【D.I.D JMX 2023 R1 九州大会】ジェイ・ウィルソン完勝、IA2は全員初優勝の戦国時代に

4月8〜9日、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2023の開幕戦が例年通り熊本県HSR九州で開催。 会場は前日金曜まで降り続けた雨の影響もあり、予選日である土曜は朝のうち酷いマディコンディションだったが、陽気のおかげで次第に回復を遂げ、プログラムが進むにつれてベストコンディションとなった。決勝日の日曜日は快晴、最高気温18度とこの上ない春のモトクロス日和に。また、この開幕戦ではIA1・2ともに15分+1周の3ヒート制をとったことで瞬発力が求められるエキサイティングな展開が多く見られた。 D.I.D JMX 2023 R1 HSR九州大会 観戦情報 IA1 IA2 IB OPEN LMX JX CX IA1 誰が先にジェイ・ウィルソンに土をつけるか 昨年のIA2チャンピオンである#27ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM / YZ450F)は、今季ヤマハの開発系ファクトリーチーム「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」の監督兼ライダーとなりIA1へ移行。昨年のチャンピオン#1富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / YZ450FM)や、2位の#2能塚智寛(Team Kawasaki R&D / KX450-SR)らにどう絡んでいくのか、いったいウィルソンはどのくらい450ccのモトクロッサーで戦えるのかに注目が集まった。…

ヤマハの牙城を崩せるか、全日本モトクロスいよいよ開幕

2023年の全日本モトクロス選手権が4月8〜9日に開幕する。 昨年IA1/2両クラスでタイトルを欲しいがままにしたヤマハ勢を追撃するのは一体誰だろうか D.I.D JMX 2023 R1 HSR九州大会 観戦情報 IA1 IA2 LMX IA1 チャンピオン同士のぶつかり合い、富田VSウィルソン 例年通り満開の桜に祝われるかのように、熊本のHSR九州で全日本モトクロス選手権がスタートを切る。本田技研の熊本工場に併設する形で運営されている同コースでは、開幕のサプライズとしてレイアウトの改修が行われることで知られているが、2週間前の現時点では「変更する予定はあるものの、そのプランはまだはっきりしていません」との現地からの回答を得た。昨年はコースを若干短縮し、スピード感あふれるコースへと生まれ変わっていたのだが、果たして今年はどうなるのか。そして変更されるとしたら、レースにどう影響するのか。4月7日、金曜日のコースオープンを待ちたい。 ラインとコンディションについて話し合う富田俊樹とジェイウィルソン 2023シーズンに向けてストーブリーグの目玉は、ヤマハのチーム内編成変更がもっともホットなトピックだ。この2023年、ヤマハではファクトリーを2つのチームに分割。1つ目は2015年から参戦を再開した「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」で、昨年と同じく富田俊樹・渡辺祐介が起用されている。そしてもうひとつは、開発チームとしてレースに臨む「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」。昨年のIA2チャンピオンであるジェイ・ウィルソンが監督とライダーを兼任しつつ、大抜擢された町田旺郷とともに全日本を賑やかにする。ウィルソンは昨年最終戦にて全勝を阻まれたものの、それまで1ヒートたりとも落とさず優勝し、抜きん出た実力を見せつけている。昨年ここ熊本で2ヒート共に優勝し、チャンピオンへの助走をしっかり決めた富田とのチーム内対決が楽しみだ。また、ヤマハのIA1クラスはこの2023年から新型のYZ450FMを投入し戦闘力アップしているところも見逃せない。 能塚智寛 大城魁之輔 この万全の体制を誇るヤマハへ挑むのはホンダ勢か、カワサキ勢か。昨年のランキング2位につけたのはカワサキの能塚智寛、今季もエントリーリストにはTeam Kawasaki R&Dとして名前を連ねている。こちらは昨年プロトタイプのKX450-SRを投入済みだが、いよいよこの2023年には熟成が進んだマシンに進化しているはずだ。地元九州において、昨年は富田にパーフェクトウィンをゆずってしまったが、今年のスタートダッシュに期待したい。 ホンダも昨年同様の体制でHonda Dream Racing Bellsから、大城魁之輔・大倉由揮が続投。大城は怪我による欠場でランキング4位に落ち着いたものの、富田・能塚に絡めるスピードでチャンピオン候補の一人だ。 IA2 戦乱時代のIA2 浅井亮太 柳瀬大河 中島漱也 横澤 拓夢 今季はメーカー直営のファクトリーチームが不在となるIA2クラス。昨年のランキングを見るに、2位浅井亮太(bLUcRU…

