いよいよシーズン最後のレース。D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2024第8戦第62回 MFJ-GP モトクロス大会が、10月19日(土)〜20日(日)に宮城県にあるスポーツランドSUGOにて開催された。土曜日は雨がぱらついたが、コンディションへの影響はなく、土日ともにドライコンディションで行われた。IA1クラスにはモトクロス世界選手権を走る#73フェルッチョ・ザンキ(Team HRC/ホンダ CRF450RWE)がスポット参戦。IA2/IB OPEN/レディースクラスはチャンピオンが決定し、最終戦では多くのドラマが生まれた。

D.I.D全日本モトクロス選手権第8戦第62回 MFJ-GP モトクロス大会

日時:2024年10月19日(土)〜20日(日)
会場:スポーツランドSUGO(宮城県)
天気:晴れ
観客動員数:3200名

IA1

抜きつ抜かれつ、接戦が繰り広げられるトップ争い

IA1クラスは25分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1のホールショットを獲得したのは#41横⼭遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)、その後には#2⼤倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)と#4内⽥篤基(Yogibo MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX450)が続いた。#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM/ヤマハ YZ450FM)は少し出遅れたものの、すぐに3番手まで浮上。一方、スポット参戦をした#73フェルッチョ・ザンキ(Team HRC/ホンダ CRF450RWE)はスタートで出遅れ追い上げの展開となった。横山がレースをリードする中、ウィルソンが大倉をパスして2番手に。その後方では1分56秒というラップタイムを叩き出したザンキが5番手まで上がり、3番手を走る#33ビクトル・アロンソ(AutoBrothers GASGAS JAPAN/GASGAS MC450F)の背後につき接戦を展開する。勢いづいた2人は大倉をパス。5周目にザンキがビクトルを抜き去るが、その際にビクトルはバランスを崩して転倒してしまう。レース中盤、ウィルソンが一時トップを奪うと、ザンキがペースアップしトップに浮上。他のライダーと2秒以上速いラップタイムで一気に後続を引き離すと、そのまま独走態勢を築いた。レース時間が残り僅かとなる中、2番手争いが激化。横山がウィルソンに猛アタックを仕掛け2番手にアップ。その直後には転倒からリカバリーしたビクトルもウィルソンをパスし3番手に入った。結果は1位ザンキ、2位横山、3位ビクトルという順位となった。

ヒート2、第1コーナーの混戦を制したのはウィルソン、横山、ビクトル。ザンキは少し出遅れたものの、序盤で一気に4番手まで浮上し追い上げていく。トップ争いを展開していた横山だが、転倒により戦線離脱。これにより順位が繰り上がったビクトルとザンキの2番手争いが始まる。トップから3番手まではわずか2秒以内という僅差の中、レースが大きく動いたのは8周目。ビクトルがトップのウィルソンをかわすと、その隙を突くようにザンキもウィルソンを抜き去る。さらに勢いに乗るザンキは、そのままビクトルをも抜いてトップに立つと、後続を完全に寄せ付けない走りでトップを快走。最終的には6秒差という大差をつけてチェッカーフラッグを受けた。2位にはビクトル、3位にはウィルソンという結果で幕を閉じた。

#73 フェルッチョ・ザンキ
「スタートはよくなかったのですが、途中から前のライダーについていってベストラップ更新しながら走ることができました。450ccでのレースは貴重な経験で、今回乗った2025年モデルのマシンの調子も良くて勝てました。全日本選手権に参戦できたことは良い経験になったし、また来たいと思います」

#1 ジェイ・ウィルソン
「正直ベストとは言えないレースだった。ヒート1はバトルしている最中にジャンプの着地でクラッシュしかけて、その後に恐怖心が出てきてしまって、ライディングが固くなって腕上がりが酷くなってしまった。リードしたけど楽しいレースではなかったし、自分の走りができなくてとても恥ずかしいよ。ヒート2は改善してヒート1よりも自分をコントロールして走れていたんだけど、他のライダーの走りがとてもよかったね。レース終盤にはビクトルにプッシュしていったんだけど小さなミスを重ねてしまって、また腕上がりもしてしまった。僕自身腕上がりすることは普通じゃなくて、良い結果も残せなかった。勝ちたかったけど、ベストじゃない状態でどう戦うかを学んだ良い機会として捉えているよ」

