2024年7月14日 北海道上川郡和寒町わっさむサーキット 動員数:680人
2024年全日本選手権第4戦は、恒例の海の日の連休に北の大地で開催される。ここ数年、北海道での戦いといえば、どこかで雨にたたられてつるつるの泥地獄と戦っていたものだが、今回は天気予報にも雨の心配はなく、そのとおり、当日もいいお天気となった。日差しが強く照りつけてかなり厳しいコンディションにはなったが、本州各地から遠征してきたライダーには、湿度の低いからっとした空気が新鮮だったようだ。
下見を終えての選手は、セクションについて全体的に神経戦との感想を語った。必ずしも簡単というばかりでなく、大きな岩やブロックを越えなければいけないポイントは多々あり、小さなミスが5点につながる。そこを越えてくるトップ争いにとっては、慎重に1点を削っていくメンタル勝負の大会が予想された。
参加者は98名。北海道大会としてはなかなかの盛況になった。IASが17名、IAが26,レディースが7、IBが42、そして全日本選手権に併催のオープントロフィーNAに6名のエントリーがあった。
用意されたのは10セクションとSSがひとつ。SS第2は第10セクションを手直しして設定される。
国際A級スーパー
第1セクションはウォーミングアップのような設定で、下見もそこそこにトライして、各ライダーはあっという間にクリーンしていった。第2セクションは、誰もが走破不可能ではないかと思われる急斜面へのトライとなったが、これもトップグループはあぶなげなくクリーンしていった。ところがここで、小川友幸(ホンダ)が失敗。チャンピオンの波乱の幕開けだった。
細かい減点をしながら、5点なしで1ラップを走りきったのは氏川政哉(ヤマハ)だった。今回、鬼門は第3から第5あたりと目されていた。その3セクションを、氏川は1点、2点、2点で切り抜けた。1ラップ目、氏川の減点は5点。しかしある意味、氏川以上に好調だったのが柴田暁(TRRS)だ。柴田は第3で1点、第4で5点をとるも、それ以外の8セクションをすべてクリーンした。氏川とは1点差で暫定2位だが、クリーン数では勝っている。
全日本2連勝は初めてという氏川政哉
3位に野﨑史高(ヤマハ)。野﨑までが、1ラップ目を一桁減点でまとめたライダーとなった。4位の小川毅士(ベータ)は12点、黒山健一(ヤマハ)が19点で5位、同じく19点の武田呼人(ガスガス)が6位。小川友幸は22点で、なんと7位から追い上げを余儀なくされた。そして小川に1点差で武井誠也(ホンダ)、4点差で黒山陣(シェルコ)がつけている。
ヤマハTY-Eを走らせる野﨑史高は2位
2ラップ目、氏川は堂々たる走りっぷりを見せた。1ラップ目にクリーンしていた第6と第7を、それぞれ1点と6点と、悔しい減点があったものの、それでも氏川のこのスコアを上回ったライダーは皆無だった。2ラップを終えて、氏川の減点は11点。2位には引き続き野﨑がつけていたが、野﨑とはちょうど10点差があり、クリーンや1点の数を数えると、この時点で氏川の勝利は決まった。
1ラップ目に5位と7位、不本意な順位に甘んじた二人のチャンピオン、黒山建一と小川友幸は、それぞれ2ラップ目に追い上げを見せた。黒山は9点でこのラップ2位。小川は11点でラップ3位をマークしたが、僅差の戦いの中、順位の逆転はならず、黒山5位、小川7位で2ラップを終えた。
3位を確保した小川毅士
3位には小川毅士。1ラップ目に好調だった柴田は2ラップ目に3つの5点で後退して4位。しかし小川毅士とは1点差だから、まだ逆転のチャンスはある。SSで逆転がないのはトップの氏川のみで、2位から10位までは、いずれもSSの減点次第で順位が入れ替わる可能性があった。
1ラップ目から好調だった柴田暁
SS第1は、出口が超難関。しかし3番手でトライした黒山陣がここを1点で通過して場を沸かせる。次にトライするのが小川友幸で、小川もまた、黒山とは若干ラインを変えながら1点で通過。このあとトライした武田が5点となって、ここで小川と順位が入れ替わった。そして黒山、柴田とついにこの難関をクリーン。小川毅士、野﨑が続けて5点となったことで、まず柴田が一気に2位まで浮上した。SS第2の結果次第で、さらに順位が大きく入れ替わる感じになってきた。
第3戦までポイントリードしていた小川友幸だったが、今回は6位へ
最後にトライした氏川は、ここで5点。優勝を決めたあとのSSは美しくクリーンしたいところだったが、もちろんこれでも結果は変わらない。
そしてSS第2。最初にトライした久岡孝二(ホンダ)が完璧なトライでクリーン。このクリーンで、久岡は武井を逆転して9位に浮上した。黒山陣はちょっとばたばたしたが3点で抜けて8位をキープ。自己最高位を更新した。
