大分・玖珠大会と転戦した全日本トライアル選手権は、「モビリティリゾートもてぎ」を舞台とする第3戦を迎えた。2週間前にトライアルGPが開催されたばかりの会場だが、大雨と泥でたいへんだったトライアルGPに対して、今回はずいぶんコンディションがいい。 国際A級スーパー 世界選手権の素材をそのまま使ったセクション群は、高さのあるダイナミックな設定だった。舗装路を移動することですべての観戦が完了する、観戦者にはたいへん手厚いおもてなしがもてぎのトライアル大会の特徴。斜面に配置された大岩やブロック資材などがライダーを待ち受けた。 序盤、好調を競ったのは開幕戦、第2戦を連続2位としている黒山健一(ヤマハ)と絶対王者の小川友幸(ホンダ)。小川は古傷に加え、練習中の負傷もあって満身創痍。しかし減点を押えて試合をまとめる技はいまだ日本一。その底力には敬服するしかない。 小川友幸、もてぎ大会で2位小川は第5、第6と連続して5点となって黒山、野﨑史高(ヤマハ)に逆転を許すも、1ラップ目終盤には再び野﨑を逆転。黒山にわずか1点差で1ラップ目を終了した。手術明けでまだ本調子ではない野﨑は小川に遅れること3点で3位。 第2戦で勝利してランキングトップに出た氏川政哉(ヤマハ)は、中盤の3連続5点で1ラップ目5位。4位の柴田暁(TRRS)を5点差で追う苦しい展開となっている。 昨年のもてぎ大会で優勝している氏川、今大会は4位2ラップ目、1ラップ目の感触でライディングを修正してきたライダーが減点を減らしてくる。1ラップ目が不本意に過ぎた氏川は2ラップ目に減点を半分にまで減らして、柴田を逆転。3位野﨑と同点にまで追いついた。野﨑、小川は1ラップ目のペースをほぼ維持することになった。二人とも、2ラップ目終盤までは1ラップ目をしのぐ走りを見せていたのだが終盤に連続して5点を喫して、1ラップ目の走りを超えることができなかった。 そんな中、氏川同様に減点を半分近くまで減らしてきたのが黒山だった。黒山は、第3セクションでの5点以外、2ラップ目には5点なし、1ラップ目の自身のベストスコアを8点も減らして好調のままゴールした。 SSを前に優勝を確定していた黒山健一とTY-E3.010セクション2ラップのゴール時点で、黒山のリードは11点。黒山の勝利は確定的だ。2位小川は減点39点で、3位野﨑とは6点差、野﨑と4位氏川は同点で、この3人はSSでの逆転があり得る。 電動による3位表彰台。野﨑史高5位柴田は6位小川毅士(ベータ)と1点差。さらに小川に5点差で、前回初めて表彰台に乗った久岡孝二(ホンダ)、久岡に2点差の武田呼人(ホンダ)も、SS次第で5位までポジションを上げる可能性は残していた。 残るSS進出ライダーは、ベテラン田中善弘(ホンダ)と、IASにコマを進めてまだ3戦目の宮澤陽斗(ベータ)。宮澤の第1セクションのクリーンは素晴らしかった。 SSは、トップグループにとってはクリーンの出る設定で、確実に最少減点でそうはしながらライバルの失敗を待つ展開となった。真っ先にクリーンを出して逆転を狙った武田がSS第2で5点、久岡は両SSをクリーンして、徐々にポジションが確定していく。 1点差で5位を争う柴田と小川毅士は、その順位争いのプレッシャーが減点に直結したトライを見せた。先を走る小川が1点をつけば、直後の柴田も1点を失い、さらにSS第2でも同じように1点ずつを失って、結果両者の減点差は変わらず。