2021年11月13日(土)開催
愛知県キョウセイドライバーランド
観客数:800人
天気:くもり

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第7戦東北大会から2週間、終盤のハイライト、中部大会は土曜日が延期大会となった第3戦、日曜日が新たに追加された第8戦として、2日間連続の開催となった。過去、全日本選手権は土曜日にスタートして日曜日にゴールする試合携帯が一度だけあったが、土曜、日曜にそれぞれ独立した大会が開催されるのは初めてとなる。土曜日の第3戦には、全日本選手権3クラスを合わせて109名が参加となった。

各クラスとも、用意された10セクションをすべて走って2ラップする。レディースクラスと国際B級の2クラスについては、参加者の半分が第1セクションからスタートし、もう半分が第5セクションからスタートする。渋滞対策としての、中部大会ならではの試合形式だ。

国際A級スーパークラス

設定は簡単めで、オールクリーンも出るのではないか、というのが下見を終えたライダーの感想だった。とはいえ、オールクリーンが可能だというのと、実際にオールクリーンするのとはまったく話がちがう。誰がオールクリーンに近いスコアで回ってこれるのかが勝負になる。

下見を終え真剣な眼差し IAS #1 小川友幸

そしてやはり、第2セクションにして、ふたつ両方をクリーンしたのは、小川友幸(ホンダ)ただ一人となった。いつもよりは簡単目のセクション設定とはいえ、わずかにバランスを乱して足をつくことはあるし、失敗の5点になってしまうことだってある。

しかし1ラップ目、小川は10セクションすべてをクリーンした。研ぎ澄まされた集中力が存分に発揮されている。小川を追う2位は氏川政哉(ホンダ)と小川毅士(ベータ)。5点と2点が一つ、1点がふたつの9点が彼らのスコアだった。4位に野崎史高(ヤマハ)の10点、5位が黒山健一(ヤマハ)の11点と大接戦だ。

「オールクリーン」 IAS #1 小川友幸

2ラップ目、小川友幸に負けじとオールクリーンの勢いでセクションを回ったのが黒山だった。しかし黒山は、1ラップ目にクリーンしている第8で痛恨の5点。それでもこのラップを5点一つでまとめた黒山は、大接戦から一歩抜け出した。

1ラップ目オールクリーンの小川友幸は、2ラップ目も好調を崩さず、ついに10セクション2ラップ、すべてのセクションをクリーンで走破してゴールした。土曜日にはSSはなく、この時点で順位が決定だ。

負けなしの4連勝で、ここまでの小川の獲得ポイントは100点ちょうど。対してランキング2位の黒山の獲得ポイントは74点。翌日の最終戦を待たずに、小川の9連覇、11回目の全日本チャンピオンが決まった。11回のトライアル全日本チャンピオンは、黒山の記録に並ぶものだ。

11回目のチャンピオン、9連覇、開幕4連勝、いずれも小川にとっては自身初めての大記録だが、この日、小川がなによりうれしかったのは、人生初めてのオールクリーン達成だった。

1大会を残したまま小川友幸2021年度チャンピオン決定  小川 黒山 野崎

2位は黒山で、3位は野崎史高(ヤマハ)が入った。

国際A級クラス
IA優勝 #3本多 元治 2位#52 田中 善弘 3位#1村田 慎示

前回優勝した加賀国光(TRRS)に加えて、今回は長くIASで活躍していた田中善弘(ベータ)が参戦復活。ほかにも、2009年に国際B級で全勝優勝して昇格している山本直樹(シェルコ)の参戦など、懐かしいベテランの名前がエントリーリストに並んだ。

チャンピオン争いは大ベテランの村田慎示(ホンダ)と若い磯谷郁(ベータ)の戦い。ここまでは村田が9ポイント差でリードしている。

IA #1村田 慎示

優勝は、ただ一人2ラップ目に一桁減点をマークした本多元治(ホンダ)。関東大会に次ぐ2度目の参戦で勝利を得た。2位に、125ccで果敢なトライを見せた田中。そして3位に村田が入り、チャンピオン争い的にも7位となった磯谷に16ポイントリードとして翌日を迎えることになった。

優勝の本多は19点と2位以下にややリードをとったが、3位から6位までが4点差の中に収まるという、大接戦の中部大会となった。

レディースクラス
LTR 優勝#1西村 亜弥 2位#3山中 玲美 3位#5齋藤 由美

10名が参加でにぎわうレディース大会となった。セクションは、いつになくむずかしかった。レディースクラス負けなしを続けている西村亜弥(ベータ)も、さすがにクリーンばかりというわけにもいかず、1ラップ目11点、2ラップ目11点で、2ラップ合計で22点減点。もちろん今回も勝利したが、2位山中玲美(ホンダ)に15点差と、意外に僅差での勝利となった。

レディース #5齋藤由美が3位表彰台獲得

3位は今シーズン2度目の表彰台獲得の齋藤由美(ベータ)が入った。この大会、ランキング2位の小玉絵里加(ホンダ)が5位となり、西村のポイントリードが29点に広がったので、最終戦を待たずに西村の6回目の全日本チャンピオンが決定した。

国際B級クラス
IB #26浦山 瑞希

ここまでの3戦で2位2回優勝1回でランキングトップの浦山瑞希(TRRS)は、事実上敵なし。第1セクションで5点となり波乱の幕開けかと心配されたが、その後は安定感を取り戻して、終わってみれば2位に11点差の減点14点で勝利を得た。

この勝利で、浦山は最終戦を待たずにタイトルを決定した。残る1戦は、プレッシャーなく、思い切って楽しめる。

IB優勝 #26浦山 瑞希 2位#5喜屋武 蔵人 3位#113小沼 孝希

今回2位に入った喜屋武蔵人(TRRS)はランキングも3位に躍進。今回5位の守屋篤(シェルコ)もランキング2位となって最終戦を迎える。

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