11月1〜2日、D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ2025はついに最終戦を迎えた。全クラスのチャンピオン決定がかかった今大会。誰がタイトルを手にするのか、各ヒートレースの行方に注目が集まった。また、IAクラスには2025年FIMモトクロス世界選手権MXGPクラスチャンピオンのロマン・フェーブルをはじめ、海外ライダー4名がスポット参戦。世界で活躍するライダーたちの走りを一目見ようと多くの観客が集まり、熱気に包まれた。
会場は宮城県にあるスポーツランドSUGO。前日の夜から朝にかけて降った雨の影響により、土曜日はヨーロピアンセクションや大坂をカットしたショートカットコースが設定され、各クラスの予選とIB OPENクラス・ジュニアクロスの決勝レースが行われた。日曜日には路面状況は回復し、ベストコンディションとなった。
日時:2025年11月1〜2日 会場:スポーツランドSUGO(宮城県) 天候:雨のち晴れ/晴れ 観客動員数:3700名
IA1
世界王者ロマン・フェーブルが完全勝利。大倉由揮が逆転で初のIA1チャンピオンに輝く
IA1クラスには、MXGP世界チャンピオンの#3ロマン・フェーブル(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450SR)、#118バレリオ・ラタ(HONDA HRC/ホンダ CRF450R)、#47ジラッジ・ワナラック(Honda Racing Thailand Team/ホンダ CRF450R)がスポット参戦。また、ランキング首位の#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)は、このヒートでタイトル決定の可能性があり、レースの行方に多くの注目が集まった。
ヒート1、フェーブルがホールショットを決めレースをリード。序盤で後方との差を開き、独走状態を築く。2番手にはラタが続き、3番手に#8 大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)、4番手に#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)。ウィルソンは6番手あたりから追い上げる展開となったが、すぐに3番手にまで順位を上げ、トップ2人を追いかける。レース時間が9分を過ぎる頃、ウィルソンがヨーロピアンセクションで転倒。これにより負傷したウィルソンは、ピットへ入ると、そのままリタイアを余儀なくされた。結果、トップのフェーブルは2分01秒台を刻むペースで走行し、後方と20秒近い差をつけてトップチェッカー。2位にラタ、3位には順位を上げた大城が入賞した。
なお、ウィルソンがヒート1をノーポイントで終えたことにより、8位でゴールした大倉がウィルソンとのポイント差を一気に10ptにまで縮める結果となった。その後、ウィルソンは負傷によりヒート2の欠場を決めたため、大倉は23位以内に入れば逆転でチャンピオンを獲得、また大倉の順位によってはランキング3位の大城にもチャンスが巡ってくるという状況でレースを迎えた。
ヒート2でもフェーブルがホールショットから圧倒的な速さでトップを快走。2番手にラタ、3番手に大城、4番手に大倉が続く。レース中盤には追い上げてきた#37 西條悠人(Kawasaki…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025はシーズン終盤の第6戦を迎え、「21Groupカップ 東福寺保雄記念大会」として、埼玉県川越市のオフロードヴィレッジにて開催された。今大会は、日本のモトクロス界のレジェンドであり、今年6月に逝去された故・東福寺保雄氏を偲ぶ記念大会となった。東福寺氏が監督を務めたT.E.SPORTの地元でもあるこの地で、多くのライダーが特別な思いを胸に戦いに臨んだ。
前日は強風に見舞われ、決勝日当日の朝も小雨がぱらつく難しいコンディションで始まった。その後は天候が回復し、風の影響で路面は急速にドライ傾向へと変化。しかし午後には再び雨が降り始め、スリッパリーなコンディションがライダーたちを苦しめた。IA1、IA2クラスは今シーズン2度目となる15分+1周の3ヒート制で争われ、短いレース時間の中でのスタートと序盤の展開、そして刻一刻と変わる路面への対応力が勝敗を大きく左右した。
日時:2025年10月18〜19日 会場:オフロードヴィレッジ(埼玉県) 天候:土曜:晴れ/くもり、日曜:くもり/雨 観客動員数:8878名
IA1
王者ジェイ・ウィルソンが2勝するも、大倉由揮が劇的逆転勝利で一矢報いる
IA1クラスは3ヒート制で行われた。早朝のタイムアタック予選では、ランキングトップの#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)がトップタイムを記録。そんな中、決勝ヒート1でホールショットを奪ったのは#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)。ウィルソンは9番手と出遅れる。レースは大城がトップを快走するが、ウィルソンが猛追。6秒以上あった差を削り取り、残り1周のボードが提示される直前の最終コーナーで大城を捉え、劇的な逆転でヒート1を制した。2位に惜しくも敗れた大城、3位には転倒から見事なリカバリーを見せた#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)が入った。
昼休みに散水され、さらに雨が降り始めたことで非常に滑りやすい路面となったヒート2。スタートで飛び出したのは#10内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS/カワサキ KX450)と#37西條悠人(KAWASAKI PURETECH Racing/カワサキ KX450)のカワサキ勢。1コーナーの混戦を抜け出しトップに立ったのは西條、2番手には#38浅井亮太(BLUCRUフライングドルフィンサイセイ/ヤマハ YZ450F)が続く。一方、ウィルソンはまたもスタートで出遅れたが、1周目から驚異的な追い上げを開始。レース序盤、浅井は転倒し後退。その後ウィルソンが2番手まで浮上し、トップを走る西條を追う。すぐにウィルソンは西條をパスしトップに立つと、そのまま独走態勢を築き、危なげなくヒート2も制した。2位にはIA1昇格後初の表彰台となる西條、3位には大倉が入った。
