2022 JMXは全7戦のシリーズに!

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ2022 (通称 JMX2022)のスケジュールが更新されました。 先日MFJより発表された会場のうち、中国大会開催予定だった世羅グリーンパーク弘楽園(広島県)は、主催者の世羅グリーンパーク弘楽園からの申し出により、残念ながらキャンセルされ、2022年度は4会場、全7戦のシリーズとなります。 詳しくはEVENTスケジュールをご確認ください。 Rd. 大会名 日程 開催クラス 会場 1 HSR九州大会 2022/04/09-10 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX,CX HSR九州(熊本) 2 関東大会 2022/05/14-15 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, K65, CX オフロードヴィレッジ(埼玉) 3 SUGO大会 2022/07/16-17 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, CX, 2st125 スポーツランドSUGO(宮城) 4 近畿大会 2022/09/10-11 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, CX 名阪スポーツランド(奈良) 5 HSR九州大会 2022/10/08-09 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, CX HSR九州(熊本) 6 関東大会 2022/10/29-30 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, K65, CX オフロードヴィレッジ(埼玉) 7 第60回 MFJ-GP モトクロス大会 2022/11/12-13 公認:IA1, IA2, IBOPEN, LMX 承認:JX, CX スポーツランドSUGO(宮城) MFJ発表の中国大会中止のお知らせはこちら

2022年度年間指定ゼッケン第一弾発表

2022年1月13日(木)MFJより2022年度 JMX 年間指定ゼッケン第一弾が発表されました。 IBからは10人が昇格。 年間指定ゼッケンはIBの最終順位の先頭にルーキー番号の「0」が付きます。 詳細は以下のリンクよりPDFをご覧ください(MFJサイト内)  2022MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ 年間指定ゼッケン(1月13日) その他、本年度よりJMXはチーム登録制度が開始。 現在指定ゼッケンが割り振られていない選手には、後日開始される「全日本モトクロスチーム登録」後に指定ゼッケンが登録されます。 詳しいご案内はMFJサイトをご覧ください。 https://www.mfj.or.jp/national/2022-mx-all-japan/?page_type=bibs

MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021 開催!

2021年度二輪モータースポーツのトップ選手を称えるオンラインイベント開催! 生配信は12/18(土)19:00より https://www.youtube.com/c/MFJofficial にて 今年度の全日本ランキング認定表彰式「MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021」オンライン配信決定! MFJ MOTO AWARDS SHOW は、1年を通して開催されたMFJ 全日本選手権シリーズを戦い抜き、頂点を極めた選手達の栄誉を、チーム、ファン、そして大会を支え応援していただいたすべての皆様とともに称え、喜びを共有するオンラインイベントです。 配信形態での無料イベントをぜひ生でご覧ください。 MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021  開催概要 配信日時:2021年12月18日(土)19時〜配信開始 配信チャネル:YouTube MFJ公式チャンネル https://www.youtube.com/c/MFJofficial 開催内容:2021年度全日本選手権ランキング認定/特別賞等受賞者の紹介。 リモートおよびVTRによる選手の出演 ファンの皆様からのメッセージ紹介 等 表彰対象:MFJ 全日本選手権シリーズ各種目ランキング上位3 選手 海外選手権参戦功労賞 特別賞 自由民主党モータースポーツ振興議員連盟会長杯 MFJ特別表彰 MFJモーターサイクルスポーツ殿堂顕彰 他 選手への応援メッセージ募集! 皆様が日頃から応援している選手にぜひメッセージをお送りください! ご投稿いただいた方の中から抽選でトップライダーのチャンピオン記念グッズをプレゼントいたします。…