2位から7位までの争いはまだ続いている。まず6位争い。武田はここでも5点となって、武田の7位が決まった。小川友幸は1点。トライは悪くなかったが、6位はワースト順位を更新。ランキングトップも氏川に譲り渡すことになった。
黒山のSSは見事だった。最後のSSでは足が出たものの、その1点のみで切り抜けた。しかし残念ながら、5位以上に進出することはできなかった。
5位になった黒山健一
表彰台争いは、柴田のトライから始まる。きっちり走ればクリーンできるこのSS第2。無難に走れば表彰台は確実。クリーンすれば2位も決まる。ところが柴田は、難関の手前の飛び石でまさかの前転。これでまた表彰台争いは混とんとしてきた。
続く小川毅士。減点は小川が1点優位なので、減点を1点におさめれば表彰台ゲット。野﨑の結果次第で2位も狙える情況だ。難所を無事に通過し、クリーン目前というところで、しかし小川も失敗。あわや5点、あわやタイムオーバーというところで、ぎりぎり1点で走りきった。これで柴田とは同点ながら、クリーン数の差で3位以上を獲得。柴田は4位以上が確定して、野﨑のトライを待つことになった。
野﨑は2ラップ目の第4セクションで足を負傷して手負いの状態だったが、そんな気配は感じさせず、トライを進めていく。しかしわずかにバランスを崩して失点。1回、2回、3回、いや2回だ。減点2。なんと2位から4位までが1点差で、野﨑2位、小川毅士3位、柴田4位の並びが決まった。
最後のトライとなった氏川は1点。氏川はこれで自身初めての全日本2連勝だが、この2戦、SSでのクリーンがない。勝者がSSで華麗にクリーンするシーンは、次回のお楽しみ、ということになる。
逆転ランキングトップにたった氏川は、2位に5ポイント差。2位には小川友幸と黒山、ふたりのチャンピオンが鎮座している。
IAS表彰式。左より2位野﨑史高、1位氏川政哉、3位小川毅士、4位柴田暁、5位黒山建一、6位小川友幸
2024_R4_IAS_resultsダウンロード
国際A級
1点の減点が勝敗に直結する神経戦となった。1ラップ目、わずか1点でトップに立ったのが成田匠(EM)。成田のEMは、トライアルGPでデビューした4速ミッション付きの新型。全日本は、今回が初登場になる。2ラップ目、成田は3つのセクションで減点、トータル減点を6点として結果を待ったのだが、そのスコアを上回るライバルは現れず。3連勝が決まった。
EMの成田匠が三連覇
2位は開幕戦の勝利以来の表彰台獲得となった平田貴裕(スコルパ)。2ラップ目の5点が痛い失点となった。
平田と同点、クリーン数差で3位表彰台に上がったのが成田亮(EM)。IASはヤマハTY-Eがワンツーとなったが、こちらは1位と3位。国際A級の6つの表彰台のうち、4つまでを電動マシンが占めることになった。
若手ではランキング2位の宮澤陽斗が5位、高橋寛冴が11位、12歳の黒山太陽が15位で初めてのポイント獲得となった。
IA表彰式。左より2位平田貴裕、1位成田匠、3位成田亮、4位小野貴史、5位宮澤陽斗、6位高橋健啓
2024_R4_IA_resultsダウンロード
レディース
7名が出場のレディースクラス。若手の二人、中川瑠菜(ベータ)と山森あゆ菜(モンテッサ)の1ラップ目は接戦だった。中川が11点、山森が12点で、どちらが勝ってもおかしくない。3位の小玉絵里加(TRRS)は19点で、ややスコアが開いていた。
中川瑠菜の勝利。2位の山森に10点差でまとめた。
2ラップ目、中川ががぜん調子を上げてきた。1ラップ目と同じように、13点で2ラップ目をまとめた山森に対し、中川の減点はたった4点。2ラップを終えると、1位と2位には10点差がついていた。
3位は小玉を逆転して、1点差で米澤ジェシカが入った。ランキング争いでも、山森と中川は4ポイント差、小玉と米澤は1ポイント差と、大接戦になってきた。
レディース表彰式。左より2位山森あゆ菜、1位中川瑠菜(代理)、3位米澤ジェシカ、4位小玉絵里加、6位加藤里沙
2024_R4_LTR_resultsダウンロード
国際B級
開幕から3連勝してきた高橋淳(TRRS)に、ついに土がついた。1ラップ目の高橋は1点で、12歳の永久保圭(ベータ)と同点トップ。しかし2ラップ目に高橋が5点を喫して、永久保が3点差で初優勝となった。
国際B級は永久保圭が初優勝
3位はシーズン3度目の表彰台を獲得したチェン・ウェンマオ(ホンダ)。今シーズン、この3人で表彰台の9割を独占している。
IB表彰式。左より2位高橋淳、1位永久保圭、3位チェン・ウェンマオ、4位田上拓、5位袋井就介、6位寺澤迪志
2024_R4_IB_resultsダウンロード