雨が降り続く中で行われた最終ヒート。ホールショットを決めたのは#14星野優位(レーシングチーム鷹 / star racing 166/ヤマハ YZ450F)。2番手には#15渡辺祐介(YAMAHA BLU…
2025年10月3〜5日、モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」がアメリカ・インディアナ州にあるアイアンマン・レースウェイで開催され、今年は日本代表として下田丈・中島漱也・大倉由揮の3名がレースに挑んだ。
予選を勝ち抜く鍵となる出走クラス
下田はAMAスーパークロス/プロモトクロス/スーパーモトクロスシリーズでトップを争うライダーであり、MXoNの2週間前にはスーパーモトクロス(SMX)250クラスで日本人初となるタイトルを獲得。その実力の高さと勢いはチーム内でも群を抜いている。一方、中島は2024年にD.I.D全日本モトクロス選手権IA2クラスでチャンピオンを獲得、大倉は2025年第5戦終了時点でIA1クラスランキング2位につけており、MXoNで予選を通過するために誰をどのクラスに出場させるかが日本チームにとって鍵となった。
悩んだ末、中島がMX2クラス、大倉由揮がMXGPクラス、下田丈がMX OPENクラスに出場。初めこそMXGPクラスに下田を出場させる予定であったが、激戦のMX2とMXGPに対して比較的結果を残しやすいMX OPENクラスで下田を走らせることで、少しでも上の順位でゴールし、日本代表が予選通過できる確率を高める作戦をとった。
ゲートピックは23番
大会1日目には予選のゲートピック順を決めるくじ引きが行われた。全37カ国が競い合うMXoNではスタートで前に出られるかが勝負となるため、なるべく選択肢が多く残される順番でスターティンググリッドを選びたいところ。緊張感が漂う中抽選は行われ、今年の日本代表は「23番」に決まった。
予選10位通過、9年ぶりの決勝進出を果たす
2日目の予選日、午前中に行われた40分間のフリープラクティスでは各ライダーがコース状況を確認しつつマシンをセット。午後に予定されている予選に向けて調子を整えた。
予選は各クラス20分+1周。1組目となるMXGPクラスには大倉が出場した。序盤で19番手あたりにつけると、そこから追い上げ15番手に浮上。トップバッターで予選を迎え緊張気味だったという大倉だが、勢いのある走りで前のライダーとの距離を縮める。しかしレース終盤、ギャップにタイヤが跳ねられた衝撃でマシンから10mほど飛ばされる大きな転倒を喫し後退。とはいえすぐに復帰したことで大きく順位を落とすことなく、19位でゴールした。大倉は「正直地面に打ちつけられた時は一瞬息が止まるほどでしたが、それよりも僕の転倒のせいで予選通過ができないのは嫌だという気持ちの方が大きくて、気がついたらすぐに立ってマシンに跨っていました」と振り返り、予選通過への意地を感じさせた。なお、レース直後には肩などに痛みを感じていた大倉だが、大事には至らなかった。
2組目には中島が出場するMX2クラスが行われた。中島はスタートで良い反応を見せて12番手あたりから追い上げる展開。周りのライダーと接戦を繰り広げ、結果14位でフィニッシュした。MXoNの予選は3レースのうち上位2つの合計で総合順位が決まり、合計数が少ない順に1位から19位までが予選を通過できる。2つのレースが終了した時点で日本チームの合計は33ポイントとギリギリ予選通過が厳しいラインであり、下田の結果に託された。
迎えたMX OPENクラス、下田は好スタートを決めて4番手あたりにつける。下田にとって450ccマシンに乗ってレースをするのは今大会が初めてであるが、上位陣に劣らないスピードで追い上げ、レース中盤で前のライダー2台をパスし2番手に浮上。終盤にかけてトップを走るジェット・ローレンスに迫るも、2位でチェッカーを受けた。
結果、日本代表は大倉19位/中島14位/下田2位、合計16ポイントで総合10位となり、見事予選通過。決勝に進出するのは2016年以来であり、9年ぶりとなる。
総合11位、日本代表の実力と成長が見えた決勝
大会3日目、20分間のウォーミングアップを終えて決勝が開催された。決勝は30分+2周を全3回、各レース2クラスずつ混走するというMXoN独特の形式だ。
レース1はMXGPクラスの大倉とMX2クラスの中島が出走。中島は中央、大倉はそれよりもややアウト側のスターティンググリッドをチョイス。2人ともスタートで良い反応を見せ、大倉が12番手あたり、中島も19番手あたりにつける。両者、一つでも上の順位でのゴールを目指すが、2〜3周目あたりでそれぞれ転倒。復帰に時間がかかったことで大倉は35位、中島は30位あたりまで順位を落としてしまう。その後追い上げるも、大倉31位、中島36位でゴール。
続くレース2はMX2クラスの中島とMX OPENクラスの下田が出場した。下田にとってはこれが450ccマシンで初めての決勝レースということでその走りに注目が集まる中、抜群のスタートを見せトップで1コーナーに入る。しかしコーナーでのブレーキングミスにより後退、5番手からトップを追いかけることとなった。ジェット・ローレンスがレースをリードする中、下田は2周目で4番手に浮上。普段乗っている250ccマシンと異なる戦い方に苦戦をしていたとのことだが、着実に前のライダーとの距離を詰める。前を走るRJ・ハンプシャーの転倒などもありレース中盤にかけて2番手にポジションを上げてフィニッシュ。一方中島は25番手あたりから追い上げる展開となったが、ペースを上げきることができず、31位でチェッカーを受けた。
レース3はMXGPクラスの大倉とMX OPENクラスの下田が走る。ここでもまた下田がスタートで飛び出すと、レース2でのミスをしっかりと修正しホールショットを獲得。レースをリードし、1周目をトップで通過する。その後、後方からハンター・ローレンスとルーカス・クーネンが下田をパス。3番手に後退するも、クーネンの転倒により再び2番手に浮上した。しかし下田はレース中の腕上がりがひどく、体力をかなり消耗していたとのことで、レース終盤にかけてペースを上げきれず他のライダーに前を譲る形となる。一方大倉はスタート直後に起きたクラッシュに突っ込んでしまい転倒。31番手あたりと大きく出遅れる。最後まで追い上げ続けるも前のライダーとは徐々に差が拡大。結果下田は6位、大倉は29位でゴールを果たした。