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第2戦 中国大会 詳細レースリポート

全クラスともこの最終戦でチャンピオンが決定 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの今季最終戦となる第2戦中国大会は、11月27日(土)~28日(日)に広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された。今季は全7戦が予定されていたが、第5戦近畿大会が中止。この第2戦は、本来なら5月上旬に実施予定だったが、大会名を変更することなく半年以上延期された。 広島県南東部の山中にあるコースは、自然のアップダウンを活かしたダイナミックなレイアウトが特徴。本来開催予定だった春に加えて、今大会の直前にも良質な土を搬入しながら入念なメンテナンスが実施された。乾くとかなり固く締まる路面だが、土曜日に一時小雨が降り、日曜日早朝には霜が降りたことから、土曜日と日曜日午前中は路面に適度な水分が含まれた状態。日曜日午後は土が乾き、ややハードで土ボコリが舞うコンディションとなった。 今大会は、異例の11月下旬開催とあって、日没を考慮したタイムスケジュールを導入。全日本格式で実施された各クラスの決勝レース時間は、それぞれ5分短縮された。 決勝レースが繰り広げられた日曜日の天候は晴れで、最高気温は11度。観客数は2日間で2,185名と発表されている。 【IA1】3年連続チャンピオンとなった山本鯨が引退を発表 チーム監督の小島庸平とチャンピオンを獲得した山本鯨(#1) 山本鯨(#1) 全日本最高峰クラスとなるIA1は、5分短縮により25分+1周の2ヒート制。前戦終了時点で、ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がランキングトップに立ち、これをヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)がわずか1点差、さらに富田のチームメイトとなる渡辺祐介(#18)が18点差で追った。 決勝ヒート1は山本がホールショットを奪い、富田と渡辺、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が続く展開。レース序盤から、この4台がカワサキのマシンを駆る安原志(#19)を先頭とした縦に長いセカンドグループを突き放して、トップグループを形成した。当初は山本が2秒ほどリードを奪い、富田と渡辺と能塚がより近い状態だったが、レースが中盤に入ると4台の間隔はそれぞれ1~3秒程度の範囲で増減を繰り返しながら推移。しかし10周目に、富田がトップの山本に1秒以内のところまで迫ったことで、雰囲気が一変した。翌周には4台の距離が縮まり、12周目には4台が2秒程度のギャップでほぼ等間隔に。そして13周目、能塚が渡辺をパスして3番手に順位を上げた。 迎えたラスト2周の14周目、4番手に後退した渡辺がグループからやや遅れる一方で、山本と富田と能塚が三つ巴の激しい接近戦を開始。まずは能塚が富田に迫ったが、ここは富田がポジションをキープすると、今度は富田が山本に仕掛け、ラストラップに入るところで富田がついにトップ浮上を果たした。しかし、すぐに山本が再逆転。もう一度山本のパッシングを試みた富田を、背後から能塚が狙いすまして逆転した。最終ラップのコース後半、能塚は山本に肉迫。しかし山本も必死に逃げ、最後はフィニッシュジャンプをほぼ並んで跳んだ。そして、わずか0.11秒差で山本が優勝、能塚が2位。最後に振り切られた富田が3位、渡辺は前の3台から完全に遅れて4位となった。ホンダのマシンに乗る小方誠(#4)が、1周目12番手から追い上げて5位。ヤマハを駆る星野優位(#8)が6位だった。 ヒート1の結果により、山本と富田は10点差。今季最終レースとなったヒート2で、富田が逆転チャンピオンになるためには、自身が優勝した場合でも、山本が4位以下になるのを望まなければならない状況だった。逆に山本は、富田がどんな順位であれ、その2ポジションダウンに留めればタイトル防衛が決まる。ヒート2のスタート直後、この富田と山本がいきなりバトルを展開。何度か激しいやり取りがあった後、左タイトターンの立ち上がりで富田が山本のラインを塞ぐように被せ、山本が転倒した。これにより富田がトップ、一方の山本はほぼ最後尾となる21番手からのレースに。それでも山本は諦めることなく、2周目に12番手、3周目に8番手、4周目には5番手と驚異的な追い上げを披露した。 能塚智寛(#5) 能塚智寛(#5) 一方の上位勢は富田と渡辺と能塚がトップグループで、やや離されて小方が4番手。富田は序盤に3秒ほどのリードを確保し、渡辺と能塚は僅差となった。6周目、能塚が渡辺を抜いて2番手浮上。ここから数周をかけ、能塚は富田との距離を詰めた。そして12周目から、富田と能塚がドッグファイト。この周は富田が順位を守ったが、翌周に能塚がパッシングに成功した。この段階で、山本は4番手。3番手を走る渡辺とはまだ約5秒の差があり、なおかつここまで数周はギャップがあまり減らなくなっていたが、富田が2位なら山本がチャンピオンになれる条件は6位以内に変わる。そしてレースは、最後まで粘る富田を振り切って能塚が優勝。富田が2位、渡辺が3位となった。山本は4位でチェッカー。これにより、山本の3年連続チャンピオンが確定した。 富田俊樹(#2) 富田俊樹(#2) レース直後、山本は今季限りでの現役引退を電撃発表。「26年間、モトクロスライダーとして人生を歩んできましたが、30歳の節目を迎える今年で引退して、新たなキャリアを築きたいと思います。これまでのレース人生は本当に幸せでした。ライダーとしてやってきた以上に、今後の人生でモトクロスやバイクの業界に恩返ししたいです」と山本。何度も涙を見せつつ、これまで支えてくれたすべての人に、感謝の言葉を述べていた。 【IA2】ヒート1で年間タイトル確定の大城魁之輔が両ヒート制覇 大城魁之輔(#2) 大城魁之輔(#2) ランキング2番手の内田篤基(#4)は、前々回の第6戦で負傷して以来のレース復帰。しかし、ランキングトップの大城魁之輔(#2)が前戦終了時点で31点リードし、なおかつ内田は本調子には遠い状況のため、大城のシリーズタイトル獲得がほぼ確実な状況だった。レース時間はIA1と同じく25分+1周に設定された。 決勝ヒート1では、予選トップ通過を果たしたIAルーキーの柳瀬大河(#34)が、1周目にトップ浮上。これを追った中島漱也(#10)を、5番手から追い上げてきた大城が3周目にパスした。3周目、大城が柳瀬を抜いて先頭に立ち、さらに約2.5秒のリードを確保。同じ周、森優介(#22)が中島に次ぐ4番手、大倉由揮(#6)が5番手に順位を上げた。大城はその後の数周で、アドバンテージを約4秒に拡大。一方で、2番手の柳瀬には中島が迫るもパッシングのチャンスを得られず、その間に2秒ほど離れていた森が中島との距離を詰めた。 大倉由揮(#6) そして8周目から、中島と森が3番手争い。9周目に森が先行した。両者がバトルを展開する間に、2番手の柳瀬は3秒ほどのリードを得て、逆に5番手の大倉は中島に接近。翌周、大倉が中島の攻略に成功した。すると大倉は、勢いを保って今度は森との距離も詰め、11周目から2台のバトルが勃発。13周目に大倉が森を抜いた。レース中盤から終盤にかけ、柳瀬はトップの大城から5秒差程度のところで粘っていたが、残り2周となった14周目に肩を脱臼し、この影響で転倒。そのままリタイアとなった。同じ周、接近戦を演じていた森と大倉が接触して、森が転倒により7番手まで後退。レースは大城が勝利を収めてシリーズタイトル獲得を決め、大倉が2位、中島が3位、鈴村英喜(#15)が4位、川上龍司(#7)が5位、スポット参戦の田中雅己(#6)が6位となった。 決勝ヒート2は、内田がオープニングラップをトップでクリア。西條悠人(#5)とトップ争いを繰り広げたが、2周目には大城がこの2台を抜いて先頭に立ち、さらに鈴村も2番手で続いた。3周目には、大倉も西條を抜いて3番手。翌周には、鈴村と大倉が接近戦を展開して、大倉が2番手にポジションを上げた。