オフロードを駆け抜ける国内最速の超スプリントレース!JMX!2022年のレースは?

 4月9日(土)~10日(日)にいよいよ2022 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズが開幕します。舞台となるのは熊本県のHSR九州。最高峰のIA1(4ストローク450㏄)クラスは2レース制ですが、4ストローク250㏄のIA2は3レース制となり、最高峰クラスを狙う若手ライダーによる超スプリントレースにファンの期待も大いに高まっていることでしょう。また開幕戦ではレディースクラスやIBオープン、承認レースのCX(チャイルドクラス)が予定されています。HSR九州は、コースの全長2.2㎞、長い直線とタイトなターンが組み合わせられるテクニカルなコースで、コース幅も広いので順位の変動が多く、最後まで目が離せない白熱の戦いが繰り広げられます。また雨が降った際は、その独特な土質がライダーの足をすくい、大番狂わせの展開なんてことも十分にあり得そうです。また10月8日(土)~9日(日)の第5戦もHSR九州で開催が予定されています。

第2戦の関東大会 腕時計専門店ベルモンドCUPは5月14日(土)~15日(日)に埼玉県川越市のオフロードビレッジで開催されます。首都圏からのアクセスが良く、毎回多くのファンが訪れるこのコースは広大な河川敷にあり、高低差が少ないのが特徴です。HSR九州同様、雨が降るとスリッピーなコンディションに変化するため、番狂わせの展開も考えられます。10月29日(土)~20日(日)の第6戦もオフロードビレッジが舞台となります。

 第3戦は7月16日(土)~17日(日)に宮城県仙台市のスポーツランドSUGOが予定されています。日本屈指の広大な敷地をほこるこのコースは、名物の大坂やヨーロピアンセクションなど、変化にとんだレイアウトが特徴です。またヤマハの本拠地ということで、ヤマハ勢にとっては馴染みの深いコースとしても知られており、昨年はMFJグランプリ、IA2クラスにスポット参戦したYAMAHA FACTORY RACING TEAMのジェイ・ウィルソンが2ヒートとも制しています。11月12日(土)~13日(日)には最終戦のMFJグランプリも同コースで開催される予定です。

 9月10日(土)~11日(日)には名阪スポーツランドを舞台とする近畿大会が開催されます。3年ぶりの近畿大会ということで、関西圏はもちろん、アクセスのよい東海圏のファンもその開催を心待ちにしていることでしょう。名阪スポーツランドはサンド路面が大きな特徴となっており、ダイナミックに巻き上がるルーストは、まさにモトクロスの醍醐味といえるでしょう。

D.I.D JMX R1 九州大会の注目選手

 全国4カ所のコースで全7戦が予定される2022 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ。3年連続でIA1チャンピオンに輝いた山本鯨は昨シーズンで引退を表明し、大城魁之輔をはじめとするIA2上位陣もIA1へとステップアップ。昨年までの勢力図は大きく変わり、各地のレースで予想がつかないレースが展開されることでしょう。今期のレースに向けて、ここでは主要チームの有力選手を紹介してみようと思います。

IA1

 前年度チャンピオンの山本が不在となったIA1クラス。YAMAHA FACTORY RACING TEAMはランキング2位の#2富田俊樹と#4渡辺祐介を擁してチャンピオンを目指します。特に富田は2年連続ランキング2位ということで、その悔しさをバネとして、悲願のタイトルに向けて開幕からどん欲に勝ちを狙っていくでしょう。また渡辺祐介も昨シーズンはSUGOラウンドで2度優勝しており、その実力をメキメキと伸ばしています。ヤマハ勢ではプライベーターの#8星野優位(bLU cRU  Racing Team TAKA/STAR Racing166)も、昨年同様上位勢に食い込む力走を見せてくれることでしょう。