7月14日(日)開催の全日本トライアル選手権 第4戦 北海道・和寒大会(北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」)開催案内のA4チラシをお持ちの方に【ドリンク1本無料サービス】があります。配布いたしましたA4チラシをお持ちの方はお忘れなく。入場時にチラシと引き換えにドリンク1本無料サービスいたします。
◎【ドリンク1本無料サービス】は有料チケット(前売りチケットを含む)ご購入の方に限ります。 ◎チラシ1枚につきドリンク1本のサービスです。
A4チラシ(両面カラー印刷)には【ドリンク1本無料サービス】と明記してあります
前売りチケット(¥2,000)は、7月13日(土)までご購入できます。 詳細は下記「チケットぴあ」及び「ローチケ」をご覧ください。
大会概要
大会名称:2024 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2024年7月14日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:一般社団法人日本二輪車普及安全協会、和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合
一般前売券
■第4戦/7月14日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
チケットぴあへ
Pコード:858494
▼ローチケでのご購入:
ローチケへ
Lコード:12115
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
※会場にて販売
7月14日(日)開催の全日本トライアル選手権第4戦 北海道・和寒大会(北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」)の会場では、「スクラッチキッチン佐高」さんのキッチンカーが出店します。北の大地で『美瑛牛乳ソフトクリーム』を是非。
当日のMENU ソフトコーン 1本 390円 ソフトカップ 1本 400円 ソフトワッフル 1本 460円 ソフトサンデー 1本 550円 ソフト青い池 1本 590円 たこ焼き 6個 550円
大会概要
大会名称:2024 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2024年7月14日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:一般社団法人日本二輪車普及安全協会、和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合
一般前売券
■第4戦/7月14日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:…
7月14日(日)開催の全日本トライアル選手権第4戦 北海道・和寒大会(北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」)の各選手のスタート時間を含むエントリーリストです。観戦の参考にしてください。
IASクラス上位10名によるスペシャルセクション(SS)は、14時30分からとなります。
2024R4_startダウンロード
大会概要
大会名称:2024 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2024年7月14日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:一般社団法人日本二輪車普及安全協会、和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合
一般前売券
■第4戦/7月14日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
チケットぴあへ
Pコード:858494
▼ローチケでのご購入:
ローチケへ
Lコード:12115
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
※会場にて販売
7月14日(日)開催の全日本トライアル選手権第4戦 北海道・和寒大会(北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」)のセクション配置図です。各クラス10セクションを2ラップ、4時間30分の持ち時間で競技が行われ、IAスーパークラスの上位10名のみが14:30からのスペシャルセクション(SS)2つに挑みます。 前売りチケットは7月13日(土)まで購入できます。