大倉と鈴村がバトルを繰り広げる間に、トップの大城は3秒ほどリード。4~5周目にかけて、4番手を守る西條には森が肉迫。6周目には森が先行した。トップの大城と2番手を走る大倉とのギャップは、レース中盤には4~5秒まで拡大したが、その後は両者の間隔がほぼ保たれた。 鈴村英喜(#15) 大倉に抜かれて3番手に後退した鈴村は、しばらく大倉をマークしていたが、その後にやや離され、これで上位3台が単独走行に近い状態となった。鈴村から遅れた4番手の森には、レース後半になって田中が接近。そして12周目、田中が森を抜いた。さらに鳥谷部晃太(#35)も森をパス。このときすでに、森のマシンはトラブルを抱えており、翌周の途中でコースサイドにマシンを止めてリタイアとなった。そしてレースは、終始危なげない走りを披露した大城が再び優勝して、自身初となる両ヒート制覇を達成。2位に大倉、3位にはIA昇格6年目で初表彰台登壇となった鈴村が入賞した。田中が4位、鳥谷部が5位、一時は5番手を走行した中島が6位でフィニッシュした。 【IBオープン】鈴木龍星が逆転でシリーズタイトルを獲得! 鈴木龍星(#47) ランキングトップで今大会を迎えた町田勘太(#53)が、レース途中のアクシデントで組別12位に終わり、まさかの予選落ち。これにより、138点の鈴木龍星(#47)、131点の伊藤晃(#48)、130点の村野晟弥(#50)が実質的にはチャンピオンを争うことになった。決勝は、いつもより5分短縮の15分+1周。土曜日午後に実施されたヒート1は鈴木のホールショットで幕を開け、鈴木、藤井一輝(#57)、山田康介(#28)、村野、溝口寿希也(#36)、桒垣竜斗(#68)、田中淳也(#55)、伊藤の順で1周目をクリアした。桒垣は2周目以降に順位を下げ、2周目には田中が6番手、伊藤が7番手に浮上。3周目には、トップの鈴木と2番手の藤井はそれぞれ2~3秒のリードを確保し、3番手以下は山田、村野、田中、溝口、伊藤までが縦長で続いた。 4周目以降、トップの鈴木と2番手の藤井はさらにリードを拡大。山田は3番手をキープし、村野と田中は接近戦を繰り広げた。溝口は前と離されはじめ、後方には伊藤が肉迫。6周目の段階で、鈴木と藤井はそれぞれ6秒ほどのアドバンテージを確保し、3番手を走る山田のすぐ背後に田中、そこから4秒ほど遅れて村野、さらに5秒ほど後方には1周目11番手から追い上げてきた那須愛斗(#59)が上がってきた。7周目、藤井がコーナーで転倒。復帰するまでの間に山田と田中が先行した。これで鈴木のリードは約14秒に。最終ラップの10周目までそのまま逃げ切った鈴木が優勝し、これでランキングトップに立った。8周目に山田を抜いた田中が2位。山田が3位、藤井が4位、村野が5位、那須が6位、伊藤が7位となった。これで鈴木が163点、村野が141点、伊藤が140点で最終レースを迎えることになった。 日曜日に実施された決勝ヒート2は、シリーズタイトル獲得が懸かった鈴木がホールショット。シーズン前半はアメリカでトレーニングしていたためにチャンピオン争いにこそ加わっていないが、速さはこのクラストップレベルにある田中が2番手で続いた。さらに溝口、有山大輝(#2)、桒垣や山田や藤井が上位勢。2周目、鈴木を田中が1秒ほどの差でマークしながら、溝口を先頭とする3番手以下を早くも引き離し始めた。2周目には、溝口の後方に有山と山田と藤井が続き、この4台が7番手以下を離してセカンドグループを形成。4周目には、有山に代わり藤井が溝口を追う4番手に浮上した。 田中淳也(#55) 決勝2ヒート目 表彰台に登壇した1位田中淳也(#55) 2位鈴木龍星(#47) 3位藤井一輝(#57) 5周目、藤井が溝口を抜いて3番手にポジションアップ。しかしこの段階で、鈴木と田中のトップ2台は約13秒も先行していた。6周目には、藤井に続いて山田も溝口の攻略に成功。さらに有山も、再び溝口のパッシングを狙った。1~2秒差で膠着状態だったトップ争いは、8周目に田中が鈴木との距離を詰め、翌周には激しいトップ争いがスタート。すると最終ラップとなった10周目、鈴木が単独で転倒を喫した。これにより田中が優勝、再スタートした鈴木が2位でフィニッシュ。この瞬間、鈴木のシリーズタイトル獲得が決まった。3位には藤井、4位には山田、5位には9周目に溝口を抜いた有山が入賞。さらに、最終ラップで大塚貴斗(#32)も溝口を抜き、6位入賞を果たした。 【レディース】川井麻央は両ヒートで転倒を喫するもV2達成! 川井麻央(#1) 川井麻央(#1) レディースクラスは、今季第3戦以来となる1大会2ヒート制を導入。ただし前回が土曜日にヒート1、日曜日にヒート2だったのに対して、今回は日曜日に2レースが実施された。レース時間は、いつもより5分短い10分+1周。このため、各ヒートは6周でチェッカーとなった。 決勝ヒート1は久保まな(#3)がホールショット。前戦で鎖骨を折るケガを負った影響が残る小野彩葉(#4)が2番手で続くも、濱村いぶき(#14)に次ぐ6番手まで順位を下げ、穂苅愛香(#7)が2番手、本田七海(#2)が3番手、ポイントリーダーの川井麻央(#1)が4番手で1周目をクリアした。2周目、川井が2番手、本田が3番手に浮上。ここから川井は、3秒ほど先行する久保の追撃を開始すると、徐々にギャップを削っていった。 久保まな(#3) そして4周目には、久保と川井が僅差のトップ争いを開始。ところがラスト2周となった5周目、川井が単独で転倒を喫して5番手まで後退した。これにより2番手に浮上した本田に対して、トップを守る久保のリードは約5秒。そのまま残り約1周半を逃げ切った久保が今季2勝目を挙げ、本田が2位に入賞した。最終ラップには、1周目7番手から追い上げてきた楠本菜月(#5)と、本調子から遠い状態で粘る小野、転倒から復帰した川井が3番手争い。これを制した川井が3位、小野が4位、楠本が5位となった。濱村は6位となった。 決勝ヒート2は、再び久保がホールショット。これで久保は、シーズン後半に実施された全日本の決勝4レースすべてでホールショットを獲得した。この久保に濱村、小野、穂苅、本田が続くも、穂苅は1周目に後退。22点の大量リードを得て、シリーズタイトル獲得がほぼ間違いない状態でこのレースに臨んだ川井は大きく出遅れ、11番手あたりからのレースとなった。それでも川井は、1周目に6番手までポジションアップ。ところが2周目、転倒により12番手まで後退した。 本田七海(#2) 一方も先頭争いは、久保を本田と楠本が追う展開。レースが後半に入ってもこの状態が続き、5周目あたりから久保と本田の接近戦が激しさを増した。そして最終ラップにかけ、本田が久保をパスし、一度は久保が抜き返し、さらに本田が逆転するデッドヒート。楠本はこの2台からやや遅れた。そして最終的には、本田が前でチェッカー。本田が2019年以来かつ今季初の勝利を挙げ、久保が2位、楠本が3位となった。川井は4位まで追い上げてフィニッシュして、無事にV2を確定。レース終盤に小野を抜いた濱村が5位、小野は6位となった。 【チャイルドクロス】電動クラスが始動。総合優勝は安藤龍太郎 安藤龍太郎(#24) キッズライダーが参加するチャイルドクロスは、国内メーカー製マシンで参加できるAクラスに19台、海外ブランドの2ストマシンでエントリーできるBクラスに1台、そして電動のEクラスに1台の合計21台がエントリー。レースは、ラップタイムが1分30秒ほどになるようショートカットされたコースで、8分+1周により競われた。レースは唯一のEクラスとなる矢木杏奈(#82)、Aクラスの阿部哲昇(#81)と安藤龍太郎(#24)の好スタートで幕を開け、まずは安藤がトップ浮上。矢木が2番手、阿部が3番手、Aクラスの森近那津(#72)が4番手、同じくAクラスの中村夏乃(#7)が5番手で1周目をクリアした。 2周目以降、矢木や森近が先頭に立ちながら接近戦の2番手争いを繰り広げる一方で、トップの安藤は9秒ほどまでリードを拡大。終盤には2番手の森近がラップタイムを上げ、後続を振り切りながら安藤に近づいたが、レース前半のリードを有効に活かした安藤が総合優勝を獲得した。森近は総合2位、中村の追撃を振り切った矢木が総合3位。以下4位に中村、5位に阿部、6位にはこちらもAクラスに参戦した壬生かりん(#19)が入った。