なお、総合順位は6レースのうち最低順位を除いた5つの合計で決まる。日本チームは転倒や体力の限界が見られたものの、各ライダーが全力を尽くした結果、合計ポイント99で総合11位を獲得した。
下田丈 「大倉選手も中島選手も練習や予選で結構大きなクラッシュがあったのですが、それでもちゃんと最後まで走ってくれて、自分含めみんなで頑張って結果を残せたことが予選通過につながったと思います。9年間予選を通過できなかった期間がありましたが、今回そこをクリアできて、決勝も総合11位で終えられたことは良かったと思います。個人的には450ccで出場するというチャレンジでもありました。とはいえ、乗り換えてから実際にマシンに乗れたのはレース含めて5回という状況だったし、他のライダーと走った時の自分の順位も全く予想がつきませんでした。今回は練習もそこまでできず、250ccマシンに合わせた身体作りのまま450ccに乗り換えたので、マシンに対しては体重も軽いし、体力面も準備不足でした。特にレース3はかなりしんどくて、腕上がりもひどかったです。そんな中でも良い結果で終えることができて、自分のスピードは通用するということがわかりました。MX OPENクラスに僕が出場するというのは良い作戦だったと思います」
大倉由揮 「今回3回目の出場ですが、初めて決勝に出ることができました。レース自体はこれまでの海外経験が生かされて、そこまで緊張感や違和感なく走ることができました。決勝の結果を数字として見たら、良くなかったというのが正直なところですが、内容を見ると、これまでと比べてだいぶ成長していると感じます。1年目は予選24位でしたが、今年は15位くらいの位置でバトルができました。前のライダーに追いついて、いけるという時に吹っ飛んでしまったのですが、これで予選落ちはしたくないという気持ちが強くて、あの瞬間は色々考える前にもうバイクに向かって走っていました。そんな転倒をしても19位でまとめられたことは前向きに捉えられると思います。 今回はチーム戦なので、丈が飛び抜けて良い成績を残してくれたのはすごく心強かったし、ありがたかったです。漱也も頑張ってくれていましたし、これからもっと伸びてくる選手だと思います。この3人で予選通過できて決勝11位という結果を残せたことはよかったです。ただ、2人の頑張りに上乗せできなかった自分の走りには悔しさが残ります。もっとやりたかったという気持ちが強いです。自分は最年長で、これからさらに年を重ねていくわけですが、今もなお自分の伸び代は感じているので、さらに成長して、ビークを迎えた者同士で再び挑めたら面白いですね。今回3回目の出場でしたが、『また大倉か』と言われるくらいこれからも代表メンバーに選ばれるように、さらに結果を残していきたいです」
中島漱也 「初めてのMXoNということで、結果を残すために丈からのアドバイスをたくさん聞こうと思っていましたし、実際に3人共遠慮せずに話ができたのは良い雰囲気だったと思います。 丈もリーダーシップを持って動いてくれて、とても心強かったです。2016年ぶりの予選通過を叶えることができて、決勝を総合11位で終えたことはチームとして大きな一歩になったと思うので嬉しいです。ただ、決勝の結果を見ると、丈の結果に引っ張ってもらった形で、自分としては11位にさせてもらった、という感じです。自分が両ヒートで5つずつ順位が上だったら総合トップ10も見えていたので、そう考えると悔しさが残ります。MXoNに出ることが自分の夢で、出場が決まってからもレースに向けて長い時間準備をしてきました。日本からのサポートはもちろん、現地で良いバイクを用意してもらったり、サスペンション担当の方が日本から来てくれるなど、ほとんどいつもと同じ環境で何不自由なく走れました。また大きいレースということで、会場や観客の雰囲気、海外の速いライダーと走る環境に飲まれないようにしようと、インターバル期間や大会直前に事前練習に来ることで慣れを増やし、メンタル的にも余裕はありました。だからこそ、決勝で自分がチームに貢献する走りができなかったことが悔しいですし、現実を突きつけられた感覚が強いです」
9年ぶりの予選通過、そして2016年を上回る結果を残せたことはチームとして快挙である。走行クラスやゲートピック順の作戦が功を奏したのはもちろん、日本のライダーの成長を大いに感じられる大会となった。
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第5戦近畿大会が、9月20〜21日に奈良県にある名阪スポーツランドにて行われた。第4戦から約3ヶ月ほどのインターバル期間を経て迎えた今大会。土曜日は公認クラスの予選と、承認クラスとなるジュニアクロス・キッズ65クラス・チャイルドクロス・2st125、さらにYamaha YZ125 BLU CRU Cup(ブルークルーカップ)が行われ、日曜日には公認クラスと名阪40周年特別企画「WOOFレース」が開催された。
土曜日はくもり時々雨。時折大粒の雨が降ったことにより、サンド路面が締まり、コンディションはベストな状態に。一方、土曜日から日曜日の夜中に大雨が降った影響で、日曜日は一部マディコンディションとなった。午後にはドライコンディションへと回復したものの、レースを重ねるごとに路面が削れ、深い轍が掘れていく状況にライダーたちは苦戦を強いられた。
日時:2025年9月20〜21日 会場:名阪スポーツランド(奈良県) 天候:土曜 くもり時々雨/日曜 雨のちくもり 総動員数:6600名(観客4200名)
IA1
大倉、大城が奮闘。ウィルソンが追い上げ3連勝を飾る
IA1クラスは15分+1周の3ヒート制で行われた。ポイントランキング2位の#2 横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が第5戦開催直前に負傷し欠場。さらに#5能塚智寛(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450-SR)も予選での転倒で怪我をし決勝を欠場。ヒート2以降は#9小方誠(TEAM HAMMER/ホンダ CRF450R)も負傷によりレースへの参加を取りやめるなど、上位陣に欠場が多い中、レースはスタート。