大会概要
大会名称:2024 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2024年7月14日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:一般社団法人日本二輪車普及安全協会、和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合
一般前売券
■第4戦/7月14日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
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Lコード:12115
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
※会場にて販売
7月14日(日)開催、全日本トライアル選手権第4戦 北海道・和寒大会のタイムケジュールです。 一般観客の入場開始時間は、7月14日(日)7:00〜になります。
13日(土)の入場が可能です。土曜日の公式練習やパドックの様子を見るなど、競技当日とは違う全日本トライアル選手権を楽しんではいかがでしょうか。
※13日(土)一般観客の入場時間はAM10:30〜からとなります。 ※13日(土)一般観客駐車場に駐車してください。 ※会場での宿泊はできません。係員の指示に従って退場をお願いいたします。
イベントについてのお問い合わせは担当の岩田(090-6077-0427)へ。
2024R4タイムスケジュールダウンロード
全日本トライアル選手権第4戦は、7月14日(日)北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」で開催される。 2024シーズンのターニングポイントとなる今回の第4戦、各クラスの熾烈なチャンピオン争いが気になるところ。第3戦もてぎ大会で表彰台を独占したヤマハEVマシン勢と、現在1ポイント差でポイントをリードしているチャンピオン、ホンダの小川友幸との戦いが注目される。 そして、国際A級クラスでも電動トライアルバイクを走らせる成田匠がポイントリーダーになっている。北海道の大地で繰り広げられる全日本トライアルはみどころがいっぱい。トライアル観戦を含めた7月のスケジュールを立ててみたらいかがでしょうか。
前売りチケットは、『チケットぴあ』と『ローチケ』で発売中。下記から購入できます。
大会概要
大会名称:2024 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第4戦 北海道・和寒大会 開催日時:2024年7月14日(日) 開催会場:わっさむサーキット・北海道上川郡和寒町三笠 主催:一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社モトスポーツプロモーション 後援:一般社団法人日本二輪車普及安全協会、和寒町、AJ北海道・北海道二輪車商業協同組合
一般前売券
■第4戦/7月14日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
チケットぴあへ
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▼ローチケでのご購入:
ローチケへ
Lコード:12115
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
※会場にて販売
2023年7月16日 北海道上川郡和寒町わっさむサーキット 観客数:700人 全日本トライアル選手権第5戦北海道・和寒大会は、今年も旭川市の北方、和寒町のわっさむサーキットでの開催。今回は国際A級スーパー、国際A級、レディース、国際B級、オープントロフィーNAクラス、4クラス合わせて102台のエントリーがあってにぎわった。地元への事前告知の効果もあったようで、いつにも増してお客さんが多いように見受けられた。 セクションは、全クラス10セクション2ラップ。さらに国際A級スーパーの上位10名のみ、SSの2セクションでの最終決戦をおこなう。 前夜にはそこそこの量の雨が降ったが、競技当日は曇り。最後には太陽も顔を出して、暑すぎず、雨も降らずのトライアル観戦日よりとなった。ただし走る側は、雨の影響で濡れた土が大きく影響し、難度が高く、厳しい戦いとなったようだ。
国際A級スーパー