#41 横⼭遥希
「ヒート1は2位を獲得できたのですが、実感的にはあまり乗れていないと感じていました。むしろヒート2の方が最初から速いペースで走れていたので、転倒してしまったのは悔しいというか、残念です。路面がだいぶ固くて滑りやすくて、気を遣いながら走っていたのですが、スネークの下りで滑って転倒してしまいましたね。今年はホンダに移籍して450ccに乗り換えて、序盤こそマシンとなかなか友達になれなかったのですが、後半は新型マシンになってセッティングなども自分にかなり合っていてトップに絡む攻めた走りができたと思います」

#33 ビクトル・アロンソ
「表彰台に登れたことは嬉しいけど、優勝を目指していたから悔しさもある。モトクロス世界選手権を走るザンキと一緒に走れたことはとても刺激を受けたし、学びになったよ。いくつかのセクションでは自分の方が速いと感じる部分もあって、自分の実力を実感することができた。ヒート1では転倒したけど3位になれて、ヒート2はザンキについていったけどミスをして、ジェイが迫ってきてハラハラしたけど、なんとか順位を守ることができてよかった。シーズンオフはとりあえずスペインに戻って家族との時間を楽しむよ」

IA2

中島がチャンピオン獲得、西條が今季初優勝で締めくくる

IA2クラスも25分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1、好スタートを決めたのは#3中島漱也(bLU cRU レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ250F)で、その後ろには#9⻄條悠⼈(Kawasaki PURE TECH Racing/カワサキ KX250)、#10⽥中淳也(bLU cRU YSP浜松BOSS RACING/ヤマハ YZ250F)が続いた。レースは序盤からトップ争いが激しく展開される。中島と西條が接戦を繰り広げ、わずか1秒前後の差で周回を重ねていく中、レース中盤には#2横澤拓夢(TKM motor sports いわて/ホンダ CRF250R)が怒涛の追い上げで7番手まで順位を上げる。中島のチャンピオン獲得を阻止するには横澤は5位以内に入る必要があったが、12周目にミスにより12番手まで後退。結果、レースはスタートから首位の座を守り切った中島が優勝を飾り、年間チャンピオンを手にした。2位には西條、3位には田中が入りレースを終えた。

ヒート2、第1コーナーのインをうまく突いてホールショットを獲得したのは田中。しかし、後続の#13阿久根芳仁(Yogibo MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250)がすぐさまトップを奪う展開となる。ファーストラップが終わり、ライダー間に僅かな距離が生まれる頃には、トップから田中、中島、阿久根、西條という順でレースが進行。序盤から田中と中島は何度もラインをクロスさせる激しいトップ争いを展開し、レース中盤には中島がトップに躍り出る。一方、ポジションを上げてきた西條が田中に迫ると、9周目に抜き去り2番手に浮上。その後も勢いを落とすことなく走る西條だが、4秒以上の差を築いていた中島との距離は縮まらずレースは進んでいく。しかし迎えた最終ラップに中島が転倒。その隙に西條がトップに立ちそのままゴールを果たし、今季初優勝を飾った。2位には中島、3位には田中という順でフィニッシュを果たした。