柴田は開幕2戦の不調を、少し取り戻しての5位獲得となった。 5位の柴田暁6位になった小川毅士は、柴田と1点差そして同点の野﨑と氏川は、両者一歩も譲らずクリーン合戦。となると、クリーン数の多い野﨑が3位入賞となって決着。小川友幸も、ここは確実に両SSをクリーンして、上出来の結果という2位入賞の戦いを締めくくった。 5点を取ろうとも勝利が決まっている黒山だったが、SS第1で1点をついたのがちょっと悔しい。最後のSS第2は、眼下で見守っているお客さんに笑顔と華麗なクリーンを披露して勝利のゴールに飛び込んだ。 黒山の勝利は2022年シティトライアルジャパン大会以来。そして2023年以来のTY-Eでの参戦で、黒山の初勝利となった。 ランキングは黒山が10ポイントリード。小川友幸と氏川は1ポイント差でランキング2位を争っている。 国際A級スーパークラス表彰式。左より、2位小川友幸、優勝黒山健一、3位野﨑史高国際A級スーパー_SS_結果表ダウンロード国際A級 第1セクションからいきなり渋滞と、セクションの厳しさにも増してむずかしい戦いを強いられたこのクラスだが、開幕戦で勝利、そして九州と今回のインターバルでSSDTに出場してきた高橋寛冴(シェルコ)が見事2勝目を飾った。高橋は4点のタイムオーバー減点をとりながも、2位平田貴裕(スコルパ)に1点差で逃げ切った。 国際A級、今季2勝目をあげた高橋寛冴前回勝利の小野貴史(ホンダ)は今回4位で、高橋を6ポイント差で追うランキング2位につけている。 中学生ライダーの対決、前回初表彰台を獲得した永久保圭(ベータ)は今回は8位、黒山太陽(シェルコ)は10位だった。 国際A級表彰式。左から2位平田貴裕、優勝高橋寛冴、3位本多元治、4位小野貴史、5位砂田真彦、6位村田慎示国際A級_2Laps_結果表ダウンロード レディース 9名が参加。いつものレディースクラスのモノサシからすると高い高い岩がレディースラインに現れるなどして、なかなか厳しい戦いとなった。 1ラップ目、唯一20点を切ってまとめてきたのが2連勝している中川瑠菜(ベータ)。中川の減点が12点で、2位小玉絵里加(TRRS)が20点。そして3位には、小学生の寺澤心結(ベータ)が小玉に4点差で迫っていた。 レディースクラス3連勝、中川瑠菜2ラップ目、中川は1ラップ目と同じ12点。しかしこれにわずか1点差の13点で2ラップ目をまとめてきたのが小玉。1ラップ目の点差があるので優勝争いとはならなかったが、1ラップでクリーン3を記録したのは小玉だけだった。 2位の小玉絵里加寺澤はわずか1点差ながら3位を守って初めての表彰台獲得。4位は齋藤由美(ベータ)、2ラップ目に19点の好スコアをマークした兼田歩佳(TRRS)が齋藤と同点ながらの5位となった。 小学生の寺澤心結が3位にLadies_2Laps_結果表ダウンロード国際B級 開幕戦5位、第2戦で2位となっている寺澤迪志(ベータ)が、他をまったく寄せ付けずの快勝。寺澤は1ラップ目がたったの1点、2ラップ目が2点で、トータル3点。2位の大内朋幸(ヴェルティゴ)が減点10点、3位の西村健志(TRRS)が減点20点だから、寺澤の快調ぶりがわかる。 国際B級は、寺澤迪志が圧勝する寺澤はこれでランキングトップにも進出。開幕3戦にして、3人の勝者が出たこのクラス、シーズンの行方が楽しみだ。 国際B級表彰式。左から、2位大内朋幸、優勝寺澤迪志、3位西村健志国際B級_2Laps_結果表ダウンロード

