Report / News
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第6戦
エントリーリスト公開!
D.I.D JMX 2025 R6 観戦情報
IA1
IA2
IBOPEN
LMX レディース
JX ジュニアクロス
CX チャイルドクロス
K65
Honda CRF125カップ
YZ125
ファンバイク
IA1
No.氏名Name出身年齢チームメーカーマシン
1JAY WILSONJay WILSONAUS31YAMAHA FACTORY RACING TEAMYamahaYZ450FM
2横山 遥希Haruki YOKOYAMA埼玉26Honda Dream Racing LGHondaCRF450R
4大倉 由揮Yuki OKURA大阪26Honda Dream Racing BellsHondaCRF450R
5能塚 智寛Chihiro…
10月3〜5日、モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」がアメリカ・アイアンマンレースウェイにて開催されます。日本代表チームは2024年に続き、2年連続での参戦です。今年の日本代表に選ばれたのはどんなライダーなのか、大会情報など、大会当日に向けて知っておきたい事前情報をまとめました。
日本代表チーム
今年の日本代表チームには、2025 AMAスーパークロス/プロモトクロス/スーパーモトクロス選手権に出場している下田丈選手と、D.I.D全日本モトクロス選手権IA1クラスの大倉由揮選手、IA2クラスの中島漱也が選抜されました。
MX2(250cc)
中島 漱也(NAKAJIMA SOUYA) 23歳、YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA所属 <主な経歴> 2019年 全日本モトクロス選手権 IB OPENクラス チャンピオン 2024年IA2クラス チャンピオン 2025年IA2クラス シリーズランキングトップ(第5戦終了時点) https://mspro.jp/jmx/post/racer/soya_nakajima-2025
MXGP(450cc)
大倉 由揮(OKURA YUKI) 26歳、Honda Dream Racing Bells所属
<主な経歴> 2016年 全日本モトクロス選手権 IB OPENクラス チャンピオン獲得 2024年 IA1クラス…
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第5戦近畿大会が、9月20〜21日に奈良県にある名阪スポーツランドにて行われた。第4戦から約3ヶ月ほどのインターバル期間を経て迎えた今大会。土曜日は公認クラスの予選と、承認クラスとなるジュニアクロス・キッズ65クラス・チャイルドクロス・2st125、さらにYamaha YZ125 BLU CRU Cup(ブルークルーカップ)が行われ、日曜日には公認クラスと名阪40周年特別企画「WOOFレース」が開催された。
土曜日はくもり時々雨。時折大粒の雨が降ったことにより、サンド路面が締まり、コンディションはベストな状態に。一方、土曜日から日曜日の夜中に大雨が降った影響で、日曜日は一部マディコンディションとなった。午後にはドライコンディションへと回復したものの、レースを重ねるごとに路面が削れ、深い轍が掘れていく状況にライダーたちは苦戦を強いられた。
日時:2025年9月20〜21日 会場:名阪スポーツランド(奈良県) 天候:土曜 くもり時々雨/日曜 雨のちくもり 総動員数:6600名(観客4200名)
IA1
大倉、大城が奮闘。ウィルソンが追い上げ3連勝を飾る
IA1クラスは15分+1周の3ヒート制で行われた。ポイントランキング2位の#2 横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が第5戦開催直前に負傷し欠場。さらに#5能塚智寛(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450-SR)も予選での転倒で怪我をし決勝を欠場。ヒート2以降は#9小方誠(TEAM HAMMER/ホンダ CRF450R)も負傷によりレースへの参加を取りやめるなど、上位陣に欠場が多い中、レースはスタート。
ヒート1は#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)がホールショットを獲得すると、#4 大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)、小方が続く。しかし1周目を終えた時点で赤旗が振られ、レースは仕切り直しとなった。再スタート後、再び前に出た大城がレースをリード。大倉と#1 ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY…
10月3〜5日、アメリカのインディアナ州にあるアイアンマン・レースウェイにて、モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」が開催。日本代表チームは、昨年に引き続き、2年連続で参戦します。
代表ライダーの選抜理由は? チームとしての今年の目標は? ライダーがこの大会にかける思いとは? この記事では、日本代表チームをより深く知るべく、日本代表のチーム監督である熱田高輝さんや各ライダー、そしてチームマネジメントを担当しているTEAM JAPAN MX PROJECTの代表理事、元木龍幸さんにインタビューをしました。
日本代表ライダーの選抜方法とは?