#3 中島漱也
「僕もメカニックもあえて考えないようにしていたのでヒート1でチャンピオン獲れることに気づいていなくて、レースが終わってからその結果を知りました。驚きましたね。ただ、もしレース中に気づいていたらチャンピオンを意識して走りが固くなってしまったと思うので、最後まで意識せず走れたことはよかったと思います。レース前の1週間は感じたことのない緊張感で夜も寝れない日が続いていたし、その気持ちの中でどれだけ自分の走りができるかという戦いだと思っていたのですが、土曜日の公式練習と予選でリラックスして走れたので、安心して決勝に挑むことができました。自分が小さい頃から憧れていた人たちが獲っているタイトルなので、いざそこに自分の手が届いたということは嬉しいですし、やっとここまで来れたなと思います。去年はビクトルがいて全然勝てなくて、世界との差を痛感していました。今年は海外にトレーニングに行ったり、ジェイさんからアドバイスをもらえる充実したチーム環境があって、あとはそこで得たものを発揮するだけだったので、全部出し切って悔いなく終わることができました。今回のヒート2以外は……(笑)。ヒート2は最後の最後でピンピンで終えられるという浮ついた気持ちが出てきてしまって、転倒してしまいましたね、次の課題です。来年の体制は今後決めていきます。一年間ありがとうございました」

#9 ⻄條悠⼈
「今年は表彰台に乗っても2位と3位ばかりで、優勝には届かないレースが続いてきました。最終戦は地元ということもあって、今回こそ優勝を狙って挑みました。ただ、前大会で腰を痛めてしまって、乗り込みができていない状態でレースを迎えました。去年からお世話になっているトレーナーさんにコンディションを整えてもらっていつもの走りをすることができました。予選からトップになれて、ヒート1は抜くことは出来ませんでしたが前をずっと攻めていけて、ヒート2ももう転んでも良いという覚悟で攻めていきました。ヒート1で中島選手の走りを後ろから見ていて、攻めてもなかなか差は縮まらないことはわかってたので、最終ラップに中島選手が転けてトップに立った時は、正直自分でも優勝の実感はあまりなかったです。運もありつつ、自分の力を全て発揮して優勝と総合優勝もできて、シーズンの良い締めくくりになりました。来年の体制はIA2かIA1か、まだ決まっていないのですが、シーズンオフにゆっくり考えたいと思います」

#10 ⽥中淳也
「今シーズンは今まで一度も2ヒート連続で表彰台に登ることができなかったので、最後に目標を一つ達成できてよかったです。ただ、トップから下がっていく展開になってしまって悔しいです。来年もIA2で走ると思うので、チャンピオン目指して頑張っていきます。一年間ありがとうございました!」

レディース

川井と本田の一騎打ち、チャンピオン争いは川井が制す

レディースクラスは15分+1周のレースで行われた。スタート直後の第1コーナーではクラッシュが発生し、波乱の幕開けとなる。抜け出したのは#2本田七海(TEAM KOH-Z LUTZ with 中西建設(株)/ヤマハ YZ85LW)で、その後方には#1川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)、#3箕浦未夢(TEAM ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)が続いた。レース序盤から本田が快走を見せ、リードをじわじわと拡大していく。一方、その後方では箕浦と#4川上真花(bLU cRU YSP大阪箕面/ヤマハ YZ85LW)による3番手争いのバトルが繰り広げられた。残り2周というところで、本田がミスにより失速。その隙を見逃さなかった川井が距離を一気に縮め、本田をかわしてトップに立つ。本田と川井、勝った方がチャンピオンを獲得するという状況で、本田も粘り強く川井に喰らいついていく。結果最後まで逃げ切った川井が優勝。2位本田、3位は箕浦との接戦を制した川上という結果でレースは終了。川井が年間チャンピオンの栄冠を獲得した。

#1 川井麻央
「これだけ接戦で最終戦を迎えたので、正直緊張して身体が固くなると思っていましたが、練習走行から走りを重ねるごとに調子が良くて、自分でも驚きました。決勝ではスタートでトップの本田選手と差がついてしまって、追い上げてはいたのですが正直全然追いつかなくて、厳しいかなとも思いました。ただ最後まで走るしかないので、ミスしたところをチャンスに変えられる位置にはいたいと思って、かなり攻めたペースで走っていました。レース終盤に相手のミスで差が縮まって、そこから一気に抜かすことができたので、後は抑えるところを抑えて、自分が転倒しないように走りました。接戦を勝ってチャンピオン獲得することができてよかったです」

