黒山健一、安定の勝利でタイトル争いをリード R6宮城・SUGO大会

2025年10月5日 宮城県柴田郡村田町スポーツランドSUGO 動員数:1,200人 いつも、10月末に開催されていたこの宮城・SUGO大会、今年は10月初めの開催となって、例年とは別世界のあたたかい気候での全日本選手権となった。セクションは、いつもの配置で10セクション。レディースと国際B級はこのうち8セクションを2ラップした。セクション配置はいつもと同じでも、大岩や大きなブロック資材の配置には変化が見られて、いつものSUGOとは雰囲気がちがうとのライダー評が多かった。 国際A級スーパー ほとんど全セクションがクリーンが可能だが、5点になるのも簡単なので、はたしてどんな試合になるのか、明けてみなければわからない試合が始まった。この大会、ランキング2位につける氏川政哉(ヤマハ)は、なにがなんでも勝ちにこだわらなければいけなかった。ここで勝つことで、氏川には自力チャンピオンの可能性が残る。黒山健一(ヤマハ)が勝てば、氏川の自力タイトル獲得の目はなくなり、黒山がタイトル獲得をぐっと引き寄せることになる。 黒山健一の優勝。ポイントランキングでは2位の氏川に17ポイントの差をつけているそのとおり、序盤の戦いは氏川と黒山のクリーン合戦だった。第5セクションで黒山が1点、氏川はクリーンで、ここで初めて氏川が単独トップに出るも、湿った深い森の勝負どころ、第6セクションでは黒山が唯一3点で抜けて氏川は5点。ここで黒山が1点リードと戦況が入れ替わった。 氏川政哉は2位に小川毅士(ベータ)らがクリーンした第9セクションで氏川、黒山ともに5点となる波乱があったが、このラップ、氏川には2点のタイムオーバー減点もあって、黒山の9点に対して氏川は12点。3点差で試合が折り返された。 2ラップ目から減点を増やした小川毅士は3位実は1ラップ目の2位は、黒山に3点差の氏川ではなく、5点ふたつのみで抑えて黒山に1点差とした小川だったのだが、しかし小川は2ラップ目に5点をふたつ、さらに1点と2点の減点を加えて、優勝争いから後退していくことになる。 2ラップ目、3点差を追い上げたい氏川だったが、鬼門の第6セクションで再び5点。黒山はここを2点で抜け、ついにこのラップ、黒山はただ一人5点なしで10セクションを走りきることになった。 結果、10セクション2ラップを終了の時点で黒山のリードは11点となり、この時点で黒山の勝利が決まった。小川が2ラップ目に大きく減点したため、氏川と小川の点差も10点となって、氏川の2位も決定。しかしその先はSSに勝負がもつれこんだ。 3位以内を目標としていた黒山陣だったが、4位に3位小川41点と4位野﨑史高(ヤマハ)は3点差、さらに世界選手権とトライアル・デ・ナシオンから帰国した黒山陣(シェルコ)が野﨑に1点差で5位につけている。黒山陣は北海道に一時帰国した際は世界選手権で戦っている125ccで参戦したが、今回は300ccでの参戦となって、戦闘力も増していた。小川、野﨑、黒山の3人が3位争い、ということになる。 前戦広島三次灰塚で優勝した野﨑は、5位6位久岡孝二(ホンダ)と7位柴田暁(TRRS)は同点クリーン数差と、ここもSSでの逆転の可能性あり。8位武田呼人(ホンダ)、9位磯谷玲(ベータ)、10位に今シーズン2度目のSS進出となるルーキーの宮澤陽斗(ベータ)が入っている。 6位に久岡孝二SSは建築資材を並べたひとつのセクションを往路復路でSS1、SS2とするものだった。ホイールベースに満たない直立したヒューム管が難関で、誰もここを攻略できずにSSは進んでいく。