そもそも日本代表として日の丸を背負うライダーはどのように選抜されているのかというと、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)と、日本代表のチームマネジメントを担うTEAM JAPAN MX PROJECTによる「日本代表選考委員会」が代表メンバーの選出を行っています。
https://teamjapanmx.com/about
代表候補はシーズン前半戦の成績を元に、実力のあるライダーが選出されます。今年の日本代表ライダーは以下の通り。AMAスーパーモトクロスシリーズで活躍する下田丈選手をはじめ、D.I.D全日本モトクロス選手権IA1クラスから大倉由揮選手、IA2クラスから中島漱也選手が選ばれました。
・MXGPクラス(450cc): 大倉 由揮(おおくら ゆうき、26歳) ・MX2クラス(250cc) :中島 漱也(なかじま そうや、23歳) ・OPENクラス(排気量自由): 下田 丈(しもだ じょう、23歳)
チーム監督、熱田高輝さんが見る今年のMXoN日本代表
代表メンバーの下田選手はAMAスーパーモトクロスシリーズでチャンピオン争いを繰り広げており、世界でも認められている実力の持ち主。日本代表として出場するのは2022年以来2回目です。また、大倉選手は第4戦終了時点でIA1クラスポイントランキング3位につけており、MXoNへの出場は今回で3度目です。一方、中島選手は初参戦ではありますが、ここ数年で海外トレーニングを重ね実力を伸ばしているライダー。期待が高まるメンバー構成となっています。
熱田高輝さん(2024年MXoN参戦時)
チーム監督の熱田高輝さんは、1996年MFJスーパークロス選手権のチャンピオンであり、AMAプロモトクロス選手権にも出場経験があります。現役を引退して以降、2017年にMFJレーシングアドバイザーに、そして2018年にMXoN日本代表監督に就任。コロナ禍による開催中止や、日本代表の出場見送りなどもあり、就任してから2018・2019・2022・2024年に帯同しました。熱田さんにとって5回目となる今回、日本代表チームをどう見ているのでしょうか。
「代表候補は実力、つまりシーズン前半あたりの成績をもとに選考委員会で選んでいます。ただ、選ばれたライダーが参戦できるかどうかはまた別で、ライダーの契約状況やメーカーなどの都合が全て揃わないと出場はできません。そんな中、全てクリアして出場権を得た下田選手、大倉選手、中島選手が今年の日本代表を担っています。
下田選手は今年AMAスーパーモトクロスシリーズで優勝を重ねていて、調子の良さが目に見えてわかります。彼が走り慣れているアメリカが開催国ということで、MXoNの舞台で優勝することは夢ではないと思います。また、普段レースをしている250ccマシンではなく、450ccに乗って戦うので、どんな走りを見せてくれるのか僕自身も注目しています。実力や経験値もメンバーの中でずば抜けているので、チームを引っ張る存在になると思います。ただ、2022年に彼が出場した時は、チームとして彼1人の実力に任せすぎていた部分がありました。そのプレッシャーを本人も感じていたと思いますし、実際転倒が相次いだりとレースで彼の実力を発揮できませんでした。その反省を踏まえて今年はうまくコンタクトをとって、チームで連携をとっていきたいです。
大倉選手と中島選手はオフシーズンや夏のインターバル期間でそれぞれ海外トレーニングを積んでいます。もっと実力を伸ばしたい、もっと高みを目指すという心意気を感じますし、MXoNにかける想いを強く持つライダーが揃っていると感じます。現地では特にMXoN独特の雰囲気に飲まれてしまって、身体が硬くなってしまうライダーも多いので、2人には海外トレーニングの経験を現地で生かしてほしいと思います」(熱田さん)
2024年MXoN
また、チームとしての目標と戦略についてはこう語ります。
「チームとしての目標は決勝進出、そして過去最高位の6位を超えることです。