6.8 第3戦 もてぎ大会 公式プログラムPDF

6月8日(日)開催、全日本トライアル選手権第3戦もてぎ大会「公式プログラム」PDF版が公開されました。タイムスケジュール、エントリーリスト、セクションマップ、などが掲載されています。 モビリティリゾートもてぎ公式 全日本トライアル選手権第3戦情報 https://www.mr-motegi.jp/ajtrial_m/ ajtrial_programダウンロード

7.13 第4戦 北海道・和寒大会 前売りチケットは6月13日より発売

2025年7月13日に開催される2025 MFJ全日本トライアル選手権 第4戦 北海道・和寒大会の前売りチケットは、大会一ヶ月前の6月13日よりチケットぴあ、ローチケで発売開始いたします。しばらくお待ち下さい。 全日本トライアル選手権第4戦は、7月13日(日)北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」で開催されます。観戦情報等は順次こちらでお伝えします。 大会概要 大会名称:2025 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2025年7月13日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合 一般前売券 3,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
 ◎前売り券販売期間/2025年6月13日〜7月12日(チケットぴあ、ローチケともに) ▼チケットぴあでのご購入:Pコード:863112 ※2025年6月13日よりご購入可能 
▼ローチケでのご購入:Lコード:10713 ※2025年6月13日よりご購入可能 当日券 一般:3,500円(税込)※中学生以下無料 ※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。) ※会場にて販売

6.8 第3戦 もてぎ大会 セクションマップ

第3戦もてぎ大会セクションマップ 6月8日(日)開催、2025 MFJ全日本トライアル選手権第3戦 もてぎ大会(栃木県・モビリティリゾートもてぎ)のセクションマップが公開されました。 3週間前の世界選手権日本グランプリのセクションをベースに、第1から第10セクション、そして15時30分から行われる国際A級スーパークラス上位10名によるSS1とSS2(スペシャル・セクション)まで。観戦しやすい配置になっています。 25全日本トライアルセクションマップ6.2時点ダウンロード

6.8 第3戦 もてぎ大会は世界選手権のセクションをモディファイ

6月8日(日)開催「全日本トライアル選手権第3戦 もてぎ大会」は、5月17-18日のトライアル世界選手権日本グランプリで使用されたセクションをベースに、全日本選手権仕様にモディファイして開催される。セクション配置も世界選手権とほぼ同一ということだ。先日の日本グランプリでは新規開拓のセクションが設置されていたので、新セクションは全日本でも使われる可能性もある。もてぎのトライアルは世界選手権と全日本と共に進化しているようだ。 観戦しやすい全日本トライアル選手権 今年のセクションマップはまだ発表されていないが、公開されたらあらためてお知らせしたいと思います(昨年は開催日のちょっと前にセクションマップが公開された) 日本グランプリではハローウッズの最終岩盤セクション以外は外周道路沿いに並ぶため、選手のトライを追うのは楽だった。観戦エリアのほとんどが舗装なので、雨が降っても足元はそう悪くならない。ハイヒールで観戦できる、もてぎトライアルのコンセプトがここにある。 日本グランプリのパドックは中央エントランスから長い階段を下り、さらにパドック連絡通路を歩かないとならない。セクションとパドックを往復して選手たちの応援に行くのがちょっと大変。ところが全日本は中央エントランス周辺にパドックがあるので、スタート前、ゴール後の選手たちに会いに行きやすいし表彰台も近くていい。そして、トライアルをまったく知らない一般のお客さんが、たまたまやっているトライアル競技を見てびっくり。初めてトライアルの実物を見て知ってもらえることも、もてぎ大会の良さだ。 中央エントランス近くに表彰台(スタート地点)とパドック。セクションはこの図の左上方向へ歩いてすぐ昨年のもてぎ大会は氏川政哉が電動で優勝 昨年のもてぎ大会は、ヤマハの電動に乗る氏川政哉の勝利だった。ヤマハTY-Eにとっては全日本初優勝。しかも、2位黒山健一、3位野﨑史高とヤマハが表彰台を独占した。 2024もてぎ大会のSSを走る氏川政哉。全日本トライアル史上、電動バイクの初優勝昨年のもてぎ大会レポートはこちら https://mspro.jp/trj/2024/06/04/r2report-3/ 今シーズン、第1戦愛知・岡崎大会と第2戦大分・玖珠大会が終了してランキングトップに立つのは氏川政哉(ヤマハ)。2位黒山健一(ヤマハ)、3位小川友幸(ホンダ)、4位小川毅士(ベータ)、5位野﨑史高(ヤマハ)と、ヤマハの電動勢が優勢だ。2025シリーズ全8戦(IAS以外は全7戦)のうち、この第3戦もてぎ大会は、国際A級スーパー、国際A級、レディース、国際B級それぞれに、今シーズンを左右する大事なレースになるにちがいない。 モビリティリゾートもてぎの入場料は大人(中学生以上)1,900円/小学生以下900円。そして駐車券が車1,000円/バイク500円。全日本トライアル観戦専用チケットはなしで観戦できる。家族で楽しめるアトラクション(そちらは有料です)レストラン、キッチンカー、たくさんの清潔なトイレ。充実した施設で全日本トライアル選手権を楽しみましょう。 大会概要 大会名称:2025 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第3戦 もてぎ大会 
開催日時:2025年6月8日(日)
 開催会場:モビリティリゾートもてぎ 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)/ホンダモビリティランド株式会社 
公認:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 大会情報(モビリティリゾートもてぎ)