SS1は黒山健一が唯一3点で抜けて勝者の貫録を見せて、そして復路。今度は甥の黒山陣が最初にこのSSを3点で抜けて見せた。直後、野﨑が着地でテープ外に降りてしまう失敗で5点となって、これで逆転、野﨑の5位が決定し、黒山が3点をとったことで小川の3位も決まった。 黒山はこれが初めての4位獲得。IASにデビューして2年、8戦目にしての4位入賞だった。小川は今シーズン初めての3位表彰台獲得となった。 IAS表彰式。左から2位氏川政哉、優勝黒山健一、3位小川毅士、4位黒山陣、5位野﨑史高、6位久岡孝二第6戦SUGO大会 IASクラスリザルトダウンロード国際A級 ランキングトップ高橋寛冴(シェルコ)と平田貴裕(スコルパ)のチャンピオン争いが接戦になっている。今回は平田に軍配が上がった。1ラップ目のトップは高橋だったが、3点差で2位につけた平田は、2ラップ目に絶好調。最後にちょっと崩れて連続5点となってしまったが、高橋に5点差で今シーズン2勝目を挙げた。 優勝した平田貴裕。ポイントリーダー高橋に迫る高橋は1ラップ目トップから、2ラップ目に3つの5点で減点を増やしてしまった。タイトル争いは、これで高橋のリードがわずか1ポイント差となった。最終戦ではどちらか上位に入った方がチャンピオンを獲得する構図となりそうだ。 3位は黒山陣(シェルコ)13歳。国際A級3年目にして、大接戦の表彰台争いを制して初めての3位表彰台獲得となった。同世代の国際A級ルーキーの永久保圭(ベータ)は今回9位で、ランキングで黒山が3ポイント差で上位に出た。二人の切磋琢磨も興味深い。 IA表彰式。左から2位高橋寛冴、優勝平田貴裕、3位黒山太陽、4位中里侑、5位小椋陽、6位村田慎示第6戦SUGO大会 IAクラスリザルトダウンロードレディース 5人がスタートラインに並んだレディースクラス。ランキングトップの中川瑠菜(ベータ)は、今回完走すればチャンピオンが決まる計算だが、中川はタイトル争いより、ここまで築いてきた全勝を守ることに精力を傾けた。 1ラップ目にミスはあったが、中川瑠菜の6連覇しかし1ラップ目、最終セクションでミスをした中川は、このラップなんと3位に。トップとの点差はわずか1点ながら、神経戦ぶりにプレッシャーも大きい。1点差でトップスコアをマークしたのは、小玉絵里加(TRRS)だった。 2ラップ目、小玉がわずかに減点を増やし、中川が最少減点を守りきって、試合は3点差で中川のものとなった。 1ラップ目の2位は兼田歩佳だったが、2ラップ目に減点を減らせずに後退。3位表彰台には小学生の寺澤心結(ベータ)が乗ることになった。寺澤の3位は今シーズン2度目になる。2ラップ目はトップスコアをマークしているから、まだまだ今後に期待できる。 レディース表彰式。左から2位小玉絵里加、優勝中川瑠菜、3位寺澤心結、4位兼田歩佳、5位齋藤由美、6位中澤瑛真第6戦SUGO大会 レディースクラスリザルトダウンロード国際B級 ランキングトップの寺澤迪志(ベータ)が練習中に負傷して今回は欠場。ランキング争いのライバル、木村倭(シェルコ)は世界選手権参戦で今シーズン2戦の欠場があって、タイトル争い的には厳しかったが、この状況で戦況が変わってきた。 木村倭の優勝。2位の岡直樹と同点クリーン差だったセクションはやさしめ。今回も木村はオールクリーン勝負を想定して早回り。1ラップを終える頃には50人ほどを抜いてIBクラスのトップグループになっていた。それでいて1ラップ目は8セクションすべてをクリーンしてきていた。…