1ラップ目に好調な滑り出しを見せたのは柴田暁(TRRS)だった。第1セクションから難セクションが続き、5点を出すライダーも多い中、柴田のみが各セクションを走破し続けて1ラップ目減点28点でトップに立った。これを追うのはランキングトップを守る氏川政哉(ホンダ)で減点31点。さらに3点差で小川友幸(ホンダ)が3位で2ラップ目の追い上げを狙う。
1ラップのトップは柴田暁、キレのいい走りを見せつけた
2ラップ目、がぜん調子を上げたのが小川。1ラップ目に5点になった第1を始め、第6セクションまでクリーンを続けて一躍トップに立った。1ラップ目トップの柴田は2ラップ目には減点を増やしてしまい、トップは守れず。氏川は手堅く減点をまとめている。
2ラップ目終了時点では2位だった、小川友幸
2ラップ目後半、小川が連続5点を喫したことでトップの座が入れ替わった。2ラップを終えると、トップは氏川で51点、小川は1点差で2位につけて、SSの勝負に望みをつなげる。
20歳のIASポイントリーダー、氏川政哉
3位には、今回から新型の電動マシンTY-E 2.2を投入した黒山健一(ヤマハ)が61点。柴田は62点で、67点の野崎史高(ヤマハ)とともに3位争いにも注目が集まることになった。
黒山健一は、新型の電動「TY-E 2.2」をデビューさせ3位に
第1セクションを手直ししたSS第1と、最終セクションを手直ししたSS第2。どちらもIAS専用に作り直して難度をさらに上げている。今回は、磯谷郁(ベータ)と濵邉伶(ヤマハ)の二人が初めてSS進出を果たしている。 滑る土が岩の表面に乗ってとてのよく滑る状態だ。高く積み上げられた大岩の頂点まで上るSS第1は、ほぼ全員があえなく5点となる中、小川が見事な走破力を見せて減点1。直後にトライした氏川は、頂点まで登りきったところでリヤタイヤを滑らせ、ゲートマーカー破損で5点となってしまった。 これで小川は再び逆転。氏川に3点差でトップに立った。残るSS第2を3点以内で抜ければ、小川の勝利が決まる。 そして、このSS第2を小川は減点2で走破。氏川がSS第2をトライする前に、シーズン2勝目を決定することになった。最後の最後までしぶとく粘った小川の勝利だった。 13回目のシリーズチャンピオンを目指す小川としては、ここで勝利しないと自力チャンピオンの目を失うだけに、どうしてもほしい勝利だった。対して氏川は、16ポイントのリードを11点に縮められて、残り3戦に挑むことになった。 黒山健一が持ち込んだ電動マシンTY-E 2.2は、フレーム、モーターなど随所が新設計のものだった。結果は3位と最上位更新はならなかったが、滑るコンディションでの実戦成果を得たデビュー戦となった。
IAS表彰式。左から2位氏川政哉、優勝小川友幸、3位黒山健一、4位柴田暁、5位野崎史高
2023_R5_IAS_resultsダウンロード
国際A級
ランキングトップの黒山陣(スコルパ)が和歌山・湯浅大会に続いて2連勝、シーズン3勝目をあげてランキングのポイントリードを41点まで広げた。どうやら次の第6戦 広島・三次灰塚大会でタイトルが決まりそうだ。
14歳の黒山陣、IA優勝
黒山と優勝争いをしたのは前回に続いてフランス製電動マシンEMを走らせた成田匠。1ラップ目は1点差、2ラップ目は2点差で大接戦だったが、トータル3点差で勝利には届かずだった。
フランス製の電動マシンで参戦した成田匠、2位
黒山としては、前回大会で本多元治に勝利し、今回成田匠という往年の名選手に勝利。これがなによりの喜びだったという。 3位には、山形の15歳、浦山瑞希が入った。実力を積み上げてる浦山だが、表彰台獲得は初めてだ。
IA表彰式。左から、2位成田匠、優勝黒山陣、3位浦山瑞希、4位小野貴史(代理)5位砂田真彦、6位宮澤陽斗
2023_R5_IA_resultsダウンロード
レディース
米澤ジェシカの怪我による戦線離脱で今回は3名の戦い。ランキングトップの山森あゆ菜(モンテッサ)、小玉絵里加(ガスガス)、そして前年チャンピオンの楠玲美(ホンダ)による争いだ。 …
2023年全日本選手権は、ここまで4戦が終了、残り3戦に向けて(IASのみは残りが4戦となる)終盤戦の始まりとなるのが、今回の北海道・和寒大会だ。
第3戦まで3人の勝利者が出ていたトップカテゴリーの国際A級スーパー(IAS)は、第4戦で氏川政哉が今シーズン2勝目をあげた。チャンピオンシップポイントのリードをとって、北海道へやって来る。タイトル争いのライバルは小川友幸。北海道で小川をつき放して上位に入れば、シーズンの流れもぐっと氏川に寄ってくる。
一方小川にすれば、この流れをなんとか食い止めなければいけない。ポイント差は小さくないが、優勝すれば大きくポイントを挽回できる。小川の本領発揮は北海道以降の終盤戦というシーズンも多かった。小川の復調も、大きな見どころだ。