ヒート1は#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)がホールショットを獲得すると、#4 大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)、小方が続く。しかし1周目を終えた時点で赤旗が振られ、レースは仕切り直しとなった。再スタート後、再び前に出た大城がレースをリード。大倉と#1 ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第4戦中国大会が、6月14〜15日に広島県にある世羅グリーンパーク弘楽園にて行われた。シーズン前半戦の締めくくりとなる今大会は、土曜日に予選とIB OPENの決勝ヒート1・2st125の決勝レース、日曜日に公認クラスとチャイルドクロスの決勝レースが開催された。土曜日は雨の影響でマディコンディションとなった。一方日曜日は徐々に青空が広がり、午後にはドライコンデイションへと回復。ライダーは変化する路面状況への対応力が試された。
日時:2025年6月14〜15日 会場:世羅グリーンパーク弘楽園(広島県) 天候:土曜 雨/日曜 曇りのち晴れ 総動員数:4040名
IA1
大倉由揮が今季初勝利、大城魁之輔は3年ぶりの優勝
IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。予選では#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)がトップ通過。2番手以降は#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)、#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が続き、#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)はスタート直後に転倒し、9位通過という波乱の展開になった。
ヒート1では大倉がホールショットを獲得。2番手に#15渡辺祐介(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM/ヤマハ YZ450F)、その後ろに#5能塚智寛(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450-SR)が続く。一方、1周目で転倒した横山にウィルソンや大城、#37西條悠人(KAWASAKI PURETECH…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第3戦 21Groupカップが、2025年5月17〜18日に埼玉県川越市にあるオフロードヴィレッジにて開催された。土曜日にジュニアクロス、キッズ65、チャイルドクロス、エンジョイクラス、ホンダCRF125ワンメイクミーティング、日曜日に公認クラス4つの決勝が行われた。
土曜日は雨が降り続け、路面は水分量の多いマディコンディション。同日に決勝が開催されたジュニアクロス、キッズ65、チャイルドクロス、エンジョイクラス、ホンダCRF125ワンメイクミーティングはその路面に翻弄されることとなった。一方、日曜日は曇り時々晴れ。コースはぬかるんだ状態から徐々にドライへと変化したが、路面は滑りやすく深いわだちが掘られ、走行ラインが絞られた状況にライダーたちはやはり苦戦を強いられた。
日時:2025年5月17〜18日 会場:オフロードビレッジ(埼玉県) 天候:土曜 雨/日曜 曇り時々晴れ 総動員数:8564名
IA1
接戦の3ヒート、横山が今季初優勝を獲得
IA1クラスは、今季初となる15分+1周の3ヒート制で行われた。朝のタイムアタック予選では#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が後続から2秒差をつけてポールポジションを獲得。2番手に#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)、3番手に#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)が続き、決勝レースでの展開に注目が集まった。
ヒート1、地元埼玉出身で今大会にスポット参戦した#14星野優位(レーシングチーム鷹 / STAR racing 166/ヤマハ YZ450F)がイン側から好スタートを決め、ウィルソンを抑えて前に出る。そのすぐ後ろにウィルソン、3番手には同じく好スタートを切った#9小方誠(TEAM HAMMER/ホンダ CRF450R)が追いかける展開。ウィルソンが1周目のジャンプセクションではやくも星野をパスしてトップに浮上すると、徐々にリードを広げていく。一方、3番手争いは小方と#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)によって繰り広げられる。横山は小方との距離を縮めるが、フィニッシュジャンプで転倒し、大きく順位を落としてしまう。この間に#10内田篤基(Yogibo PIRELLI…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第2戦SUGO大会が、4月26〜27日の2日間にわたって宮城県にあるスポーツランドSUGOにて行われた。今大会は1日目に予選と一部決勝、2日目に決勝が開催されるスケジュール。天候は両日とも晴れ、特に2日目は気温が25度を超える夏日となった。コースはドライだが、滑りやすく、轍が徐々に深く掘られていく難しいコンディションとなった。
日時:2025年4月26〜27日 会場:スポーツランドSUGOオフロードコース(宮城県) 天気:晴れ 観客動員数:2700名
IA1
横山とジェイ・ウィルソンが熾烈なトップ争いを繰り広げる
IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。公式練習では#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が1分55秒1のトップタイムを記録。続いて#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)も1分55秒3と僅差で2番手につけ、決勝では両者の一騎打ちが予想された。