10.5 第6戦 宮城・SUGO大会エントリーリスト(10月1日現在)

10月5日(日)開催、「全日本トライアル選手権第6戦 宮城・SUGO大会」主催者・SUGOスポーツクラブ発表(10月1日現在)のエントリーリストが公開されています。 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10818/entrylists/ 前売券 前売観戦券:2,900円 駐車券付前売観戦券:3,900円 ※前売観戦券の大人料金は高校生以上が適用となります。(中学生以下は入場料無料) Pコード:862-026 Lコード:26118 当日入場料金 当日入場券:3,500円(大人)/MFJ会員2,700円 ※MFJ会員証提示で当日券を割引金額でご購入いただけます。 ※当日券は学生証(高校・専門学校・短大・大学)提示で50%割引。 駐車料金(当日販売のみ) 4輪:1,500円/2輪:無料 ◎チケット案内 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10818/tickets/

10.5 第6戦 宮城・SUGO大会 6:30ゲートオープン

お客様ゲートオープン(第2ゲート)6時30分から 10月5日(日)全日本トライアル選手権シリーズ第6戦 宮城・SUGO大会のタイムスケジュールが、スポーツランドSUGO公式サイトで掲載されています。お客様ゲートオープン(第2ゲート)は6時30分になります。 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10818/timetable 10月5日(日)タイムスケジュール ◎ 7:30~ 国際B級 スタート(1分おき2台)  ◎ 8:01~ レディース スタート (1分おき1台) ◎ 8:08~ 国際A級 スタート (1分おき1台) ◎ 8:43~ 国際A級スーパー スタート (1分おき1台) ◎ 14:10~ 国際A級スーパー 上位10名によるスペシャルセクション(SS)スタート・2セクション ◎ 15:00~ 大会式典、表彰式 ※タイムスケジュールは、天候その他の理由により変更される場合があります。 前売券 前売観戦券:2,900円 駐車券付前売観戦券:3,900円 ※前売観戦券の大人料金は高校生以上が適用となります。(中学生以下は入場料無料) Pコード:862-026 Lコード:26118…

10.5 第6戦 宮城・SUGO大会スタート時間

10月5日開催、全日本トライアル選手権第6戦 宮城・SUGO大会のタイムケジュール、各選手スタート/ゴール時間です。観戦の参考にしてください。 公式通知NO2スタートゴールタイム_0929ダウンロード10月5日(日)タイムスケジュール ◎ 7:30~ 国際B級 スタート(1分おき2台)  ◎ 8:01~ レディース スタート (1分おき1台) ◎ 8:08~ 国際A級 スタート (1分おき1台) ◎ 8:43~ 国際A級スーパー スタート (1分おき1台) ◎ 14:10~ 国際A級スーパー 上位10名によるスペシャルセクション(SS)スタート・2セクション ◎ 15:00~ 大会式典、表彰式 ※タイムスケジュールは、天候その他の理由により変更される場合があります。 前売券 前売観戦券:2,900円 駐車券付前売観戦券:3,900円 ※前売観戦券の大人料金は高校生以上が適用となります。(中学生以下は入場料無料) Pコード:862-026 Lコード:26118 当日入場料金 当日入場券:3,500円(大人)/MFJ会員2,700円…

10.5 第6戦 宮城・SUGO大会エントリーリスト

10月5日(日)に開催される全日本トライアル選手権第6戦 宮城・SUGO大会のエントリーリストです。
 会場:スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡村田町菅生6-1) 


 国際A級スーパー 17名、国際A級 35名、レディース7名、国際B級61名。全国から合計120名の選手が出走します。

 エントリーリストR6_0929ダウンロード前売券 前売観戦券:2,900円 駐車券付前売観戦券:3,900円 ※前売観戦券の大人料金は高校生以上が適用となります。(中学生以下は入場料無料) Pコード:862-026 Lコード:26118 当日入場料金 当日入場券:3,500円(大人)/MFJ会員2,700円 ※MFJ会員証提示で当日券を割引金額でご購入いただけます。 ※当日券は学生証(高校・専門学校・短大・大学)提示で50%割引。 駐車料金(当日販売のみ) 4輪:1,500円/2輪:無料 ◎チケット案内 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10818/tickets/

10.5 第6戦 宮城・SUGO大会 前売りチケット発売中

10月5日(日)にスポーツランドSUGOで開催される「全日本トライアル選手権シリーズ第6戦 宮城・SUGO大会」のチケット情報はこちらです。前売券はコンビニ(ローソン、ファミリーマート、セブンイレブン)、プレイガイド(ローソンチケット、チケットぴあ、CNプレイガイド、イープラス)で発売中。 前売券 前売観戦券:2,900円 駐車券付前売観戦券:3,900円 ※前売観戦券の大人料金は高校生以上が適用となります。(中学生以下は入場料無料) Pコード:862-026 Lコード:26118 当日入場料金 当日入場券:3,500円(大人)/MFJ会員2,700円 ※MFJ会員証提示で当日券を割引金額でご購入いただけます。 ※当日券は学生証(高校・専門学校・短大・大学)提示で50%割引。 駐車料金(当日販売のみ) 4輪:1,500円/2輪:無料 ◎チケット案内 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10818/tickets/