グリッドの順番などの戦略は現地でコースやレース状況を見ながら詰めていきます。レース前でいうと、暫定エントリーリストが確定する時にライダーの出場クラスを一部変更しました。具体的には、MXGPクラスに出場予定だった下田選手とOPENクラスの大倉選手をスイッチしました。MXGPとMX2クラスは排気量が決まっていて、各排気量のマシンで高い実力を誇るライダーをチョイスするチームが多いです。例えばMXGPクラスにはオーストラリアのジェット・ローレンス選手やアメリカのチェイス・セクストン選手がいますし、MX2クラスにはアメリカのヘイデン・ディーガン選手が出場します。一方OPENクラスは排気量自由で250ccと450ccの混走になり、予選で下田選手が上位に入る確率がより高くなると思いました」(熱田さん)
なお、日本のライダーがMXoNに出場する意味について、熱田さんは「普段全日本モトクロス選手権をメインでレースをしているライダーにとって、MXoNに出ることは自分自身を成長させるきっかけになります。世界中のトップライダーと一緒にレースをすることで、気づかないうちに周りに引っ張られてレベルが上がっていくんです。実際にMXoNを終えてから著しく成長したライダーも見てきました」と、日本のさらなるレベルアップを期待していると話しました。
中島と大倉、MXoNに向けて
中島漱也「MXoNのためにこのインターバルはアメリカへ」
「MXoNは小さい頃から見ていた舞台で、日本代表として走ることは自分の夢でもあったのですごく嬉しいです。代表に選ばれたと聞いた瞬間は、チャンピオンを獲った時よりも喜びを感じました(笑)。
第4戦が終わってからのインターバル期間は、6週間ほどアメリカに行き、トレーニングをしていました。練習場所としてアメリカを選んだのは、MXoNを意識してのことで、あえてです。会場のアイアンマン・レースウェイにも行きたいということは現地で面倒を見てくれていた方にも伝えていて、一度実際にコースを走る機会をもらいました。実際走ると映像で見ていたのとは全然印象が違って、わだちはどんどん掘れていくし、コース整備の仕方が日本と違うし……、事前に見ておくことができて本当に良かったです。
個人的には、順位などの具体的な目標はあまり決めていません。1レースごとに全力を出すことができるかが結果につながってくると思うので、目の前に集中していきたいです」
大倉由揮「今回こそはなんとしてでも決勝に」…
Tips 2025.09.13
【会場周辺情報】D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第5戦近畿大会
D.I.D全日本モトクロス選手権は、北は北海道から南は熊本県まで全国各地で開催されています。「観戦のついでに地元の味を楽しみたい」「帰りに温泉でゆったりしたい」「家族で立ち寄れる観光地は?」など、観戦に来たならその土地ならではのものを楽しみたいですよね。今回は、第5戦が行われる奈良県山辺郡にある名阪スポーツランド周辺のおすすめスポットをまとめました。
おすすめスポット9選
■グルメスポット Lightning. Volt ドライブイン山添 彩華ラーメン 本店 和食空間 一久 ■温泉スポット はり温泉らんど 名張の湯 月ヶ瀬温泉 ■観光・立ち寄り 道の駅 針T.R.S 総本山 長谷寺
観戦後にはご馳走を、グルメスポット
Lightning. Volt 5.4km
Lightning. Voltは、会場から5.4km、道の駅 針T.R.S近くにあるカフェです。ツーリング好きの店長がオープンしたお店で、ツーリングライダーに人気です。看板メニューは20種類のスパイスを使用したカレーで、牛すじカレーはピリ辛、チキンカレーは辛さ控えめと好みに合わせて選べます。 デザートは大和茶を使ったティラミスなど、奈良県産や国産の食材にこだわったメニューが楽しめます。