ヒート1では好スタートを決めた#10内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS/カワサキ KX450)と横山がレースをリード。ウィルソンはスタートで出遅れ10番手あたりから追い上げる。内田がトップを守るが、2周目で横山が内田をかわしてトップに浮上。横山、内田、3番手に#15渡辺祐介(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM/ヤマハ YZ450F)という順で先頭集団が形成される。ウィルソンは周回を重ねるごとに順位を上げ、レース中盤に内田を抜いて2番手に浮上すると、そのままトップを走る横山との差を詰め、横並びの接戦を繰り広げる。横山もウィルソンを抑えながらポジションを守るが、リズムセクション「ルンバルンバ」後のコーナーで横並びになった際に2台が接触。ウィルソンはバンクの外へコースアウトしたが、すぐに立て直してコースへ復帰。横山は転倒してしまい追い上げる展開となった。結果、ウィルソンがそのまま走り切ってトップチェッカー。2位には横山、3位には#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)とのバトルを制した#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)が入賞した。
ヒート2、スタートで#11神田橋瞭(Team GANZ with ZEKURA/カワサキ…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第1戦HSR九州大会が、4月13日(日)に熊本県にあるHSR九州オフロードコースにて行われた。今大会は予選と決勝が1日で行われる1DAY開催。前日夜から降った雨の影響で、朝方は水分の多いマディコンディションとなったが、日中は青空が広がり、風が強く吹いた影響で徐々にコースは乾いていった。
2025年シリーズの幕開けとなる今大会では、ライダーの実力や各クラスの勢力図が明らかになる。誰が最初に優勝を獲得するのか、開幕戦ならではの緊張感が漂った。また、IA1クラスにはイタリアから#42ジュゼッペ・トロペペ(AutoBrothers/GASGAS MC450F)が、IA2クラスにはドイツ出身の#53ブライアン・シュー(AutoBrothers/GASGAS MC250F)がスポット参戦し、各クラスで熱い戦いが繰り広げられた。
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2025第1戦HSR九州大会 日時:2025年4月13日(日) 会場:HSR九州オフロードコース(熊本県) 天気:雨のち晴れ 観客動員数:2297名
IA1
ジェイ・ウィルソン、タイトル連覇に向け好発進
IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。タイムアタック予選ではイタリアからスポット参戦した#42ジュゼッペ・トロペペ(AutoBrothers/GASGAS MC450F)が2分14秒台でトップタイムを記録。一方、2023・2024年チャンピオンの#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が2分16秒台で2番手と両者の間に2秒の差がつき、トップ争いは混戦が予想された。
ヒート1のスタートでは、#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が好スタートを決めてホールショットを獲得。その後ろには#10内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS/カワサキ KX450)、ウィルソン、#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)らが続く。トロペペはやや出遅れ、8番手あたりから追い上げる展開となった。レース序盤、横山がレースをリードする中、内田とウィルソンが後方から差を詰める。ウィルソンは素早く順位を上げ、内田と横山を抜いてトップに浮上。さらに内田が横山をかわし、ウィルソン、内田、横山という順位でレースが進んだ。
トロペペは序盤の遅れを取り戻すべく猛追。優れたライン取りとテクニックで次々とポジションを上げていき、レース中盤には横山を抜いて3番手に浮上。さらにその勢いのまま内田に迫り、バトルを制して2番手に上がると、ウィルソンとの差も一気に詰める。トップ争いではウィルソンが抑えにかかるも、トロペペが隙をついて前に出る。しかしその直後にマシンからスモークが出始め、コース場で止まってしまう事態に。結局、復帰することはできず、そのままリタイアを余儀なくされた。これによりウィルソンが再びトップに返り咲き、そのままチェッカー。2位には内田、3位には横山が入った。なお、4位には#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)、5位には大倉が、6位にはIA2からステップアップしてきた#37西條悠人(Kawasaki PURETECH Racing/カワサキ…
いよいよシーズン最後のレース。D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2024第8戦第62回 MFJ-GP モトクロス大会が、10月19日(土)〜20日(日)に宮城県にあるスポーツランドSUGOにて開催された。土曜日は雨がぱらついたが、コンディションへの影響はなく、土日ともにドライコンディションで行われた。IA1クラスにはモトクロス世界選手権を走る#73フェルッチョ・ザンキ(Team HRC/ホンダ CRF450RWE)がスポット参戦。IA2/IB OPEN/レディースクラスはチャンピオンが決定し、最終戦では多くのドラマが生まれた。
D.I.D全日本モトクロス選手権第8戦第62回 MFJ-GP モトクロス大会
日時:2024年10月19日(土)〜20日(日) 会場:スポーツランドSUGO(宮城県) 天気:晴れ 観客動員数:3200名
IA1
抜きつ抜かれつ、接戦が繰り広げられるトップ争い