第3戦の勝利でタイトル争いにからむ勢いを見せた野﨑史高は、第4戦で失速、単独ランキング3位につける。野﨑以下、黒山健一、柴田暁、小川毅士さも、ここで一発好成績を挙げることでランキングの大浮上もあり得る。この中で北海道に強いのは柴田だが、電動マシンTY-Eを初めて表彰台に導いた黒山が、さらに上位を狙えるかどうかも、注目に値する。
国際A級では、14歳になったばかりの黒山陣が好調だ。黒山はIASの黒山の甥で、同じくIAを走る11歳の黒山太陽の兄。今回はシーズン3勝目を目指す。
黒山の3勝目を阻まんとするのは砂田真彦、村田慎示らベテラン、26歳の中里侑、10代の浦山瑞希、宮澤陽斗など。東北から、今年3戦目の出場となる森岡慎哉も、今シーズン2回目の表彰台を目指している。
レディースクラスは、4名の参加だが、負傷中の米澤ジェシカは出場ができず、参加は少なめの3人。しかしチャンピオン楠玲美、最多出場記録更新中小玉絵里加、高校生のチャンピオン候補山森あゆ菜と、顔ぶれはたっぷり魅力的だ。
47名が参加の国際B級は、ランキングトップの村田隼、その村田と僅差でトップ争いをする小原諄也の、北海道での今シーズン3度目の決戦が楽しみ。11歳の永久保圭、13歳の神長叡摩をはじめ、今シーズン初出場の15名がどんな活躍をしてくれるのか、北海道・和寒大会は魅力がいっぱいだ。
前売券は「チケットぴあ」「ローチケ」で発売中。 ※今回の北海道・和寒大会では飲食ブースの出店がございません。会場内に自販機もございませんので、飲食物は各自ご用意いただきますようお願いいたします(和寒町駅周辺にコンビニ、スーパーがあります)。
大会概要
大会名称:2023MFJ全日本トライアル選手権シリーズ第5戦 北海道・和寒大会 開催日時:2023年7月16日(日) 会場:わっさむサーキット(北海道上川郡和寒町三笠) 主催:一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 運営:株式会社 モトスポーツプロモーション 協力:MFJ北海道地区トライアル部会 後援:一般社団法人 日本二輪車普及安全協会、和寒町
一般前売券
■第5戦/7月16日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
チケットぴあへ
Pコード:854684
▼ローチケでのご購入:
ローチケへ
Lコード:12605
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料…
7月17日、全日本選手権は北海道大会で第4戦を迎える。今シーズンはIASが8戦、その他のクラスが全7戦組まれている。北海道がシーズンの折り返しとなる。夏の北海道大会は毎年恒例の開催だったが、コロナの影響により3年ぶりの開催となる。
IASでは、第3戦で小川友幸が2勝目をあげ、ポイント争いを大きくリードした。巻き返しを図るライバルにとっては、この1戦が大きな意味を持つ。特に小川にランキングポイントで14ポイント離された黒山健一のリベンジぶりが気になる。ちなみに前回、2019年北海道大会は、小川友幸が勝利、2位には柴田暁が入っている。
14ポイントリードで小川友幸がランキングトップ
開幕戦で優勝した黒山健一、ランキング2位で小川友幸を追う
北海道大会の会場は上川郡和寒町「わっさむサーキット」、時計回りに第1セクションから第7セクションまでをトライして3ラップする予定だ(その後 IAS上位10名は、さらにSS1・SS2をトライする)。斜面に設けられた人工物の攻略がカギ。しかも斜面の土は、濡れるとつるつるに滑る。見ごたえのある華麗なライディングとともに、滑る路面での繊細なテクニックが要求される最北の全日本トライアル。魅力はそこここにあふれている。
大ベテランの戦いと、それに立ち向かう若手の争いが興味深いIAクラス。若手の登場で、その争いがますますおもしろくなってきたレディースクラスの戦い。日本全国の若手からベテランまでが勝利を争うIBクラス。今回はそれに加えて、NAクラスのライダーがIBクラスのセクションを走る承認クラスのオープントロフィーNA、4つのクラスは、それぞれに熱い魅力をはなっている。
前売りチケットは開催日前日7月16日(土)まで購入可能。
一般前売券
■第4戦/7月17日(日)前売り券の販売
2,000円(税込)
※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
▼チケットぴあでのご購入:
チケットぴあへ
Pコード:851562
▼ローチケでのご購入:
ローチケへ
Lコード:11395
当日券
一般:3,000円(税込)※中学生以下無料
※公式プログラム付(会場にて入場時にお渡しします。)
※会場にて販売