【D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 第2戦 中国大会】最高峰クラス王者に輝いた山本鯨が引退発表!

各クラスのシリーズチャンピオンが最終戦で決定 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの今季最終戦となる第2戦中国大会は、11月27日(土)~28日(日)に広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催されました。今季は全7戦が予定されていましたが、第5戦近畿大会が中止。この第2戦は本来なら5月上旬に実施予定でしたが、大会名を変更することなく半年以上延期されました。 広島県南東部の山中にあるコースは、自然のアップダウンを活かしたダイナミックなレイアウトが特徴。今大会の直前にも良質な土を搬入しながら入念な整備が実施されました。 今大会は異例の11月下旬開催とあって、日没を考慮したタイムスケジュールを導入。全日本格式で実施された各クラスの決勝レース時間は、それぞれ5分短縮されました。決勝日の天候は晴れで、最高気温は11度。日曜日の早朝には氷点下を記録するほどの寒さとなりました。 【IA1 決勝ヒート1】 山本鯨がレースを制して富田俊樹を10点リード! 山本鯨(#1) ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がホールショット。ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)と渡辺祐介(#3)、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が続き、レース序盤から後続を引き離しつつトップグループを形成しました。レース中盤まで、4台の間隔はそれぞれ1~3秒ほどで増減を繰り返しながら推移。しかし10周目、トップの山本に富田が1秒以内まで迫りました。 その後、一度は山本が突き放し、12周目には4台が2秒ほどの差で等間隔状態に。翌周、能塚が渡辺をパスして3番手に浮上しました。ラスト2周となった14周目、4番手の渡辺が集団からやや遅れる一方で、山本と富田と能塚が激しい接近戦を開始。富田が山本を抜きました。しかし山本がこれを抜き返すと、今度は能塚が富田をパス。最後は能塚が山本に迫りましたが、0.11秒差で山本が抑えて勝利しました。 【IA1 決勝ヒート2】 最初から最後まで劇的な展開で、山本鯨がチャンピオン! 能塚智寛(#5) チャンピオンを争う富田俊樹(#2)と山本鯨(#1)がスタート直後から激しいバトルを繰り広げ、富田のアタックで山本が転倒。富田がトップ、山本は21番手で1周目をクリアしました。富田が優勝した場合、山本がチャンピオンになる条件は3位以内。山本は2周目に12番手、3周目には8番手、4周目には5番手まで浮上したものの、この段階で3番手の能塚智寛(#5)とは約10秒差もありました。 富田俊樹(#2) 渡辺祐介(#3) レース中盤、能塚は渡辺祐介(#3)をパスして2番手浮上すると、やや離れていた富田との距離を詰め、ラスト3周となった13周目に逆転。富田の2番手後退で、山本は6位以内ならタイトル獲得と状況が変わりました。そしてレースは能塚が優勝、富田が2位、渡辺が3位、山本が4位。これで山本が3年連続チャンピオンに輝きました。レース後、山本は今季限りでの現役引退を電撃発表しています。 【IA2 決勝ヒート1】 大城魁之輔が優勝でチャンピオン決定! 大城魁之輔(#2) 大城魁之輔(#2) 予選トップ通過を果たしたIAルーキーの柳瀬大河(#34)が、1周目にトップ浮上。これを追った中島漱也(#10)を、5番手から追い上げてきた大城魁之輔(#2)が3周目にパスしました。3周目、大城が柳瀬を抜いて先頭に立ち、さらに約2.5秒のリードを確保。ここから数周で大城はアドバンテージを約4秒に拡大するも、その後は柳瀬も粘りました。 大倉由揮(#6)、西條悠人(#5) レース中盤、2番手を守る柳瀬の2~3秒後方では、中島と森優介(#22)が3番手争い。9周目に森が先行すると、翌周には大倉由揮(#6)も森に続いて中島をパスしました。残り2周となった14周目、2番手だった柳瀬が肩を脱臼して転倒リタイヤ。さらに、森が大倉と接触して転倒して7番手に後退しました。そして大城が勝利を収め、シリーズタイトル獲得を決定。大倉が2位、中島が3位でした。 【IA2 決勝ヒート2】 大城魁之輔が初の両ヒート優勝で今季を締める 大城魁之輔(#2) オープニングラップをトップでクリアしたのは、ケガからの復帰レースとなったランキング2番手の内田篤基(#4)。西條悠人(#5)とトップ争いを繰り広げましたが、2周目には大城魁之輔(#2)が先頭に立ち、鈴村英喜(#15)が2番手で続きました。3周目には、大倉由揮(#6)も西條を抜き3番手。翌周には、大倉が鈴村の攻略に成功して2番手に浮上しました。 鈴村英喜(#15) 大倉と鈴村がバトルを繰り広げる間に、大城は3秒ほどリード。レース中盤、大城はさらにアドバンテージを拡大して4~5秒ほど先行すると、その後は安定したペースで周回を重ねました。鈴村は、抜かれてしばらくは大倉を2秒ほど後方でマークしていましたが、その後にやや離され、これで上位3台が単独走行化。レースは大城が再び勝利を収め、大倉が2位、鈴村がIA初表彰台となる3位でした。 【レディースクラス 決勝ヒート1】 川井麻央は転倒で3位。久保まなが今季2勝目! 久保まな(#3)、川井麻央(#1) 久保まな(#3)がホールショット。前戦で負傷した影響が残る小野彩葉(#4)が2番手で続くも順位を下げ、穂苅愛香(#7)が2番手、本田七海(#2)が3番手、ポイントリーダーの川井麻央(#1)が4番手で1周目をクリアしました。2周目、川井が2番手、本田が3番手に浮上。ここから川井は、3秒ほど先行する久保を追撃して徐々にギャップを削っていきました。 そして4周目には、久保と川井が僅差のトップ争い。ところがラスト2周となった5周目、川井が転倒により5番手まで後退しました。これで2番手に浮上した本田に対して、久保のリードは約5秒。そのまま逃げ切った久保が今季2勝目を挙げ、本田が2位に入賞しました。最終ラップには、楠本菜月(#5)と小野と川井が3番手争い。これを制した川井が3位、小野が4位でした。 【レディースクラス 決勝ヒート2】 本田七海が優勝。川井麻央がV2達成! 川井麻央(#1) 再び久保まな(#3)がホールショット。濱村いぶき(#14)、小野彩葉(#4)、穂苅愛香(#7)、本田七海(#2)が続くも、穂苅は1周目に順位を落としました。シリーズタイトル決定に臨んだ川井麻央(#1)は大きく出遅れ、11番手あたりからのレース。それでも、1周目に6番手まで順位を上げました。ところが2周目、川井が転倒。12番手まで後退しました。 本田七海(#2) 一方、先頭争いはレース前半の段階で、久保を本田と楠本菜月(#5)が追う展開に。5周目あたりから、久保と本田の接近戦が激しさを増し、最終ラップにかけて両者が順位を入れ替えました。楠本はこの2台からやや遅れ、久保と本田のバトルは本田に軍配。本田が今季初優勝、久保が2位、楠本が3位となりました。川井は4位まで追い上げてフィニッシュし、V2を達成しました。

最終戦のロゴ入りスタッフユニフォームは派手なピンク仕様

メーカーロゴいりユニフォーム D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 第2戦 中国大会でスタッフが着用するユニフォームは、前回大会と同様にパーカー仕様です。 全日本モトクロス選手権シリーズを応援してくれているメーカー様のロゴがウエアの胸元と背中に入っています。コースマーシャルをはじめとするスタッフに配られます。欲しい方もいらっしゃるかもしれませんが現在一般販売はしておりません。手に入れる場合はコースマーシャルなど大会の運営にご協力くださいませ‼︎ ユニフォーム着用しているモデルは、全日本モトクロス選手権シリーズのレース解説、コースプレビューでおなじみのyossy! では、ロゴとしてウエアに入っているメーカーや企業をご紹介します。 ◆MOTION PRO 『モーションプロ』はISDT(シックスデイストライアル)で金メダルを獲得したクリス・カーターによって1984年に設立されたツールメーカー。レースをルーツにもつメーカーだけに、モトクロス、ダートトラック、ATVなどさまざまなレースやイベントをサポートしています。ラインナップする工具はプロ用から一般家庭で使うようなものまで網羅し、ユニークで耐久性の高い設計になっています。また、高品位なケーブルはAMAスーパークロス、GNCC、BAJAのトップライダーやメカニックと協力して製品テストと開発をした逸品なのです。 https://www.yazawainc.com ◆美蔵 MIKURA PORK 全日本モトクロス選手権シリーズ第3戦の関東大会、第6戦のHSR九州でも出店いただいた『三蔵』。東京都文京区を中心に豚肉創作料理「美蔵」をはじめとする飲食店の経営とプロデュース、ケータリングを行なっている会社です。 同社は、社外活動の一環としてモータースポーツを支援し、レースにも参加しているんですよ。 https://www.mikura-group.com ◆TOHO Racing 東広島を拠点に、オートバイレース・イベント・モータースポーツ・オートバイ関連事業を行なっている『TOHO Racing』。2011年山口辰也選手をメインライダーとして迎え同事業がスタートしました。初年度から全日本ロードレースのST600のチャンピオンチームとなり、翌年2012年 鈴鹿8時間耐久レースにおいて準優勝の実績を持つバイクRacingチームです。持ち前のチャレンジ精神で、ワークスチームに挑む日本一のプライベーターチームを目指して運営されています。 現在は全日本ロードレースを初め、鈴鹿8時間世界耐久レース、アジア選手権等 国内外のロードバイクレースに参戦。またTOHO Racing Clubの運営(クラブ員の育成)、TOHO Racing…