施設名Lightning. Volt住所奈良県奈良市針町790-1電話番号070-8392-3952駐車場あり営業時間平日11時〜15時・土日祝11時〜18時定休日月・金曜日URLhttps://www.instagram.com/lightning.volt_/ルート案内→会場からのルート案内
ドライブイン山添 8km
会場から車で10分ほどに位置する「ドライブイン山添」。店内には焼き魚やしめ鯖、揚げ物、煮物など30種類以上の手作り料理が並び、自分の好きな料理を選んでテーブルに運ぶスタイルが特徴です。また、半熟玉子焼きは頼んでから一つずつ調理するため、焼きたてを味わえます。
施設名ドライブイン山添住所奈良県山辺郡山添村大西984番地の1電話番号0743-85-0502駐車場あり営業時間9:00〜18:00定休日日曜日・祝日・お盆・年末年始URL ールート案内→会場からのルート案内
彩華ラーメン本店 25.2km
「彩華ラーメン」は奈良県天理市発祥の名物で、天理ラーメンという愛称でも親しまれています。ラーメンの上に白菜を乗せ、自家製醤油ダレを使用したスープに辣醤(ラージャン)を加えたピリ辛のスープが特徴の一杯です。濃厚な味わいと辛さがクセになると評判で、奈良県を中心に大阪府や京都府、愛知県にお店を展開しています。なお、本店は会場から車で30分ほどの場所にあります。
施設名彩華ラーメン 本店住所奈良県天理市岩室町91番地電話番号0743-63-3165駐車場あり営業時間11:00〜24:00定休日なしURLhttps://www.saikaramen.com/ルート案内→会場からのルート案内
和食空間 一久 6.6km
会場から車で11分ほどの距離にある「和食空間…
9月20〜21日、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第5戦近畿大会が奈良県にある名阪スポーツランドにて行われる。第4戦でシーズン前半が終わり、約3ヶ月のインターバル期間を経て迎える今大会、多くのライダーがこのインターバルでトレーニングを積み、成長を遂げてくる。また、シーズンは残り3戦となり、チャンピオンシップ争いも佳境を迎えていくため、ライダーにとって後半戦を勢いづける重要な一戦となる。
名阪スポーツランドはサンド質の路面が特徴で、レースが進むにつれてわだちやギャップができるなどコース状況が変化しやすい。そのためライダーには柔軟な対応力と、荒れた路面でマシンをコントロールする高度なスキルが欠かせない。さらに、起伏の激しいレイアウトに加え、タイトなコーナーが多いのも特徴の一つ。コース幅が比較的狭く、追い抜くチャンスは限られているため、ライダー同士の緊迫した接近戦が見どころとなる。
開催クラスはIA1・IA2・レディース・IB OPENという公認クラス4つに加え、承認クラスのジュニアクロス(JX)・キッズ65(K65)・チャイルドクロス(CX)と2st125クラス、さらに今季2戦目となるYamaha YZ125 BLU CRU Cup(ブルークルーカップ)が併催される。
土曜日は予選と公認クラス以外の決勝レースが行われ、日曜日にはIA1・IA2・レディース・IB OPENの決勝が開催される。また、日曜日のお昼休みには、名阪スポーツランド40周年を記念したイベントや、モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」に出場する日本代表の壮行会が行われる。レースもイベントも盛りだくさんな2日間を、ぜひ会場で楽しんでほしい。
D.I.D JMX 2025 R5 近畿大会
IA1
最初にトップに立つのは誰か、上位争いが混戦
IA1クラスは今回15分+1周の3ヒート制。2020年にこのフォーマットが採用されて以来、名阪スポーツランドで行われるのは初めてだ。
第4戦を振り返ると、#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)と#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)が各ヒートで今季初優勝を獲得。両者ともにスタートから前に出て、30分+1周というレース時間の中、常にリードし続ける実力を見せた。