6.8 第3戦 もてぎ大会は入場料・駐車料だけで観戦できます!

6月8日(日)開催、全日本トライアル選手権第3戦 もてぎ大会が迫ってきました。今大会は、先日行われたトライアル世界選手権 日本グランプリのセクションを使った、観戦しやすいセクション配置のダイナミックなトライアル競技。専用観戦券はなく、モビリティリゾートもてぎの入場料と駐車料金だけで観戦することができます。仲間と誘い合わせて、日本最高峰のトライアル競技を楽しみましょう! ◎入場券(当日券) 大人(中学生以上)1,900円/小学生・幼児(3歳〜未就学児)900円 ◎駐車料金(1日) 車 1,000円/バイク500円/バス(大型・中型・マイクロ)1,500円 ※当日券・駐車券は入場ゲートで購入できます。 入場・駐車・アトラクション料金詳細 https://www.mr-motegi.jp/fee_m/#admission-fees モビリティリゾートもてぎにはさまざまなアトラクションがあります。トライアル観戦と共に、家族で施設のトラクション(別料金)楽しむことができます。アトラクション・アクティビリディ詳細は、こちらをご覧ください。 https://www.mr-motegi.jp/park/guide/ 大会概要 大会名称:2025 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第3戦 もてぎ大会 
開催日時:2025年6月8日(日)
 開催会場:モビリティリゾートもてぎ 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)/ホンダモビリティランド株式会社 
公認:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 大会情報(モビリティリゾートもてぎ)

6.8 第3戦 もてぎ大会 選手スタート・ゴール時間

6月8日開催、全日本トライアル選手権第3戦 もてぎ大会のタイムケジュール、各選手スタート/ゴール時間です。観戦の参考にしてください。
 タイムスケジュール ◎8:00 ~ オープントロフィークラス(OTクラス)スタート ◎8:01 ~ 国際B級 スタート(1分おき2台) ◎8:36 ~ レディース スタート(1分おき1台) ◎10:00 ~ 国際A級 スタート(1分おき2台) ◎10:19 ~ 国際A級スーパー スタート(1分おき1台) ◎12:30 オープントロフィークラス(OTクラス)ゴール ◎12:31 ~ 13:05 国際B級 ゴール ◎13:06 ~ 13:13 レディース ゴール ◎14:30 ~ 14:48 国際A級 ゴール…

6.8 第3戦 もてぎ大会エントリーリスト

6月8日(日)に開催される全日本トライアル選手権第3戦 もてぎ大会のエントリーリスト(暫定)が発表されています。 国際A級スーパー 17名、国際A級 38名、レディース9名、国際B級70名、オープントロフィーオーバー50 1名。全国から合計 135名の選手が出走します。 大会名称:2025 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第3戦 もてぎ大会 
開催日時:2025年6月8日(日)
 開催会場:モビリティリゾートもてぎ 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)/ホンダモビリティランド株式会社 
公認:一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 大会情報(モビリティリゾートもてぎ) 暫定エントリーリスト_R3_もてぎ大会‗0520ダウンロード