富田 俊樹
IA1 #2 富田 俊樹
IA1 #4 渡辺 祐介

 富田とともに山本に肉薄したTeam Kawasaki R&Dも昨年に引き続き#3能塚智寛を擁してチャンピオンを狙います。昨年4勝を挙げた能塚は、そのスピードに安定感が伴えば、富田とともにチャンピオン候補の最右翼と言っても過言ではないでしょう。また#10安原志(八尾カワサキwith ANNEXCLUB)、前年度IA2ランキング3位の内田篤基(マウンテンライダーズ)らもカワサキ勢の一角として上位を狙います。

 ホンダ勢の有力チームは、昨年のチャンピオンの山本鯨が所属したBells Racing。代表の#6小島庸平は今年もチームを率いつつ自らも参戦します。またベテランの#5小方誠も引き続きTEAM HAMMERからトップを狙います。#7大塚豪太(T.E.SPORTSwithGOSHI)、#14道脇右京(TEAM KOHSAKA)といった実力派ライダーの名前も要チェックです。

 IA1クラスには2021年度IA2チャンピオンの#22大城魁之輔、同2位の#23大倉由揮がともにHonda Dream Racing Bellsから参戦します。同クラス3位の#24内田篤基(カワサキ・マウンテンライダーズ)もIA1にステップアップしており、ルーキー勢の走りも今シーズンの見どころです。

 スズキからは#13星野裕(Team SBE)が、KTMからは#12池本凌汰(KTMうず潮レーシング福山)が参戦します。両陣営の勢力は小さいながらも、上位勢に一矢報いるべく熱い走りを見せてくれることでしょう。

IA2

IA2 #16 JAY WILSON

 IA2クラスは、2021シーズンランキング上位3名がそろってIA1へと戦いの舞台を移し、ますますの激戦が予想されます。大注目選手はスポットで参戦した昨年の第7戦MFJ‐GPで両ヒートを制したYAMAHA FACTORY RACINGの#16ジェイ・ウィルソンです。ヤマハは昨年ランキング4位の#4鳥谷部晃太(bLU cRU TEAM エム FACTORY by NCXX)、ランキング5位の#5中島漱也(bLU cRU レーシングチーム鷹)ら実力派選手も擁すなど、充実の陣営となっています。

 カワサキ勢ではランキング5位の#5池田凌(マウンテンライダーズ)や、昨年のMFJグランプリで光る走りを見せた#7西條悠人(ピュアテックレーシング)らに注目です。

 そしてホンダは昨年の最終広島ラウンドで3位表彰台を獲得するなど、速さに磨きをかける#9鈴村英喜がTEAM HAMMERから参戦します。第4戦で3位表彰台に上った弱冠17歳の#10柳瀬大河(BELLS RACING)の走りにも期待したいですね。

 スズキ勢はTEAM SBE、オートスポーツ清水といった名門チームが上位進出を狙います。

レディースクラス-LMX

LMX #1 川井 麻央

 2年連続チャンピオンに輝いたホンダの#1川井麻央(T.E.SPORT)が、昨年見せた圧倒的な速さで3連覇を目指します。チームメイトは昨年初表彰台に上り、ランキング4位に輝いた#4小野彩葉です。川井の3連覇阻止をもくろむのはランキング2位の#2本田七海(bLU cRU TEAM KOH-Z with 秀光ビルド)。マシンは2ストロークのヤマハYZ85LWで、4ストロークのホンダ勢とのバトルも見どころです。

 昨年の第6戦で優勝を飾った#3久保まなは、ホンダ系有力チームのTEAM HAMMERからエントリーし、本田とともに川井に挑みます。

 昨年のMFJグランプリで表彰台に上った#5楠本菜月は引き続きハスクバーナで参戦し、今期はさらに上のポジションを狙ってくるでしょう。カワサキは#6木村綾希(Team Power Band)がKX85 でエントリーしており、表彰台登壇が期待されます。

D.I.D JMX 2022 R1 HSR九州大会 観戦情報
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