一方、ディフェンディングチャンピオンであり現在ポイントランキングトップに立つ#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)は、第4戦直前に負った怪我や当日の転倒の影響もあり、ヒート1で8位、ヒート2で5位という結果でレースを終えている。ウィルソンは第4戦終了時に「3ヶ月間のインターバルで怪我をしっかりと治したい」とコメント。インターバル期間中はヨーロッパでトレーニングを積んでおり、第5戦に向けて調子を整えてくるだろう。
また、第3戦で今季初優勝を獲得した#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)も、第4戦ではヒート1で9位、ヒート2で4位という結果となった。インターバル期間中にインタビューをした際、「前半戦はうまくいかないなと思うことが多かったのですが、これまでの経験を通して自分の課題に気づきました。今は基本に返って、基礎練習を重ねています」と話している。さらに、2024年を振り返ると、名阪スポーツランドで行われた第6戦で横山がウィルソンとの接戦を制して優勝を飾っている。後半戦で最初に優勝を手にするのは誰か、各ライダーの走りに注目だ。
なお、ポイントランキングを見ると、285ptのウィルソンに続き、横山と大倉が263ptで並んでいる。さらに、4位の#5能塚智寛(Team…
Topics 2025.09.05
“東福寺保雄記念” 第6戦の大会名に込めた想い
2025年6月8日、全日本モトクロス選手権国際A級クラスにて9度チャンピオンに輝いたレジェンドライダー、東福寺保雄さんが逝去されました。
東福寺さんは1972年にレース活動を始め、全日本モトクロス選手権国際A級クラスでは1980〜82年/1984年/1986〜88年/1990年(2クラス)の計9回、前人未到の「V9」を達成。1992年に現役を引退された後は、埼玉県を拠点としたモトクロスチーム「T.E.SPORT」の監督として後進の育成に力を尽くすなど、モトクロス界に多大なる貢献をされました。
そして今回、10月18〜19日に行われるD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第6戦の大会名が当初の「D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第6戦 オフロードヴィレッジ大会」から変更され、「D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第6戦 21Groupカップ 東福寺保雄記念」と名付けられました。
大会名の変更にはどんな思いが込められているのでしょうか。主催者である有限会社うず潮レーシング代表取締役で東福寺さんと同世代のライバルであり、第6戦の会場となるオフロードヴィレッジを運営する福本敏夫さんと取締役の福本高大さんにお話をうかがいました。
「誕生日が開催日、運命を感じました」。主催・福本高大が込める想い
福本高大さん
福本高大さん(以下:高大さん)は埼玉モトクロス部会の会長であり、第6戦の主催者として大会の運営を行っています。今回の大会名変更も高大さんが発案したとのこと。どんな想いを持って大会名を付けたのでしょうか。
「東福寺さんはモトクロス界における偉大なライダーです。東福寺さんを追悼する場として、公にお別れ会も開かれていましたが、東福寺さんが活躍していた全日本モトクロス選手権という舞台でもそういう場を作りたいと考えました。
僕自身の東福寺さんとの出会いは生まれてすぐの時まで遡ります。父(福本敏夫さん)が1981年のチャンピオンで東福寺さんと競い合っていて、僕が1982年生まれなので、記憶はないですが、赤ちゃんの時から会場で会っていたそうです。僕がレース運営に関わるようになってからは、関東モトクロス選手権をうち(うず潮レーシング)とモトショップ鷹、T.E.SPORTで運営をしていることもあって、東福寺さんにはよく大会の相談をしていました。そこでの繋がりが一番大きいです」(高大さん)