リアルタイムで順位やラップタイムが分かる『WS LiveResults』が正式リリース

アプリ版には応援したい選手を登録できる新機能を追加 今季から導入されたリアルタイムで順位やラップタイムが分かる『WS LiveResults』。スマートフォン用アプリはこれまでテスト用バージョンのベータ版でしたが、正式なものがリリースとなりました。 アプリのインストールがより簡単になったことで、レースを観戦しながらリアルタイムで順位やラップタイムなどの情報も手軽に入手できちゃうんです。 スマートフォン対応のアプリは下記のORコードを読み込んでインストールするだけ! ブラウザで見たい場合は、http://wsresult.com/JMX/ でチェックできます。 アプリ版のWS LiveResultsの使い方 ①アプリを起動すると下の画像のように表示されます。情報を知りたい大会を選択してタップ。 ②大会で行われたレースや予選、練習などの情報が表示されます。その中から知りたいレースを選択してタップ。 ③レースの順位に沿って選手が1位から順番に一覧で表示されます。 正式リリースによって新たに加わった新表示機能が『サポート選手機能』です。これはお気に入りの選手や応援したい選手などを『サポート選手』として登録すると、その選手がハイライトで表示されるようになります。さらに、サポート選手として登録された数が、選手の名前の後ろに表示されるんです。 ④ライダー2選手のライブリザルトを比較表示できる「DoubleDiff(2選手の比較)」機能も従来どおり。③の選手が一覧で表示されている画面の赤丸で囲んだDiffをタップすると、選手の選択画面が出てきます。任意で二人選ぶと、その選択した2選手のラップタイム比較や順位の変動などが一画面で表示されます。 【スマートフォン対応のアプリは下記のORコードを読み込んでインストール!】

静かで速い2台の電動モトクロッサーが世羅グリーンパーク弘楽園にも登場!

二人のレジェンドライダーが次世代マシンで夢の共演 JMX R7 MFJ-GP 大会で走行した電動モトクロッサーの2台が、最終戦の中国大会でも走行することになりました! 走行するマシンは、2019年の東京モーターサイクルショーで公開された「Honda CR-Electric プロトタイプ」と、2021年6月のSUGO大会で単独デモ走行を行った「M-TEC E.REX」の2台。 市販モトクロッサーCRFをベースに、車体をHondaが、パワーユニットを無限(株式会社M-TEC)が制作。 電動モトクロッサーは甲高いモーター音と車両の走行音を発するだけで、ダイナミックなスピードでコースを自由に駆け抜けるのは何とも不思議な光景なんです。 写真は第7戦でスポーツランドSUGOを走った時のもの。モーターが奏でる電動モトクロッサーの走行音を聞こうと、デモランの間は会場全体が完全に静まり返っていました。 今回のデモ走行も前回大会と同様に、Honda CR-Electric プロトタイプを元全日本モトクロスチャンピオンで”無限”契約ライダーであった川島雄一郎(かわしま ゆういちろう)さんが、M-TEC E.REXを元全日本モトクロスチャンピオンのHRCワークス契約ライダーで、現在Hondaサテライトチームのレーシングアドバイザーを務める増田一将(ますだ かずまさ)さんが担当します。 MXのレジェンドライダーお二人と、MXの未来を担う最新の電動モトクロッサーが演じるデモ走行をお見逃しなく! デモ走行タイム:(土) 12:55 ~ 13:05 / (日) 13:00 ~ 13:10 [MX本コース全域] 下の映像は第7戦の時にyossyが増田一将さんにインタビューした時のもの。 ※走行当日は車両の外観デザインが変わる予定です。※天候やコース状況、あるいはレース進行の遅延等により、予告なく走行を中止/短縮する場合がございます。あらかじめご了承ください。

2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 今季最終戦となる第2戦(11/27〜28)の観戦情報&見どころ

チャンピオンがついに決定! 注目の選手やコースを紹介 【1】いよいよ決着。シリーズタイトルの行方は? 2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第5戦近畿大会が新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止となり全6戦に。広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で5月に開催される予定だった第2戦中国大会が、同じくコロナの影響で11月下旬に延期されたことから、名称は“第2戦”のままながらこの大会が今季最終戦となります。 排気量450ccの4ストマシンが参戦する最高峰クラスのIA1は、前戦を終えてホンダサポートライダーの山本鯨選手(#1)とヤマハファクトリーチームから参戦する富田俊樹選手(#2)が、わずか1点差の大接戦。ランキング3番手となっているヤマハファクトリーチームの渡辺祐介選手(#3)は、同2番手の富田選手から17点差とやや離された状態で、ほぼ間違いなく山本選手と富田選手の一騎打ちということになりそうです。 今季はポイントスケールが変更され、優勝25点、2位20点、3位16点、4位13点、5位11点……と、これまでよりも上位のポイント間隔が大きめ。山本選手と富田選手は、アクシデントがなければトップ5でのゴールが間違いないライダーですが、1-5位と2-3位が同点になる以外は、トップ5位内の組み合わせでは両ヒート総合成績で2点以上の差が生まれます。基本的には、この最終戦の総合成績で上回ったほうがチャンピオン……と考えておいてよさそうです。つまりレースでは、山本選手と富田選手のし烈なバトルにも期待できます! ちなみに、IA2は大城魁之輔選手(#2)が31点リード、レディースクラスは川井麻央選手(#1)が26点リードしていて、転倒リタイヤなどで大きな取りこぼしがない限り、両者のタイトル獲得が確実と思われます。 【2】レーススケジュールを一部変更 新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、今季の全日本モトクロス選手権は11月末に最終戦が実施される異例のスケジュールとなりました。そのため、日没時間や低い太陽がもたらす斜光の影響、あるいは気温低下などを考慮して、決勝日のレース時間や進行に変更が加えられています。 具体的には、まず各クラスのレース時間をそれぞれ5分短縮。このため、IA1とIA2は25分+1周の2ヒート制、IBオープンクラスは15分+1周の2ヒート制(ヒート1は土曜日に実施)となります。レディースクラスには当初の予定どおり今季2回目の2ヒート制が導入されますが、それぞれのレースは10分+1周に短縮されます。 また、表彰式は各レースの終了直後ではなく、午前と午後のレースをそれぞれまとめて実施。これらの取り組みにより、日曜日の最終レース(IA1決勝ヒート2)を15時に終了するタイムスケジュールが設定されています。日没予定時刻は17時1分。チャンピオンセレモニーを明るいうちに終えられるよう、スムーズな進行を多くの関係者とファンが望んでいます。 【3】会場へはクルマかバイクでのアクセスが現実的 世羅グリーンパーク弘楽園は、広島県南東部に位置する世羅郡世羅町の山中にあります。瀬戸内海沿いの人気観光地、尾道から直線距離で北西方向へ約30km。実際のルートでは、尾道市街から約45kmのところにあります。 残念ながら、コースまで公共交通機関でアクセスするのはあまり現実的ではなく、クルマやバイクで来場するのがオススメ。遠くから観戦の場合、飛行機+レンタカーなら広島空港から約30km、新幹線利用なら福山駅がもっとも便利で、こちらから約55kmのドライブとなります。 近年は、南側は山陽自動車道、北側は中国自動車道と接続する尾道自動車道が整備されたことで、世羅の町はずれにある世羅ICまではアクセスしやすくなりました。コースまではここから15kmほど山道を走りますが、道は整備されていてタイトなカーブもそれほどないため、比較的走りやすいルートになっています。 【4】ラムソンジャンプが名物のハイスピードコース アップ&ダウンのある丘陵地にレイアウトされた世羅グリーンパーク弘楽園は、カタい路面を基本とするハイスピードコース。2017年の全日本開催時に、近隣から良質な土砂を搬入しながらリニューアルされ、これによりコース環境はかなり改善されました。全日本開催は2019年第3戦以来で、“土が痩せてきた”ことから今年春には再び大量の土砂を盛りながらコースを整備。それでも、雨が降らない日が続くとハードパックな路面になることに変わりなく、そうなればよりハイスピードな戦いとなる可能性が高まります。 コースの名物となっているのは、コースの序盤かつもっとも標高が高い地点に待ち受けるラムソンジャンプ。1996年に来日したAMAモトクロス125ccチャンピオンのスティーブ・ラムソン選手が、緩やかな左カーブに設けられた20m超の2連ジャンプを一気に飛び越えたことから、このように呼ばれています。 現在は2連ジャンプの間、つまり谷の部分が埋められて、ほぼテーブルトップ状のジャンプになっていますが、やや左側にカーブしているのとビッグジャンプなのはかつてと同じ。ライダーがジャンプの形状に合わせてマシンを左に振るアクションを加えながら跳ぶ姿が、とにかくカッコいいんです! しかもラムソンジャンプのすぐ左側は、観戦OKな外周路。ちょうど観戦エリア側にマシンを振って走るので、かなり近くを跳んでいるかのような大迫力のジャンプを楽しめます。 【5】会場での観戦にはアプリの活用を! 全日本モトクロス選手権シリーズでは今季、全戦で動画配信アプリ「Grooview(グルービュー)」を展開しています。これは、来場者がスマホやタブレットでレースや関連イベントなどの動画やタイミングモニター、タイムスケジュール、選手リスト、場内案内などの情報を閲覧できる、場内限定の無料サービス。これを活用すれば、会場内のどこで観戦していても、レースの順位や今後のタイムスケジュールなどをチェックできます。 今大会でも、元・全日本ファクトリーチームライダーでモトクロス世界選手権に4年間フル参戦した経験を持つ熱田孝高氏をスペシャルゲストに招いた実況解説や、ラップモニターなどの情報を配信します。ぜひ、会場での観戦にはアプリの活用を! 【6】eチケットでスマートに会場へ入場! 全日本モトクロス選手権シリーズでは2021 年から、シリーズ全戦でeチケット(電子チケット)を販売。お手持ちのスマホだけで、スマートに入場できます。ただしチケットは、大会ごとにコンビニや地域のバイクショップでも直接販売しています。 詳しくはhttps://mspro.jp/ticketをチェックしてください!