IA1クラスは25分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1のホールショットを獲得したのは#41横⼭遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)、その後には#2⼤倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)と#4内⽥篤基(Yogibo MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX450)が続いた。#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM/ヤマハ YZ450FM)は少し出遅れたものの、すぐに3番手まで浮上。一方、スポット参戦をした#73フェルッチョ・ザンキ(Team HRC/ホンダ CRF450RWE)はスタートで出遅れ追い上げの展開となった。横山がレースをリードする中、ウィルソンが大倉をパスして2番手に。その後方では1分56秒というラップタイムを叩き出したザンキが5番手まで上がり、3番手を走る#33ビクトル・アロンソ(AutoBrothers GASGAS JAPAN/GASGAS MC450F)の背後につき接戦を展開する。勢いづいた2人は大倉をパス。5周目にザンキがビクトルを抜き去るが、その際にビクトルはバランスを崩して転倒してしまう。レース中盤、ウィルソンが一時トップを奪うと、ザンキがペースアップしトップに浮上。他のライダーと2秒以上速いラップタイムで一気に後続を引き離すと、そのまま独走態勢を築いた。レース時間が残り僅かとなる中、2番手争いが激化。横山がウィルソンに猛アタックを仕掛け2番手にアップ。その直後には転倒からリカバリーしたビクトルもウィルソンをパスし3番手に入った。結果は1位ザンキ、2位横山、3位ビクトルという順位となった。
ヒート2、第1コーナーの混戦を制したのはウィルソン、横山、ビクトル。ザンキは少し出遅れたものの、序盤で一気に4番手まで浮上し追い上げていく。トップ争いを展開していた横山だが、転倒により戦線離脱。これにより順位が繰り上がったビクトルとザンキの2番手争いが始まる。トップから3番手まではわずか2秒以内という僅差の中、レースが大きく動いたのは8周目。ビクトルがトップのウィルソンをかわすと、その隙を突くようにザンキもウィルソンを抜き去る。さらに勢いに乗るザンキは、そのままビクトルをも抜いてトップに立つと、後続を完全に寄せ付けない走りでトップを快走。最終的には6秒差という大差をつけてチェッカーフラッグを受けた。2位にはビクトル、3位にはウィルソンという結果で幕を閉じた。
#73 フェルッチョ・ザンキ…
2024年10月4〜6日、イギリス・マターリーベイジンにてモトクロスの国別対抗戦「Monster Energy FIM Motocross of Nations(モトクロス・オブ・ネイションズ)」が行われた。日本代表チームは横⼭遥希(MX2クラス)、⼤倉由揮(MX Openクラス)、そして怪我で欠場となった⼤城魁之輔に代わって渡辺祐介(MXGPクラス)の3名で挑んだ
いよいよ今週末。Monster Energy FIM Motocross of Nations(モトクロス・オブ・ネイションズ)
グリッド選びのオーダーは2番。好条件で予選に挑む
4日金曜日にはオープニングセレモニーや各国のパレード、予選のスターティンググリッドを選ぶ順番を決めるくじ引きが行われた。1レースにつき約40台が出走するMXoNで予選を通過するには、スタートでいかに前に出ることができるかが勝負の分かれ目となる。くじ引きによって決定されたゲートピック、なんと日本は2番目。運が味方につき、予選に挑んだ。
予選日となる5日土曜日の天気は晴れ。コースコンディションはドライに見えたが、柔らかい土質で、周回するごとにコースは荒れ、深くて長いわだちができていく。日本代表メンバーに聞くと「難しい」「経験したことのないテクニカルな路面」とコメント。各予選、トップを走るライダーですら荒れた路面に苦戦している様子で、その難易度の高さが伝わってくる。
最初の予選はMXGPクラス。渡辺祐介はスタートで8番手あたりにつける反応の良さを見せ、1周目を12番手で戻ってくる。その後14番手を走るが、転倒しポジションを大きく落としてしまい、結果31位でフィニッシュを果たした。
予選2組目はMX2クラスだ。横⼭遥希はスタートこそ出遅れたが、1コーナーの処理が上手くいき、1周目で7番手につける。好調な滑り出しであったが、途中で転倒し、結果は14位となった。
最後の予選はMX Openクラス。日本チームのこれまでの結果を見ると、渡辺が31位/横山が14位で、日本は合計44ポイントであった。MXoNの予選はチームの3人のうち最低順位の1名を除いた順位を合計し、一番合計ポイントが少ないチームから1位、2位と順位が振られていく。予選を通過するには、大倉が渡辺を上回りジャンプアップする必要がある。
大倉は練習時にわだちや荒れた路面にかなり苦戦していた。何箇所か飛んでいないジャンプも見られたが、予選では路面を攻略し、ジャンプも全てクリア。練習時と比べて10秒以上ラップタイムを上げて予選を走行した。1周目で18番手につけ、その後も順位を落とすことなくレースを進め、序盤から1つ順位を上げ17位でチェッカーとなった。
予選を終え、日本は31ポイント(横山14位+大倉17位)を獲得。エストニアと同点で、どちらかが予選通過ラインとなる19位になるという状況であったが、ポイントに加算しなかった1レースの順位がエストニアよりも下位だったため、日本は20位。あと一歩というところでA決勝への進出は逃した。なお、日本チームはB決勝へと駒を進め、A決勝進出ができる1枠(B決勝優勝)をかけて競うこととなった。
波乱の幕開け。追い上げのB決勝は8位で終える
決勝日となる6日、日曜日、日本チームはウォームアップ(公式練習)を終えてB決勝に挑んだ。コースは一度整備され、全面にできていたわだちが平らになっていたが、練習の時点でわだちが再び掘られていた。
B決勝には、予選を通過できなかったチーム全員で出場しチーム内上位2名の合計順位で競う。排気量の差は関係なく、レースで良い結果を残したチームがA決勝へと進むことができる。日本は20位と、B決勝に進んだチームの中では予選でトップの成績を出している。しかし、全体の予選結果を見ると、日本と1ポイント差でニュージーランド、5ポイント差でスウェーデン、6ポイント差でラトビアがつけており、A決勝への1枠をかけたバトルは激戦となった。
日本チームの目標は「スタートから前に出て、A決勝に進む」こと。グリッドはチームで話し合った結果、一番予選の順位が良い横山がイン側、大倉が真ん中、そして渡辺がアウト側の位置につけてスタートした。
スタート直後、横山は少し出遅れるが、1コーナーで抜け出し1周目を10番手で走行する。渡辺も後に続き18番手につくが、1周目に他者との接触で転倒し順位を落としてしまう。