全日本モトクロス選手権という場を通して何かしたいと動いた高大さん。進めていく上で、大会の開催日にある運命を感じたと言います。
「実は、第6戦が開催される10月18日は東福寺さんの誕生日なんです。365日のうち1日が被るなんて、運命的だなと思います。当日は会場で展示を行おうかと考えています。もちろん選手権がメインですが、彼が存在していたこと、その軌跡をぜひ見て帰ってほしいです。全日本モトクロス選手権は2日間あるので、そこに集まった方とともにじっくり話すこともできますし、お別れ会に参加できなかったという方や、東福寺さんのことを知らない人にも、彼の存在を知ってもらえる機会になると思っています」(高大さん)
なお、東福寺さんが亡くなる前、5月17〜18日に行われた第3戦では、Honda Dream戸田美女木の観客スタンドに、東福寺さんのマシンやウエアの展示が行われました。第6戦でもこのような展示が見られる予定です。
「ここまでモトクロス界に貢献した彼のことを知ってほしい」。同年代のライバル、福本敏夫の思い
福本敏夫さん
福本敏夫さん(以下:敏夫さん)は1981年の全日本モトクロス選手権国際A級125ccクラスのチャンピオン。東福寺さんとは同じクラスでトップ争いを繰り広げたライバルです。現在は有限会社うず潮レーシング代表取締役として、全日本モトクロス選手権の舞台でもあるオフロードヴィレッジを運営しています。
「東福寺は引退後にT.E.SPORTというレーシングチームを立ち上げてライダー育成の場を作っていました。僕もうず潮レーシングを立ち上げた後、走る場所が必要だと思いオフロードヴィレッジを作りました」(敏夫さん)
また、東福寺さんと全日本モトクロス選手権でチャンピオン争いをした当時を振り返り、こう語ります。 「東福寺とはB級からA級に一緒に昇格した仲で、ずっとライバルでした。思い返すと、彼は怪我が多いライダーでしたが、怪我をして走れない時はビデオカメラで他のライダーの走りを撮影して研究している、研究熱心な人でした。また、研究といえば、メカニックをしていた小野くんのサポートがあったことも大きいと思います。
マシンテストで走る日はもちろん、休みの日にまで2人で集まって、サスペンションをセッティングしていた姿が印象的でした。セッティングを何度も繰り返し試して、良いバイクを作ろうと熱心に取り組んでいて……。もちろん僕らもテストの日は同じように試しますが、休みの日にまで集まって行うのは、メカニックの都合とかもあるからそうできることじゃなかったんですよ。2人のバイクづくりに対する研究熱心なところは、当時見ていても秀でていたと思いますし、それが東福寺の結果や強さにつながっていたと思います。振り返ればたくさん思い出はありますし、語りきれませんね」(敏夫さん)
優勝をかけて東福寺さんとともに競い合ってきた敏夫さんにも第6戦への思いをうかがいました。
「モトクロス業界にここまで貢献した人を、なるべくみんなに知ってもらいたいという思いがあります。彼のことを知らない人も、この大会をきっかけに知ってほしいです。日本のモトクロスの歴史を作ってきた人がいるから今があるということ、今までの歴史を受け継いでこれからのモトクロスを盛り上げていきたい、そんな思いが繋がるような大会になるといいなと思います」(敏夫さん)
大会当日の詳細はこれから随時発表していきます。JMX Promotionの公式サイトやSNSで、第6戦の情報をチェックしておきましょう。
大会概要
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第6戦 21Groupカップ 東福寺保雄記念 開催日:10月18〜19日 会場:オフロードヴィレッジ(埼玉県)
Tips 2025.08.31
新ポイントスケール、何が変わった?