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦 MFJ -GPモトクロス大会 詳細レースリポート

IA1は山本鯨と富田俊樹のチャンピオン争いに! D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの第7戦となる第59回MFJ-GPモトクロス大会は、10月23日(土)~24日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今季は全7戦が予定されていたが、第5戦近畿大会が中止。第2戦中国大会は11月に延期されており、これが最終戦を前にしたシーズン5戦目となる。 ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされたコースは、今季第4戦で使用される直前にいくつかのセクションが仕様変更され、よりテクニカルな要素が増された一方で、SUGOらしいハイスピードな区間も手直しを受けつつ多く残された。今大会は、その基本レイアウトを踏襲しながら各部のセッティングが新たに変更されている。 各クラスの予選やIBオープンクラスの決勝ヒート1などが実施された土曜日は、目まぐるしく天候が変化。晴れ間が見える一方で、時間帯によっては強めの雨が降った。それでも、路面はほぼドライコンディションをキープ。決勝レースが繰り広げられた日曜日の天候は晴れ時々曇りで、最高気温は18度となった。土曜日よりも路面は柔らかく、深いワダチが多数出現。この攻略も上位進出のカギとなった。観客数は2日間で4,100名と発表されている。 【IA1】山本鯨がランキングトップ、富田俊樹が1点差の2番手 山本鯨(#1) 山本鯨(#1) 全日本モトクロス選手権の最高峰クラスとなるIA1は、30分+1周の2ヒート制。決勝ヒート1は、ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がホールショットを奪い、同じくホンダを駆る小方誠(#4)、ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が続いた。ふたつめのコーナー出口で激しいマルチクラッシュが発生。ランキングトップで今大会を迎えたヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)が大きく出遅れる波乱となった。1周目、小方はミスで5番手に順位を落とし、山本と富田と能塚が激しいトップ争い。これにホンダ勢の小島庸平(#6)と小方と大塚豪太(#7)が続いた。2周目、能塚が2番手に浮上。小方は小島をパスして4番手に順位を回復した。勢いに乗る能塚は、トップの山本に接近。4周目に逆転した。 富田俊樹(#2) 富田俊樹(#2) 能塚智寛(#5) 能塚智寛(#5)VS 山本鯨(#1) 抜かれた山本はすぐに逆襲したが、これを能塚が抑えると、今度は富田が山本に肉迫。しかしここは山本が守った。この段階で4番手の小方は富田から6秒ほど遅れていて、トップ争いはとりあえず3台に絞られた状態。6周目以降、トップ争いは一度落ち着きを取り戻した。しかし10周目に能塚のペースが落ち、山本が先頭に立った。同じ周、それまでトップ3とのギャップを保っていた小方も、周回遅れの影響などでタイムを落とした。能塚はここから完全にペースダウン。翌周には富田が2番手に浮上した。レース終盤、山本は富田と1~2秒差を守って走行。レースは16周でチェッカーとなり、山本が優勝、富田が2位、大きく遅れながらも能塚が3位となった。小方は4位でゴール。レース中盤、カワサキに乗る安原志(#19)が、小島と大塚を従えて5番手争いの先頭を走行したが、再逆転した小島が5位、大塚が6位となった。渡辺は8位まで挽回してフィニッシュした。 決勝ヒート2では、再び山本がホールショット。しかしすぐに能塚がトップに立った。スタート直後、アクシデントに巻き込まれて渡辺が再び転倒。今度はすぐに再スタートしたが、大きく出遅れた。1周目の上位勢は能塚、山本、安原、富田、小島、小方のオーダー。2周目、能塚が転倒して山本がトップに立ったが、すぐに再スタートした能塚は3周目に再び山本をパスした。この段階で、トップの能塚から7番手まで追い上げてきた渡辺までは、それぞれが1~2秒差の等間隔状態。8番手以下は遅れはじめた。さらに翌周あたりから、4番手の安原が前と離れだし、能塚も3秒ほどのリードを奪った。しかし7周目には、再び能塚と山本と富田が1~2秒差。4台による4番手争いでは渡辺がようやく先頭に立ったが、この段階で3番手の富田とは約13秒も離れてしまった。 富田俊樹(#2)、能塚智寛(#5)、山本鯨(#1) 8周目、2番手を走る山本に富田が近づき、翌周に攻略成功。10周目には、能塚のミスでトップ3台が完全に接近した。そして翌周、富田が能塚を抜いてトップに浮上した。レース終盤、富田は3秒前後のリードを確保。山本は能塚に迫ったが、ここは能塚が守った。そしてレースは16周で終了となり、富田が優勝、能塚が2位、山本が3位となった。4~6位はいずれも単独走行で、渡辺が4位、小方が5位、安原が6位に入った。今大会の結果、ポイントランキングでは山本が226点でトップに立ち、富田が225点と1点差で追い、渡辺が208点のランキング3番手に後退して最終戦を迎えることになった。 【IA2】ゲスト参戦したジェイ・ウィルソンが両ヒート優勝 ジェイ・ウィルソン(#106) ジェイ・ウィルソン(#106) ランキングトップを独走してきた内田篤基(#4)は、前戦ヒート1で負傷して今大会も欠場。これにより、1点差のランキング2番手だった大城魁之輔(#2)の逆転がほぼ間違いない状況で大会を迎えた。決勝は30分+1周の2ヒート制。そのヒート1では、昨年はオーストラリアでトレーニングを積んできた鳥谷部晃太(#35)がホールショットを奪い、ヤマハの要請でゲスト参戦したオーストラリアのジェイ・ウィルソン(#106)が2番手で続いた。オーストラリアとニュージーランドの選手権で計6個のシリーズタイトルを獲得し、米国AMAスーパークロスの参戦経験もあるウィルソンは、1周目に早くもトップ浮上。2番手に後退した鳥谷部は、オーストラリア滞在中に練習パートナーだったウィルソンを追ったが、すぐに4秒ほど離された。 鳥谷部晃太(#35) 大城魁之輔(#2) 大城はスタート直後に2番手だったが、その後にミスして1周目5番手。