氏川政哉、今シーズン初勝利 R2大分・玖珠大会

2025年4月27日 大分県玖珠町玖珠トライアルヒルズ 動員数:800人 愛知県岡崎市で開幕を迎えた後、全日本選手権第2戦はその2週間後に九州での開催。昨年同様、大分県玖珠町での開催だ。開幕戦は狙い定めたような悪天候だったが、今回は土曜・日曜といいお天気で、翌日月曜日が雨になったという。 国際A級スーパー 下見をしての予想は神経戦。セクションのポイント、ひとつひとつはそれほど難度は高くないが、2025年ルール特有、ループができる、あるいはループをしなければ走れないセクション設営がしてあって、セクション走破は時間がかかるようなむずかしさがあった。他クラスのゲートマーカーに進入してはいけないというルールも、走行ラインをより限定して、最短距離を走らせてもらえない。 勝負どころは第4、第5、第8ということで、その他セクションはクリーンが必須か、少なくとも5点になってはいけないという緊迫感のもと、IASの10セクション2ラップは進んでいく。 しかしそれでも、ミスは出るものだ。1ラップ目、一つの5点もなく10セクションを走り終えたのは、黒山健一(ヤマハ)ただ一人だった。黒山の減点は第3セクションでのイージーな1点と、鬼門の第8セクションでの3点、合計4点だった。 電動TY-E 3.0でトップ争いをした黒山健一黒山とトップを争うべき面々は、いくつかの5点を献上している。小川毅士(ベータ)の5点は一つだけだったが、氏川政哉(ヤマハ)、小川友幸(ホンダ)、野﨑史高(ヤマハ)はふたつずつ、武田呼人(ホンダ)と久岡孝二(ホンダ)は3つ、柴田暁(TRRS)に5つもの5点があった。 黒山がぶっちぎりの好成績らしい、との情報が流れてきた2ラップ目後半、黒山が第7と第9で、立て続けにゲート接触の5点をとられた。1個ならともかく2個となると、1ラップ目に7点のリードをとっている黒山にしても、戦い方が厳しくなってくる。 さらに、1ラップ目に3個の5点で6位につけていた久岡が、2ラップ目に驚異的な走りを見せた。10セクションのうち、減点したのはたったの2ヶ所だけ、久岡の2ラップ目の減点3は、この日のIASベストスコアとなった。 ベストスコアをだした久岡孝二は3位しかしさらにクリーンをたたき出しまくって追い上げを見せたのが氏川だった。氏川は2ラップ目、鬼門第8セクションで5点になった以外、9つのセクションでクリーンした。 2ラップを終えて集計を見ると、近来まれに見る接戦となっていた。優勝争いは氏川が逆転トップに出ていて、これを黒山が1点差で追う。 さらに3位争いがまた熾烈だった。3位には驚異の追い上げを見せた久岡が入っていて、久岡と同点で小川毅士、さらに1点差で野﨑、野﨑に1点差で小川友幸と続いた。久岡から小川友幸までの4人が2点差の中にひしめき合う。 4位の小川毅士SSは、どちらも建築資材を斜面に配置した人工セクション。SS第1は4つ並んだポイントを攻めて、同じところを戻ってきて隣のポイントに挑戦するという、新ルールならではの設定になっていた。トップバッターの武井誠也(ベータ)が5点、しかし次の柴田がクリーンをし、どうやらこのSSはクリーンが必須ということになった。自力で上位を逆転するのは難しいが、ミスをおかして順位を下げるのは簡単にできる。田中善弘が2点、武田呼人が1点。彼らの順位に変動はないが、僅差のトップ争い、3位争いの誰かが1点2点の減点をすれば、順位は変動する可能性がある。 ヤマハの電動TY-E 2.0の野﨑史高失敗をしたのは、チャンピオンの小川友幸だった。この日の小川は負傷して動きの悪いひざをだましながら、さっぱり練習できていない状態での大会参加だったから、苦戦するのはやむを得ない。ただその状態で前回の開幕戦では優勝していたのも事実。チャンピオンの底力、というやつだ。  不調だった小川友幸は6位小川の失敗で小川の6位は確定的となったが、その後の面々も、SS第1はきれいにクリーンを決めていく。SS第1での順位変動はなかった。 SS第2は、アウトのブロックからブロックへの飛び移りが鬼門だった。