D.I.D全日本モトクロス選手権では、2025年からポイントスケールが大幅に変更されました。何が変わり、シリーズ争いにどんな影響を与えているのか? その変更点を知ることで、今シーズンのレース観戦がもっと面白くなるはずです。
チャンピオンはシーズンを通した合計ポイントで決まる
D.I.D全日本モトクロス選手権では、各ヒートの順位に応じてポイントが与えられ、その合計が大会の総合順位となります。さらに、シーズンを通じて積み重ねたポイントの総数によって年間ランキングが決まり、最多獲得者がチャンピオンに輝きます。そのため、今回のポイントスケール変更はシリーズ争いを大きく左右する要素になります。
2025年から導入された新ポイントスケール、3つの変更点
2025年シーズンから、D.I.D全日本モトクロス選手権に新しいポイントスケールが導入されました。2024年と2025年を比較すると、その違いはかなり大きいことがわかります。
2024年MFJ国内競技規則より
2025年MFJ国内競技規則より
1. ポイント付与範囲の拡大
2024年までは1~15位までがポイント付与の対象でしたが、2025年からは1~30位にまで拡大しています。順位に関わらず、決勝を完走した全ライダーにポイントが与えられる方式になっています。
2. 優勝ポイントの引き上げ
2024年までは優勝したライダーに25ポイントが加算されていました。しかし新ポイントスケールでは、対象範囲の拡大に伴い、10ptアップの35ポイントに変更されています。
なお、リタイアした場合はポイントが0になるため、優勝者とリタイアしたライダーの差は35ポイントと、2024年よりも開くことになります。
3. ポイント差が縮小
各順位のポイント差が縮まったのも大きな変更の一つです。2024年は以下のように1〜6位の差が開いていました。
1〜2位:5ポイント差
2〜3位:4ポイント差
3〜4位:3ポイント差
4〜5位:2ポイント差
6位以降:1ポイント差
一方、2025年の新ポイントスケールでは以下のように変更されています。
1〜2位:3ポイント差
2〜6位(各位間):2ポイント差
7位以降:1ポイント差
比較すると、2025年は2024年より優勝者と2位、2位と3位が2ポイント、3位と4位の差が1ポイント少なくなっていることがわかります。これによりポイントランキングの差が開きにくくなりました。近年ではトップが連勝を重ね、最終戦を待たずしてチャンピオンが決まるという展開が多くありました。しかし、ポイントスケールが変わったことによってシーズン終盤にまでランキング争いがもつれ込むことが期待されます。
また、ランキング争いが接戦になりやすいということは、これまで以上に、着実にポイントを重ねていく"安定感"がチャンピオン獲得の鍵となります。
2025年前半のポイントランキングを見る
RANKING 2025
IA1クラス
前半戦(第1~4戦、全9ヒート)の合計ポイントを見ると、#1ジェイ・ウィルソン (YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が285ptでトップ。続いて#2横山遥希 (Honda Dream Racing…
News Entry List 2025.08.28
D.I.D JMX 2025 R5 エントリーリスト
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第5戦
エントリーリスト公開!
D.I.D JMX 2025 R5 観戦情報
IA1
IA2
IBOPEN
LMX レディース
JX ジュニアクロス
CX チャイルドクロス
K65
2st 125
YZ125
IA1
No.氏名Name出身年齢チームメーカーマシン
1JAY WILSONJay WILSONAUS31YAMAHA FACTORY RACING TEAMYamahaYZ450FM
2横山 遥希Haruki YOKOYAMA埼玉26Honda Dream Racing LGHondaCRF450R
4大倉 由揮Yuki OKURA大阪26Honda Dream Racing BellsHondaCRF450R
5能塚 智寛Chihiro NOTSUKA福岡28Team…
D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2025 開催日程
Rd. | 大会名 | 日程 | 開催クラス | 会場 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|
第1戦 | HSR九州大会 | 04/13 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | HSR九州(熊本) | 大会情報 |
第2戦 | SUGO大会 | 04/26~04/27 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | スポーツランドSUGO(宮城) | 大会情報 |
第3戦 | 21Groupカップ | 05/17~05/18 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | オフロードヴィレッジ(埼玉) | 大会情報 |
第4戦 | 中国大会 | 06/14~06/15 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | 世羅グリーンパーク弘楽園(広島) | 大会情報 |
第5戦 | 近畿大会 | 09/20~09/21 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | 名阪スポーツランド(奈良) | 大会情報 |
第6戦 | 21Group カップ 東福寺保雄記念 | 10/18~10/19 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | オフロードヴィレッジ(埼玉) | 大会情報 |
第7戦 | 第63回 MFJ-GP モトクロス大会 | 11/01~11/02 | IA1 / IA2 / IBOPEN / LMX | スポーツランドSUGO(宮城) |