#2 本田七海
「スタート出れて、川井選手が2番手についていることもわかっていたのですが、だんだん差が開いてきましたし、調子良く乗れていたので、レース前半は後ろを気にせず走ることができました。ただレース中盤あたりで少し緊張が解けて、一息ついた時に差が縮まっているのがわかって、そこから焦ってミスが増えてしまいました。ヤマケンビッグジャンプの着地で引っかかって転倒しそうになって、そこでかなり失速してしまいました。抜かれてからはもう負けたくないという思いだけでしたね。残り時間も少なかったので、とにかくくっついていったのですが、難しかったです。僅差で戦ってきたし、トップも走っていたので、本当に負けたなという実感が強くて悔しいです。川井選手と同ポイントで最終戦を迎えて、正直チャンピオン争いにすごく緊張していました。土曜日は身体も固くて全然乗れていなかったのですが、ファンの人やスポンサーの方などたくさんの方が応援に来てくださって、その応援の言葉もあって気持ちを切り替えて挑むことができました。一年間ありがとうございました」

#4 川上真花
「レースは楽しめたのですが、トップに絡むことができず終わってしまったので悔しいです。でも、最終戦で表彰台に登ることができてよかったです!」

IB OPEN

松岡がチャンピオン獲得、守が地元での強さを見せる

今回は日の入り時刻を考慮しレース時間を短縮。IB OPENは15分+1周で行われた。ヒート1は#59寺島龍一郎(Team NFS with BIVOUAC OSAKA/GASGAS MC250F)が好スタートを決めトップを走行すると、#61守大夢(Kawasaki PURE TECH Racing/カワサキ KX250)、#53箕浦来輝(TEAM ITOMO/ホンダ CRF250R)が続いていく。1周目で守が寺島に迫りトップに躍り出ると、その後も他を寄せ付けない速さで後方との距離を広げていく。一方2番手争いは拮抗し、#53箕浦来輝(TEAM ITOMO/ホンダ CRF250R)、#16桒垣竜斗(Team NFS with BIVOUAC OSAKA/GASGAS MC450F)、#18高橋生真(TEAM HAMMER/ホンダ CRF250R)らが接近戦を繰り広げる。そしてそこに9番手から追い上げてきた#5松岡力翔(SP忠男広島/ヤマハ YZ250F)が追いつきバトルに加わる。松岡はヒート1にチャンピオン決定がかかっている中、安定感のある速さで着実に追い上げ、レース終盤で2番手に立ちそのまま抜け出していく。結果1位は独走状態に持ち込んだ守、2位松岡、3位#80井上永斗(ヤマハ YZ250F)という順位でレースを終えた。

なお、松岡は2位を獲得したことによりチャンピオンを獲得。最後までブレることのない安定感と着実に追い上げるその実力はIBクラスの中でも群を抜いていた。

ヒート2、桒垣が好スタートを決めると、#54笹島勇気(Crazy Racing with B/カワサキ KX250)、#1飯塚翼(三恵技研工業 アシタプランニングMS/ホンダ CRF250R)、高橋、#51樋口絆里(bLUcRUレーシングチーム鷹/ヤマハ YZ250F)が続く。笹島がレースを牽引していくが、レース中盤に転倒。2番手争いを抜け出した飯塚が変わって先頭に立つが、樋口がトップを奪取し、そのままの勢いで独走状態へと持ち込む。2番手との差は4秒ほどまで開いたレース終盤、3番手を走っていた高橋が飯塚を抜かして2番手に浮上。トップ3はこの3人で固まったかと思われた。しかし、ここでトップ争いに加わったのがスタート直後に転倒し、ほぼ最後尾からの追い上げを強いられた守だ。トップから3秒以上速いラップタイムで3番手の飯塚に迫りパスすると最終周には高橋と樋口をもかわしトップへ浮上した。怒涛の追い上げで逆転した守が2ヒート目も優勝を獲得。2位は樋口、3位は高橋という順位でチェッカーを受けた。

#5 松岡力翔
「レース中チャンピオンが獲れるということはわかっていましたが、特に意識はせず、最後まで転倒せず淡々と走り切ることを一番に考えて走っていました。焦らず走ったら表彰台に登れると思ったので、着実に追い上げていきました。正直チャンピオンを獲ったという実感はないですね。ただ楽しかったです!」