一方、大倉はスタート直後の1コーナーで前を走るライダーのリヤタイヤに引っかかり転倒を喫する。身体を強く打ちつけたことで再スタートはならず、そのままリタイヤとなる。これにより、決勝進出するには横山と渡辺がどこまで追い上げることができるかが鍵となった。
荒れた路面に転倒するライダーも多い中、横山は安定感のある走りでポジションをアップし6位。渡辺は転倒時の影響でハンドルが曲がり、上手く追い上げることができず27位でゴールを果たした。日本は合計33ポイントで8位。A決勝へ進出することは叶わなかったが、悔しさや他国との差、日本の今の現状を知ることができた大会となった。チームとライダーたちはすでに来年に目を向けている。これからさらに強くなっていく日本チームに、今後も注目していてほしい。
横⼭遥希
「B決勝、結果から言うと僕は6位で、大倉選手がスタートでクラッシュしてリタイア。渡辺選手は27位で、A決勝に進むことはできませんでした。個人としては、全ての力を出し切った、悔いの残らないレースでしたが、欲を言えばトップ5に入りたかったです。スタートは1番イン側を選んだのですが少し出遅れてしまって、1周目10番手くらいで戻ってきました。追い上げる中でパッシングポイントはあまり決めていなかったです。ただコーナーにあるわだちの中にフックのある、引っかかりやすいラインがあったので、そこをどう避けてスムーズに乗るかということに集中して走りました。自分の走りに点数をつけるとしたら……75点ですかね。力を出し切れましたが、予選では転倒してしまって順位を落として、自分のミスでA決勝に進めなかったなという気持ちもあるので、残りの25点は次にクリアしたい部分です。
応援してくださった皆さん、ありがとうございました。今回もA決勝に進むことはできませんでしたが、良い部分も悪い部分も受け止めてまた来年挑戦したいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします」
⼤倉由揮
「スタートで前に出て決勝に進むんだ、と強い気持ちを持って挑みましたが、スタート直後に前にいるライダーのリヤタイヤに引っかかってクラッシュしてしまいました。その時に地面に叩きつけられたことで再スタートもできず、レースを終えて、率直に言うと悔しいです。もっと走りたかったですし、僕がスタート決めて頑張れば決勝に行ける可能性もあったと思うので、そのチャンスを台無しにしてしまったなと感じています。
今回ネイションズに向けてメッセージをくれたり、日本からイギリスに来て直接応援してくれた方々も多くて、その皆さんの応援があったからここまで頑張れました。しかし、それを決勝に繋げられなかったのは申し訳なく思います。今回の参戦を通して自分なりに得られたものはたくさんありますし、とにかく悔しいという気持ちが今は強いので、もっともっとレベルアップして、もう一度この舞台に立たせてもらえる時には、決勝で最高の走りをできるように頑張っていきます。これからも応援よろしくお願いします」
渡辺祐介
「急遽の参戦で、身体の調子も整い切れていない中での参戦でした。横山選手と大倉選手が良い結果を残す中、僕ももっと貢献できたらという思いが残っています。最終的にB決勝で終えることとなり、チームジャパンとしては総合27位。多くの方に応援していただいたのに、その期待に応えることができず申し訳ないです。ただ、今回出場させていただいたことで、世界の壁の厚さを思い知り、自分にとってもチームにとっても成長できる大会になりました。来年はしっかり予選通過できるように、世界で戦えるように、成長していきます。帰国後は全日本モトクロス選手権最終戦が控えています。会場でぜひ応援よろしくお願いします」
なお、A決勝は3ヒート行われ、レース1(MXGPとMX2)ではティム・ガイザーが独走状態に持ち込み優勝。レース2(MX2+MX OPEN)では、序盤でトップに立ったジェット・ローレンスが勝利を飾った。最後のヒートとなるレース3(MXGP+MX OPEN)では、序盤こそイーライ・トマックがトップを守っていくが、ガイザーが前に出ると、さらにレース終盤にはジェットがトップに浮上。しかし最終ラップ、チェッカーを受ける直前にガイザーがジェットを抜き去り優勝を獲得。最後まで油断のできない白熱したバトルが繰り広げられた。A決勝を見事制したのはMXoN初優勝となるチームオーストラリア。世界のトップライダーたちによる対抗戦は2日間の幕を閉じた。
9月28日(土)〜29日(日)、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2024第7戦TOKIO INKARAMI Super Motocrossが、埼玉県川越市にあるオフロードヴィレッジで開催された。
今大会はコースが大幅改修され、スーパークロスを模したレイアウトに変更。上に高く飛ぶジャンプやタイトなコーナー、リズムセクションなど、一つ一つのセクションをいかにスムーズに乗りこなすか、そのテクニックが求められた。また、大会前日と土曜日の夜に雨が降り、路面状況が心配されたが大会中はほとんど雨が降らず、レースはベストコンディションで進んでいった。
今回はIA・IB・レディース、全クラスでチャンピオン決定のチャンスがあり、その行方に注目が集まった。また、アメリカで活躍を続ける下田丈がIA1クラスにスポット参戦し、大会を大いに盛り上げた。さらに、承認クラスとしてJX(ジュニアクロス)・K65(キッズ65)・CX(チャイルドクロス)、そしてヤマハ発動機株式会社が若手ライダーの育成を目的に企画したYamaha YZ125 bLU cRU Cupや、Honda CRF125F ワンメイクミーティング、ファンバイククラスも併載され、見どころの多い2日間となった。
D.I.D全日本モトクロス選手権第7戦TOKIO INKARAMI Super Motocross 日時:2024年9月28日(土)〜29日(日) 会場:オフロードヴィレッジ(埼玉県) 天気:曇り時々雨 観客動員数:11020名(観客6775名)名
IA1
下田の参戦で白熱するトップ争い、ウィルソンがチャンピオン獲得
IA1クラスは15分+1周の3ヒート制で行われた。今大会は#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM/ヤマハ YZ450FM)のシリーズチャンピオンがかかった一戦であり、さらに#030下田丈(Team Honda HRC/ホンダ CRF450R)がスポット参戦するということで、どんなレースが展開されるのかに注目が集まった。