しかしトップバッターの武井がクリーン、2番手の柴田は前転をしたものの、すでにセクションを出ているということでクリーン。田中が2点を失ったが、柴田に順位を奪われることなく8位決定。 7位武田呼人以降は、様々なプレッシャーと戦いながら、それぞれ美しいクリーンを見せて試合は終わった。優勝は氏川政哉、氏川の今シーズン初勝利、TY-E3.0にとっても初勝利だ。 TY-E 3.0での優勝は初。氏川政哉またしても勝てなかった黒山は、しかしランキングでは氏川にわずか1点差の2位。小川友幸は今回の6位で黒山に5点差のランキング3位に後退している。 今シーズンのランキング争いも、厳しいものになりそうだ。 ルーキーの宮澤陽斗(ベータ)は13位で初ポイント獲得。今年はランキング10位までが翌年のIASに残留できるという厳しいルールが発表されているが、去年のルーキーの浦山瑞希(ホンダ)は現在ボーダーラインのランキング11位につけている。 IAS表彰式。左より2位黒山健一、優勝氏川政哉、3位久岡孝二、4位小川毅士、5位野﨑史高、6位小川友幸2025r2_IASダウンロード国際A級 このクラスも神経戦とは目されていたが、どれもクリーンして当然というセクションでもない。そんな中、1ラップ目のトップ3は3人が1点の中で争った。トップはルーキーの永久保圭(ベータ)、13歳! 減点は12点だった。これにベテラン平田貴裕(スコルパ)と小野貴史(ホンダ)が12点で続く。なかなかの接戦だ。 2ラップ目、永久保は1ラップ目にクリーンしていた第7セクションで5点。対して小野と平田は2ラップ目を一ケタ減点にまとめて、ベテラン勢による優勝争いとなっていった。 勝利は小野貴史。約2年ぶりの勝利だった。前回勝利の高橋寛冴(シェルコ)は6位。ランキングトップは小野が6ポイント差でトップに立っている。 小野貴史の勝利1ラップ目にトップだった永久保は、2ラップ目に原点を減らしきれず、それでも3位と、初めてのIA表彰台を獲得した。 国際A級表彰式。左より2位平田貴裕、優勝小野貴史、3位永久保圭、4位中里侑、5位黒山太陽、6位高橋寛冴2025r2_IAダウンロード レディース 5名が参戦。前回リタイヤして心配された米澤ジェシカ(TRRS)も、ちょっとひざを気にしつつ、元気な笑顔を見せてくれた。 中川瑠菜(ベータ)の強さは安定的かと思われていたが、今回光ったのは兼田歩佳(TRRS)だった。1ラップ目こそミスがあって4位に甘んじていたが、2ラップ目はただ一人一ケタ減点をマークして、このラップは中川に3点差のトップ。トータルでは中川に3点差で2位に甘んじることになったが、今後が楽しみになってきた。 中川瑠菜、今シーズン2連勝レディース表彰式。左より2位兼田歩佳、優勝中川瑠菜、3位小玉絵里加、4位米澤ジェシカ、5位齋藤由美2025r2_LTRダウンロード国際B級 前回、2位で悔しかった木村倭(シェルコ)だが、今回は会心の勝利。1ラップ目から2位の1/4の2点で他を圧倒し、2ラップ目もベストスコアタイの6点でトップを守った。…
2025 MFJ 全日本トライアル選手権シリーズ 開催日程

Rd.大会名日程開催クラス会場詳細
1愛知・岡崎大会2025/04/13公認:IAS, IA, IB, レディースキョウセイドライバーランド(愛知)大会情報
2大分・玖珠大会2025/04/27公認:IAS, IA, IB, レディース玖珠トライアルヒルズ(大分)大会情報
3もてぎ大会2025/06/08公認:IAS, IA, IB, レディースモビリティリゾートもてぎ(栃木)大会情報
4北海道・和寒大会2025/07/13公認:IAS, IA, IB, レディースわっさむサーキット(北海道)大会情報
5広島・三次灰塚大会2025/09/07公認:IAS, IA, IB, レディース灰塚ダムトライアルパーク(広島)
6宮城・SUGO大会2025/10/05公認:IAS, IA, IB, レディーススポーツランドSUGO(宮城)大会情報
7和歌山・湯浅大会2025/10/26公認:IAS, IA, IB, レディース湯浅トライアルパーク(和歌山)
8City Trial Japan大会2024/11/02公認:IAS調整中