#61 守大夢
「2ヒート目はスタートで絡んで転けちゃって、しかもレース時間がいつもより短い15分だったのでかなり焦りました。SUGOは地元で、特にわだちが得意なので、わだちやラインを変えながら前のライダーを抜いていきました。シーズン振り返るとSUGOでは優勝できたのですが、他のコースでは結果を出せていないので、悔しさも残っています。来年はIAに昇格するので、まず予選を絶対に通過して、ポイントを獲っていくことを目標に頑張ります」

#51 樋口絆里
「最終戦、やるしかないなと思って攻めていたのですが、最後は抜かれてしまって悔しいです。ただシーズンを振り返って、徐々に順位を上げて今回表彰台に乗ることができたのは良い終わり方かなと思います」

#18 高橋生真
「最後まで諦めずに前のライダーを抜いていこうと思っていたのですが、守くんが速くて、疲れも出てきてしまって、なかなか難しかったです。ただ、シーズン最後に表彰台に登ることができてよかったです」

#80 井上永斗
「スタートで前に出ることができなくて、追い上げのレースになったのですが、地元で表彰台に乗ることができてよかったです」

ジュニアクロス(JX)

髙木と永澤、最後に勝利を手にしたのは

ジュニアクロスでは、#5今岡陸駆⽃(TEAM SKR/ヤマハ YZ85LW)がスタートで前に出ると、#55髙木碧(bLUcRUレーシングチーム鷹/ヤマハ YZ85LW)、#66永澤匠真(bLUcRUレーシングチーム鷹/ヤマハ YZ85)が続いていく。髙木は今岡に迫ると1周目でトップに浮上しレースをリード。続けて永澤も今岡をパスし髙木を追いかける。2人の差はレース序盤で2秒開いていたが、永澤が髙木を上回るラップタイムで差を縮めていく。髙木も負けじと永澤を抑えるが、レース終盤の最終コーナーでもたついてしまい、その隙に永澤が逆転しトップに立つ。横並びになる接戦を繰り広げた髙木と永澤だが、最終ラップで両者が接触し転倒。すぐに再スタートした髙木がトップでチェッカーを受けた。永澤はすぐにリスタートできず4位でフィニッシュ。2位には#252芳賀慎太郎(Team Pitin/ヤマハ YZ85LW)、3位には#42川上真花(bLU cRU YSP大阪箕面/ヤマハ YZ85LW)が入賞した。なお、髙木は今回が最後のジュニアクロスということで、最後に優勝を獲得できた喜びを露わにした。

チャイルドクロス(CX)

最終周に逆転、最後まで諦めずに掴んだ優勝

チャイルドクロスは排気量50cc以下のマシンで競い合う。国産車の4ストロークエンジンバイクで競うAクラスと、外国メーカー車両の2ストロークエンジン車両に加え、いくつかの許可された電動モトクロッサーで走るBクラスの混走で行われるが、今大会はB組に当てはまるマシンでの参戦はなく、Aクラスのみの開催となった。

スタートからレースをリードしたのは#131鈴⽊颯真(スズキ DR-Z50)。後方には#94阿部哲昇(MOUNTAIN RIDERS/スズキ DR-Z50)#96片山太郎(スズキ DR-Z50)が続いていく。わだちが多く荒れた路面に苦戦を強いられるライダーが多いなか、鈴木はスムーズな走りで差を広げていき、レース中盤で2番手と5秒ほどまで差を広げる。一方、阿部も粘り強く鈴木を追いかけ、レース終盤にはその差を徐々に縮めていく。ラストラップもその順位は変わらず、鈴木がトップでゴールするかと思われたが、バックマーカーを抜かそうとラインを変えたところで転倒。リカバリーは早かったが、阿部が逆転し優勝を獲得した。結果は1位阿部、2位鈴木、3位には片山とのバトルを制した#28⻲⼭蒼(Tortoise Racing/スズキ DR-Z50)という順位でフィニッシュした。

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