ヒート1は#41横⼭遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が好スタートを決め前に出ると、その後ろに下田が続いていく。下田は1周目で横山を交わしトップへ浮上。横山は離されることなく下田との差を縮めていくが、下田はペースを上げ、横山との差を徐々に拡大した。一方、スタートで少し出遅れたウィルソンは3番手に上がるとトップ2人を追いかける。横山より1秒速いラップタイムで差を縮めていき、そのままの勢いで2番手に浮上。しかし、横山も負けじとウィルソンについていき、そのバトルは最終周までもつれ込むことに。最後に横山が仕掛けたが、スリップし転倒。結果、1位下田、2位ウィルソン、3位横山という順位でゴールを果たした。なお、正式結果では下田と横山は国内競技規則付則15 モトクロス競技規則32-2-1(レッドクロスの振動区間におけるジャンプ)に抵触したため、1順位降格となり、1位ウィルソン、2位下田、3位に#33ビクトル・アロンソ(AutoBrothers GASGAS JAPAN/GASGAS MC450F)が入賞した。 …
9月14日(土)〜15日(日)、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2024第6戦近畿大会が、奈良県にある名阪スポーツランドで開催された。第5戦から約3ヶ月以上の期間を経て迎えた今大会、夏のインターバルでライダーが積み重ねてきた練習や経験の成果が発揮され、熾烈なトップ争いが繰り広げられた。なお、当日の天気は晴れ時々雨。一時大粒の雨が降る場面もあったが、コースへの影響はなくドライコンディションでレースが行われた。
D.I.D全日本モトクロス選手権第6戦近畿大会 日時:2024年9月14日(土)〜15日(日) 会場:名阪スポーツランド(奈良県) 天気:晴れ時々雨 観客動員数:6022名
IA1
”自力で勝ち取った優勝”、横山がウィルソンとの接戦を制す
IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。ホールショットを決めたのはスターティンググリッド中央から飛び出した#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM/ヤマハ YZ450FM)。そこに#7能塚智寛(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450-SR)、#5⼤城魁之輔(YSP浜松 with BABANASHOX/ヤマハ YZ450F)、#41横⼭遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)の順でレースが進んでいく。3周目に入る頃には横山が2番手にポジションアップし、トップを走るウィルソンを追いかける。一方レース中盤ではスタートで出遅れていた#2⼤倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)が3番手まで浮上。ウィルソンを追いかける横山というトップグループと、3番手を争う大倉、能塚、大城という構図になった。レース開始23分が過ぎる頃には横山がウィルソンをロックオン。5番ポストでウィルソンをインから抜き去るも、その直後に両者が転倒してしまう。先に走り出したのはウィルソンで、横山は復帰に少し時間がかかり、差が開いてしまう。そのままウィルソンがトップでゴールし、今季10勝目を獲得。2位は横山、3位は大倉という結果になった。
ヒート2では#33ビクトル・アロンソ(AutoBrothers GASGAS JAPAN/GASGAS MC450F)が好スタートを決め飛び出すと、#4内⽥篤基(Yogibo MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX450)と横山が追いかける。ウィルソンは6〜7番手あたりから、オープニングラップの半分を過ぎる頃には4番手まで順位をアップし、2周目には勢いそのままに横山、内田をパスして2番手まで浮上しビクトルに迫っていく。レース中盤、ウィルソンとビクトル、両者の攻防戦が激しくなる中、ビクトルがミスをした隙にウィルソンがトップに浮上。さらには横山もビクトルをかわし2番手となった。レース後半はウィルソンが逃げ、横山が追いかけるという展開。残り5分となった終盤、横山がウィルソンにアタックしてトップを奪取。結果はそのまま逃げ切った横山が優勝を獲得。2位にウィルソン、3位ビクトルという順位でチェッカーを受けた。
#41横⼭遥希
「ヒート1とヒート2ともに勝てるレースではあったのかなと思います。ヒート1は仕掛けて結果的に2人で転倒してしまって2位というかたちでした。後半に自信があり、そこで仕掛けると考えていたので、ヒート2は上手くいったと思います。これまでのウィルソン選手のレースでの走りを分析した時に、前半はペースが速く、後半はペースが一定になるという特徴が見えたので、今回は様子を見つつ、後半ラスト10分くらいで仕掛けていくという作戦で挑みました。上手くいってよかったです。追い上げている時、パッシングポイントが少ない中、どこで仕掛けようかというのを考えながら走っていました。そこでイン側のラインが空いたので、少し強引にはなってしまいましたが仕掛けて前に出ることができました。トップに立ったあとはもう優勝を持ち帰るしかないという気持ちで、前だけを見て走っていました。九州大会ではウィルソン選手が転倒して優勝という棚ぼたな展開だったので、今回バトルを制して優勝できたというのは素直に嬉しいです」
#1ジェイ・ウィルソン
「なかなかタフなレースだったよ。そんな中でもヒート1は1位、ヒート2は2位で総合2位と、大きく落とすことなく終えることができたのはよかったと思う。決勝ヒートでは心拍数がかなり上がってしまって、身体を回復させることも考えながら走らないといけなくて、かなりチャレンジングなレースになったよ。ハードだったけど上手くやれたと思う。今回優勝した横山選手は1日を通してとても速かったし上手かった。彼に抜かされたコーナーでは、ライン取りをミスしてしまって、その隙をつかれたね。僕はもっと良い走りをしなければと思ったよ。結果的にマシンの改善点なども見つかって、学びの多い大会だった。次戦も楽しみだし、そこでシリーズチャンピオンを決めたいと思っているよ」
#2⼤倉由揮…