3周目に池田凌(#9)をパスして、大倉由揮(#6)に次ぐ4番手に順位を上げた。レース前半、ウィルソンは4秒程度のリードをキープしつつ、余力を残してトップを快走。5番手には中島漱也(#10)、6番手には前戦に続いてスポット参戦した平田優(#51)が上がってきた。レースが後半に入ると、上位勢はそれぞれ前後の間隔がやや開き、5番手の中島以下は遅れた。11周目には平田が中島を抜いたが、翌周には中島が抜き返した。レース終盤、鳥谷部がバックマーカーに詰まり、これで大倉が接近。しかしここは鳥谷部がポジションを守った。そしてレースは16周でチェッカー。完全にペースを支配したウィルソンが優勝し、鳥谷部が2位となった。大倉が3番手でゴールしたが、レース後の車検で排気音量規定オーバーとなり失格。これで大城が3位に繰り上がった。中島と平田も同様の理由で失格。池田が4位、西條悠人(#5)が5位となった。 決勝ヒート2は、大倉がホールショット。これに続いた鈴村英喜(#15)は徐々に順位を下げ、西條が2番手、鳥谷部が3番手で続いた。ウィルソンはやや出遅れたが、それでも混戦の中で追い上げ、1周目に鳥谷部をパスして3番手まで浮上した。2周目、ウィルソンは西條を抜いて2番手。そのまま大倉に迫ったが、意地をみせた大倉が3周目の途中までトップを守った。しかし実力で勝るウィルソンが先頭に立ち、4周目の段階でウィルソン、大倉、西條のトップ3。4番手の鳥谷部はこれについていけず、後方から平田と大城が迫った。5周目、ウィルソンはリードを約3秒に。大倉と西條は接近戦を開始し、4番手争いでは平田が鳥谷部を抜いた。その後も、ウィルソンは3~4秒のアドバンテージをキープ。西條は大倉のマークを続け、8周目には肉迫したが、ここは大倉が守った。 大倉由揮(#6) 西條悠人(#5) レース後半、ウィルソンはなおもトップを快走。10周目あたりから西條のラップタイムがわずかに落ち、これで大倉と西條の間隔は3秒ほどに開いた。一方、4番手の平田は11周目あたりからペースが回復し、これで西條と平田が接近。14周目からバトルが開始され、ラスト2周では両者が何度もポジションを入れ替えた。しかし最終ラップとなった16周目の途中で西條が再び先行すると、その後はポジションを明け渡すことなく走行。レースはウィルソンが優勝、大倉が2位、西條が3位、平田が4位となった。鳥谷部はトップ4から遅れて5位、大城はペースが上がらず6位でフィニッシュ。シリーズランキングでは、大城が31点リードでポイントリーダーとなった。 【IBオープン】鈴木龍星の予選落ちで町田勘太がポイントリーダーに! 山田康介(#28) ランキングトップで今大会を迎えた鈴木龍星(#47)が、アクシデントで予選落ち。これにより、25点差で追っていた町田勘太(#53)や鈴木と36点差だった村野晟弥(#50)に逆転のチャンスが訪れた。土曜日の決勝ヒート1は、山田康介(#28)がホールショット。佐藤沙弐(#9)、町田、平塚豪(#10)、村野が続いた。スタート直後の1コーナーではクラッシュが発生し、伊藤晃(#48)や那須愛斗(#59)らがこの影響で大きく遅れた。1周目をトップでクリアしたのは山田。これに佐藤、スタート直後は6~7番手だった田中淳也(#55)、町田、平塚、村野が続いた。2~3周目にかけ、トップの山田はリードを拡大。田中は佐藤の攻略を試みたが、佐藤が順位を守った。 この段階で4番手以下はすでに大きく遅れ、町田と平塚と村野が僅差の4番手争い。4周目、2番手争いでは田中が佐藤を抜いたが、この段階でトップの山田は約7秒逃げていた。同じ周、4番手争いでは村野が2台を抜いて集団の先頭に。さらに、町田を2秒ほど離した。その町田には平塚が肉迫。5周目には両者が順位を入れ替えた。レースが後半に入った6周目以降、トップの山田と2番手の田中はほとんどその差が変わらず、3番手の佐藤、4番手の村野まではいずれも単独走行に。5番手平塚の後方には5台が連なった。この中で、1周目22番手通過の伊藤が順位を上げ、9周目に平塚をパス。ところが伊藤は、ラスト2周となった10周目にミスをして8番手に後退した。これで平塚は5番手に復帰し、3秒ほど遅れて走る町田には、1周目24番手だった那須が肉迫。しかし最後は町田が順位を守った。レースは山田が独走して全日本初優勝。田中が2位、佐藤が3位、村野が4位、平塚が5位、町田が6位となった。 日曜日に実施された決勝ヒート2は、田中がホールショット。これに伊藤と藤井一輝(#57)と町田らが続くと、まずは混戦の中で町田が順位アップ。トップ走行だった田中が転倒し、これで町田がトップに立った。ヒート1優勝の山田は、スタート直後には7番手だったが1周目12番手。その後、ミスやピットインで順位を落とし、27位でレースを終えた。オープニングラップをトップでクリアしたのは町田。これに伊藤、藤井、千葉蓮希(#39)、佐藤、大塚貴斗(#32)らが続いた。2周目、町田と伊藤は僅差のトップ争いを開始。1~2秒ほど間隔を開けて藤井、佐藤、千葉、大塚、村野がセカンドグループとなりはじめた。3周目、町田を抜いて伊藤がトップに浮上。さらに、伊藤は2秒ほどのリードを奪った。 伊藤晃(#48) 伊藤晃(#48) トップに立った伊藤は、4周目以降に後続を引き離して、徐々に単独走行状態へ。一方、2番手に後退した町田のペースはさほど上がらず、佐藤と藤井が追従した。レースが後半に入った6周目、伊藤のリードはすでに10秒ほどに。一方、町田と佐藤と藤井はなおも僅差の2番手争いを続け、そこから3秒ほど遅れて大塚と村野も接近戦を繰り広げた。7周目、佐藤が町田をパスして2番手浮上。同じ周、村野も大塚を抜いた。8周目、2番手の佐藤から5番手の村野までは、それぞれ1~2秒差。さらに村野から2秒ほど遅れて大塚が続き、そしてその後方には田中が追い上げてきた。9周目、藤井はミスにより6番手後退。この周、田中は5番手まで順位を上げ、町田や村野と3番手争いを開始した。そして10周目、田中が両者をパス。さらに、ラストラップとなった11周目、田中は佐藤にも追いついて逆転に成功した。そしてレースは伊藤が独走で優勝。田中が2位、佐藤が3位となった。最終ラップに村野が後退し、4位は町田、5位は大塚、6位は1周目15番手から追い上げた那須。村野は7位となった。今大会の結果、町田が142点、鈴木が138点、伊藤が131点、村野が130点と、チャンピオン争いは大混戦となって最終戦を迎える。 【レディース】トップの転倒が続いたレースを川井麻央が制す 川井麻央(#1)…