藤波貴久が2連勝、レディースは山森あゆ菜、IBは髙橋淳が勝利でタイトル獲得の R7宮城・SUGO大会

2024年10月27日 宮城県柴田郡村田町スポーツランドSUGO 動員数:1,500人 2024年全日本選手権第7戦SUGO大会。トップカテゴリーのIASはこのあとシティ・トライアル・ジャパン大会が控えているが、その他のクラスはこれが最終戦となる。例年、最終戦のこの時期は寒さに震えることが多いのだが、今年は絶好のトライアル日和。体を使ってライディングするライダーには、ちょっと暑いくらいの陽気になった。 前回、和歌山・湯浅大会に続いて、今回も元世界チャンピオンの藤波貴久(Honda)が参戦。インターバルの2週間で、さらに乗り込みとセッティングを進めてきたということで、終盤戦のスポット参戦とはいえ、必勝の体制だ。ちなみに藤波が最後に全日本選手権に参戦したのは2003年最終戦のSUGO大会。21年ぶりに、藤波が世界チャンピオンとなってSUGOに戻ってきた、ということになる。 セクションは例年とほとんど変わらず。各クラスともトップライダーにとっては減点を最小限に抑えなければいけない神経戦の様相で、前回大会とはずいぶん性格が違う戦いを強いられたと、藤波も語った。IB・LTRは第5と第8を除く8セクション2ラップ、IAは10セクション2ラップ、そしてIASがこれにふたつのSSを加えての戦いとなった。 参加はIASが17名、IAが36名、LTRが9名、IBが63名、そして来日していて出場を希望したイタリアのレディースGPクラスのライダー、アレシア・ババケッタが賞典外でレディースクラスのセクションにトライする。スタートはIBとそれに続くバチェッタまでが1分に2台、それ以降は1台ずつ1分間でスタートとなった。 国際A級スーパー 神経戦の戦いと想定してのスタートだったが、開始早々の第3セクションで藤波が1点を失った。小さな石にタイヤをとられてのホッピングの失敗。これに藤波は大きな危機感を覚えていた。しかしスタート以降全セクションをクリーンしていた小川友幸(Honda)、氏川政哉(ヤマハ)が第6セクションで5点になって形勢は逆転、以後、最小限の減点でセクションを走破していく藤波には、誰もついていくことができなかった。藤波の2連勝で、ランキングポイントも50ポイントとなり、ここまでのランキングを8位として、次戦、ランキング10位までが出場権を持つシティ・トライアル・ジャパン大会にも出場が決まった。 電動トライアルバイクRTL ELECTRICで二連勝した藤波貴久一方、全日本チャンピオンを争う日本勢は、なかなかの接戦を演じた。1ラップ目、5点なしの黒山健一(ヤマハ)がトータル7点、これに小川友幸と氏川が10点で続く。小川毅士(ベータ)が12点と僅差で追うが、タイトルを争う3人は手堅い。ランキングでは黒山がトップで、これを小川友幸と氏川が4点差で追っている。今大会の勝負もランキングも、どちらも大接戦だ。この大会、黒山は新型マシンを持ち込んだ。これまでのTY-E2.2から一気に進化したTY-E3.0。詳細は明らかにされないが、モーターなどの作動音が格段に静かになったのが大きな変化。もちろん性能的にもそれ以上の変革が施されているにちがいない。 電動ヤマハTY-E3.0を走らせる黒山健一2ラップ目、3人は揃って、難関の第6セクションまではクリーンした。藤波を上回るスコアをたたき出すのはむずかしいものの、2番手を誰が奪うかでタイトル争いの流れが変わってくる。大きな勝負の分かれ目は、第9、第10だった。このふたつを、黒山、氏川ともに5点。小川友幸は両方を1点ずつで抜けた。 2ラップを終えて、小川友幸は15点、黒山が20点、氏川が25点。きっちり5点差ずつ。しかし黒山と氏川の間には、23点の小川毅士が割って入っていた。小川毅士は、第9をクリーン、第10を3点で抜けて、表彰台争いに加わってきた。 ベータの小川毅士が3位獲得SSは、建築素材のコンクリートブロックを絶妙に並べたもの。同じセクションを往復することで、SS1とSS2としてトライする。高さがあるだけでなく、セクションがコンクリートブロックの幅しかないから、ちょっとラインを乱すとセクションから飛び出してしまうリスクもある。 SSに進出する10位までには、ここまでに登場した5人の他、久岡孝二(Honda)、武田呼人(ガスガス)、黒山陣(シェルコ)、武井誠也(Honda)、そして柴田暁(TRRS)。柴田は1ラップ目後半にマシントラブルに見舞われ、そのまま修復はならず、なんとかコースを一回りして申告5点のパンチをもらってゴール。2ラップ目はオール5点だが、それでも10位に入っていた。しかしSSはトライできず。柴田のSSのスコアは5点ふたつ、ということになる。 電動ヤマハTY-E2.2の氏川政哉は5位になりランキング3番手SS1を最初に抜けたのは武田だった。武田と久岡は6位争いの渦中にいたが、負けじと久岡もSS1を3点で抜け、両者の点差は変わらず。その後、氏川が5点、小川毅士が初めて1点で抜けたあと、黒山も5点。これで黒山は小川毅士に逆転を許して4位となった。黒山のあと、小川友幸は確実に2点で走破、2位が決まった。 最後の藤波は、すでに勝利は決まっている。SSをふたつとも5点でも優勝できるのだが、藤波には課題があった。前回、SSをふたつとも5点となったのが、大きな心残りであり、悔しかった。