【D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 第7戦 第59回MFJ-GPモトクロス大会】最高峰のIA1は両ヒートで激しいトップ争い!

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの第7戦となる第59回MFJ-GPモトクロス大会は、前戦から2週間後の10月23日(土)~24日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。今大会が、最終戦を前にしたシーズン5戦目となります。 ふたつの丘にまたがるように設けられたコースは、アップダウンの豊富なレイアウトが特徴。今季第4戦でも使われ、今大会はこのときの仕様をベースに見直されたレイアウトとなっていました。 各クラスの予選やIBオープンクラスの決勝ヒート1などが実施された土曜日は、目まぐるしく天候が変化。午前中は晴れベースながら一時的に強い雨が降り、午後は雨の時間が長くなりました。それでも路面はほぼ荒れることなく終了。晴れ時々曇りとなった日曜日は、入念な整備で柔らかめの路面に改善され、粘土質の路面には走行によって深いワダチが刻まれました。最高気温は18度。朝晩はかなり冷え込んだものの、日中は快適な陽気となりました。 【IA1 決勝ヒート1】 山本鯨が巧みなレースコントロールで今季5勝目! ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がホールショット。ポイントリーダーとして今大会を迎えた渡辺祐介(#3)は、スタート直後に激しくクラッシュして大きく出遅れました。1周目から、山本とヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)とカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が、激しいトップ争いを展開。2周目に富田を抜いた能塚が、4周目に山本をパスして先頭に立ちました。 すぐに山本も反撃に転じましたが、ここは能塚が抑え、山本はしばらく能塚の背後でマークする作戦にチェンジ。そしてレースが間もなく終盤を迎える10周目、満を持して山本が再逆転を果たしました。抜かれた能塚は一気にペースが落ち、翌周には富田が2番手。その後、富田は1~2秒差で山本を追いましたが、最後まで逃げ切った山本が優勝、富田が2位、能塚が3位でした。渡辺は8位でゴールしました。 【IA1 決勝ヒート2】 富田俊樹が優勝。山本鯨と富田が1点差! ヒート1に続き山本鯨(#1)がホールショットを奪い、渡辺祐介(#3)がスタート直後に転倒して出遅れ。1周目、能塚智寛(#5)が山本をパスして先頭に立ちました。2周目には富田俊樹(#2)が3番手浮上。一方で能塚は転倒を喫し、山本がトップに返り咲きました。しかし3周目、再び能塚が逆転。4周目あたりには能塚と山本と富田のトップ3となり、能塚が3秒ほどのリードを確保しました。 ここからトップ争いは膠着状態でしたが、8周目に富田が山本に近づき、翌周には攻略成功。10周目、能塚のミスで3台が接近し、次の周に富田が能塚を抜いて先頭に立ちました。レース終盤、富田は数秒のリードをキープ。能塚と山本は接戦を繰り広げましたが、最後まで能塚が順位を守りました。そして富田が優勝、能塚が2位、山本が3位。渡辺は4位まで追い上げました。ランキングは山本226点、富田225点、渡辺208点となっています。 【IA2 決勝ヒート1】 スポット参戦のジェイ・ウィルソンが余裕の勝利! ホールショットを奪った鳥谷部晃太(#35)を、ヤマハの要請でオーストラリアから来日スポット参戦したジェイ・ウィルソン(#106)が1周目にパス。鳥谷部は、昨年のオーストラリアトレーニング時に練習パートナーだったウィルソンを必死に追いましたが、3~4秒先行された状態をキープされてしまいました。3番手に浮上したのは大倉由揮(#6)。さらに、大城魁之輔(#2)が4番手で続きました。 レース中盤、大城までの上位4台は縦に長くなり、ウィルソンは5秒ほどにリードを拡大。鳥谷部も必死で粘りましたが、レースはウィルソンのコントロール下にありました。そして16周のレースでウィルソンが勝利、鳥谷部が2位となりました。大倉は、レース終盤に鳥谷部の背後に迫ってゴールしましたが、レース後の車検で音量規定オーバーにより失格扱い。これで大城が繰り上げ3位となりました。 【IA2 決勝ヒート2】 ジェイ・ウィルソンに大倉由揮が果敢に挑む ホールショットを奪ったのは大倉由揮(#6)。西條悠人(#5)と鳥谷部晃太(#35)が続き、やや出遅れたジェイ・ウィルソン(#106)が、まずは鳥谷部を抜いて1周目をクリアしました。2周目、ウィルソンは西條をパスして2番手。大倉に迫りましたが、3周目途中まで大倉が抑えました。しかしウィルソンが先行し、大倉と西條が追う展開。4番手を走る鳥谷部は、4周目あたりから大きく遅れていきました。 レース中盤、トップのウィルソンが数秒のリードを奪う一方で、大倉と西條は激しい2番手争い。しかしここでは大倉が競り勝つと、10周目から西條のラップタイムが少し落ち、両者の差は拡大しました。そして西條には、前戦に続いてスポット参戦した平田優(#51)が接近。レース終盤には、何度も順位が入れ替わるバトルに発展しました。レースは、再びウィルソンが勝利。大倉が2位でゴールし、最後は平田を退けた西條が3位、平田が4位でした。 【レディースクラス 決勝】 転倒から再逆転して川井麻央が今季5勝目! 久保まな(#3)がホールショット。スポット参戦した現役オートレーサーの高橋絵莉子(#47)らを抜いて、川井麻央(#1)が1周目に2番手へ浮上しました。さらに、本田七海(#2)も3番手に浮上。その後方では、箕浦未夢(#13)と高橋と楠本菜月(#5)が4番手争いを繰り広げ、2周目に楠本がここから抜け出しました。3周目、トップを守っていた久保が転倒。川井がトップに立ちました。 ところが4周目、今度は川井が転倒。これで先頭は本田に代わりましたが、すぐに復帰した川井が5周目に再びトップの座を得ました。その後、本田は1~2秒後方で川井をマーク。しかし最後まで川井が後続の本田を寄せ付けず、今季5勝目を挙げました。本田が2位、楠本が全日本初表彰台となる3位。久保は4位まで追い上げてチェッカーを受けました。箕浦が5位、高橋が6位でした。