この日は念入りに下見をし、慎重の上にも慎重に、そして渾身の集中を注いでSS1をトライした。クリーンだ。 小川友幸は今大会2位へ、ランキングトップに立った残りSS2一つとなり、順位がおおかた確定してきたものの、小川毅士と黒山の3位争いはまだ決着がついていない。その差1点で小川毅士が上位につける。まず小川毅士がトライ。クリーンすれば毅士の3位が決まる。しかしむずかしいポイントで、毅士は確実に足をついてマシンを送り出した。1点。さぁ黒山のトライだ。氏川はSS2も5点だったので、黒山の4位以上は決まっている。失うものはない。クリーンが出れば、毅士と同点、クリーン数差で黒山が3位となる。しかし黒山もまた、小川同様に足が出た。安全にマシンを運ぶにはいたしかたなかったが、それは黒山から表彰台を奪う結果となった。 残る二人、現役全日本チャンピオンと、元世界チャンピオン。二人は共に、1回の足つきもなく、この難セクションを走破した。藤波にすれば、前回大会の借りを返しての完全制覇。そして小川にすれば、中盤以降苦しんだタイトル争いで、僅差ではあるがランキングトップを取り戻した渾身のトライとなった。 泣いても笑っても残りは次週のシティ・トライアル・ジャパン1戦。最終戦は、ここまでの自然地形を相手にしたトライアルとは異なり、人工物を相手となる。そこにはまた、未知数の波乱も待ち受けている。 IAS表彰式、左から2位小川友幸、優勝藤波貴久、3位小川毅士、4位黒山健一、5位氏川政哉、6位久岡孝二2024r7_ias_resultsダウンロード国際A級 前回和歌山・湯浅大会で、成田匠(EM)のシリーズタイトルは決まっている。ホンダとヤマハの電動マシンの対決で話題沸騰の全日本トライアルだが、このクラスではフランス製EMがひと足早く栄冠をものにしている。 しかし成田は、1ラップ目に3つの5点で苦戦を強いられた。1ラップ目、トップに立ったのが、砂田真彦(Honda)だった。砂田を2点差で追うのが、今シーズンの若手のホープ、宮澤陽斗(ベータ)。表彰台の常連となって、あとはいつ初優勝を遂げるかがテーマだった。 10年ぶりの優勝。砂田真彦神経戦の中、二人の争いは接戦。2ラップ目、今度は宮澤が砂田の減点を上回った。しかしわずか1点差。トータルでは、1点差で砂田の勝ちとなった。砂田は元IASライダーだが、それ以前にIAクラスを走っていた際に1勝して以来、今回は10年ぶりの2勝目となる。 宮澤に次ぐ3位は長くIAの中堅を続けている中里侑(TRRS)が、初の3位表彰台を獲得した。成田は4位となった。 国際A級表彰式、左より2位宮澤陽斗、優勝砂田真彦、3位中里侑、4位成田匠、5位高橋寛冴、6位小野貴史国際A級の成田匠。電動トライアルバイクで初の全日本チャンピオン獲得。2024r7_ia_resultsダウンロードレディース 1ポイント差で最終戦を迎えたチャンピオン争い。中川瑠菜(ベータ)と山森あゆ菜(モンテッサ)のタイトル争いは激戦だった。序盤、試合をリードしたのは中川だった。1ラップ目、中川のリードは5点。山森は2ラップ目の巻き返しにかけた。 しかし2ラップ目、中川に異変。マシントラブルで動けない。ピットまで押して戻り、再びコースに出たときには、すでに持ち時間はぎりぎりだった。残る4セクションをすべて申告5点として、さらに6点のタイムオーバーを喫してゴール。勝利は山森のものとなったが、それでも中川は2点差で2位を確保した。 レディースクラス2連覇、山森あゆ菜同い年で地域も近く、ずっといっしょに切磋琢磨してきた二人。タイトル争いも一進一退で最終戦まで争ってきた。それが意外な結末で決着を見た。山森は、タイトル獲得の喜びを聞かれ、ライバルの脱落によるくやしい勝利だった今回を踏まえ、ちゃんと勝って、すっきりした3連覇を目指すと誓った。 3位は 齋藤由美(ベータ)だったが、ランキング3位は米澤ジェシカ(TRRS)が獲得した。 賞典外で走ったアレシア・バケッタはやはり別格の強さを見せた。レディースのマーカーを通りながら、他クラスのマーカーにもトライして、山森の1/3のスコアで全セクションを走破した。女子T2クラスのチャンピオンにして、女子GPのデビューイヤーを堅実に走って来年以降の飛躍が期待されるイタリアの新星は、やはり実力者だった。 賞典外だったが、女子GPクラスの実力を見せたイタリアのアレシア・バケッタレディース表彰式、左から2位中川瑠菜、優勝山森あゆ菜、3位齋藤由美、4位米澤ジェシカ、5位小玉絵里加、6位中澤瑛真レディースチャンピオン獲得、山森あゆ菜2024r7_ltr_resultsダウンロード国際B級 永久保圭(ベータ)が2連勝したことで、高橋淳(TRRS)に5ポイント差まで迫った最終戦。永久保が優勝すれば、高橋が2位でもタイトルは永久保となる。しかし戦況は高橋に有利だ。 国際B級は高橋淳の勝利ここ2戦、テープを切ったりの5点で勝利を逃していた高橋だが、今回は改心のトライ。2ラップ目2点、2ラップ目3点はほぼベストといっていいだろう。永久保は地元の長谷川一樹(モンテッサ)に1点差で敗れて3位。しかし堂々、ランキング2位で国際A級への昇格切符を手中にした。 国際A級への昇格を決めたのは、高橋、永久保、台湾のChen(Honda)、袋井就介(EM)、そして田上拓(モンテッサ)の5名だった。 高橋淳はシリーズチャンピオンを獲得2024r7_ib_resultsダウンロード

10.27 第7戦 宮城・SUGO大会 スタート&ゴール時間

10月27日(日)に開催される全日本トライアル選手権第7戦 宮城・SUGO大会、全選手のスタートとゴールの時間です。観戦の参考にしてください。 スタート及び ゴール時間 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/docs/3e6d2651d5e9fe3a7e34ff36bd36d191df015afe.pdf 国際B級は7時30分よりスタート。レディースは8時02分、国際A級は8時11分からになります。国際A級スーパークラスは8時49分からスタートし、ホンダの電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC」の元トライアル世界チャンピオン、藤波貴久選手は8時56分のスタート。 そして、国際A級スーパークラスランキングトップの最終スタートは、こちらも電動トライアルバイク、ヤマハ「TY-E」の黒山健一選手が、9時7分のスタートになります。 レディースおよび国際B級は、8セクション✕2ラップ(持ち時間:4時間30分)。国際A級および国際A級スーパーは、10セクション✕2ラップ(持ち時間:4時間30分)。 国際A級スーパークラスの2ラップまでの上位10名のみ、14:00(予定)からSS(スペシャルセクション)2セクションにトライします。 ◎チケット案内 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10062/tickets/

10.27 第7戦 宮城・SUGO大会エントリーリスト

10月27日(日)に開催される全日本トライアル選手権第7戦 宮城・SUGO大会のエントリーリストです。 会場:スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡村田町菅生6-1) 全日本トライアル選手権第7戦 宮城・SUGO大会エントリーリスト https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10062/entrylists/ 国際A級スーパー 19名、国際A級 38名、レディース9名、国際B級64名。全国から合計130名の選手が出走します。 ◎チケット案内 https://www.sportsland-sugo.co.jp/watch/10062/tickets/