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2023 各クラスヒート数発表

本年度開催のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2023。 各ラウンドにおけるヒート数とレース時間が発表されました。 (※一部は現在検討段階) また、併催承認レースの実施についても発表されています。 https://www.mfj.or.jp/2023/01/27/33579/(MFJオフィシャルサイトより) 日本最速のレーサー達の熱い戦いを目の前で。 レースファンはもちろん、現在所属する様々なクラスでレース活動中のレーサーたちも同日に最高位の走りを見られるよう調整されているようです。 各クラスのヒート数は以下の表をご覧ください。 ヒート数の多いカテゴリは、各ヒートのレース時間も記載してあります。 公認クラス開催ヒート数 ※第7戦HSR九州はヒート数変更の可能性があります。国際A級のみという設定となる1日開催大会。どうなるのか楽しみです。 承認クラス開催ヒート数 ※第6戦 名阪でのJXは、近畿選手権の公認レースです。 ※2023年1月27日(金)に掲載の記事中にて、第6戦 近畿大会(名阪)の承認クラスにキッズ65(K65)クラスが記載されていませんでした。訂正してお詫びいたします。 本年、全日本との併催レース数は、なんとJXよりもCXが1レース多くなり、計8戦となるようです。 モトクロスの明日を担うキッズ達の元気な戦いにもどうぞご注目・ご声援ください。 2023年度レースマップ 北海道戦が増えたことで、より全日本らしくなったD.I.D JMX 2023。 レースと観光で、好きな場所をぜひ増やしてくださいね。 MFJでの詳細はこちら レースチケットは各レース開催日のおよそ1ヵ月前から発売となる予定です。

MFJ MOTO AWARDS SHOW 2022 開催!

2022年度MFJ二輪モータースポーツのトップ達を称えるオンラインイベントを開催! 生配信は本日12/18(日)19:00より https://www.youtube.com/watch?v=PhgbRLxxO3U にて 今年度の全日本ランキング認定表彰式「MFJ MOTO AWARDS SHOW 2022」をオンライン配信! MFJ MOTO AWARDS SHOW は、1年を通して開催されたMFJ 全日本選手権シリーズを戦い抜き、頂点を極めた選手達の栄誉を、チーム、ファン、そして大会を支え応援していただいたすべての皆様とともに称え、喜びを共有するオンラインイベントです。 配信形態での無料イベントをぜひ生でご覧ください。 [出演予定] MC:多賀稔晃さん、柿沼佐智子さん JEC エンデューロ インターナショナルA チャンピオン:馬場 亮太 選手 スーパーモト S1 PRO チャンピオン:小原 堅斗 選手 TRJトライアル IAスーパー チャンピオン:小川 友幸 選手 JMX モトクロス IA-1…

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第7戦 MFJ-GPモトクロス大会レポート

2022シーズンの締めくくりのレースとなるD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第7戦 第60回MFJ-GPモトクロス大会が11月12日(土)、13日(日)の2日間にわたり、宮城県のスポーツランドSUGOにて開催された。 IA1、IA2、IB-OPENクラスではチャンピオンは確定しているが、ランキング2番手以降の選手は、ひとつでも上のランキングを目指してこの最終戦にかける。そしてLMXクラスは今回のレースがまさにチャンピオン決定戦となった。 各クラスの緊迫のレースの模様をレポートする。 D.I.D JMX 2022 R6 関東大会 埼玉トヨペットCUP 観戦情報 IA1 IA2 IB OPEN LMX JX CX IA1 Heat 1:序盤からレースをリードした#4渡辺祐介が今季2勝目 地元のレースで勝利した#4渡辺祐介 第6戦Heat 2で今季初勝利を挙げた#4渡辺祐介(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)が抜群のスタートを決める。2番手に#22大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)が続き、3番手に今季チャンピオンの#2富田俊樹(YAMAHA FACTORY…

R7 第60回 MFJ-GP モトクロス大会の見どころ

11月12日(土)、13日(日)の両日にわたり、宮城県のスポーツランドSUGOにてD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦 第60回MFJ‐GPモトクロス大会が開催される。第5戦でIA-2、第6戦ではIA-1、IB-OPENクラスのチャンピオンが確定しているが、ランキング2番手以降の争いはまだまだ継続中だ。 また、LMXクラスはシリーズ終盤になりチャンピオン争いが激化し、この最終レースの結果でチャンピオンが確定する。 来期に向け、ひとつでもいい順位を目指して走るトップライダーたちのアツい走りを、その目で見届けよう。 IA1 IA2 IB OPEN LMX IA1 2022タイトルを手にした#1富田俊樹。今期最多勝の富田はさらに勝ち星を重ねるか 第6戦Heat2で今季初優勝を飾った#4渡辺祐介。得意とするスポーツランド菅生で2勝目を狙う 2022シーズンのチャンピオンを獲得した#2富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)。その速さでライバルを圧倒し、さらにコンスタントに表彰台に登壇するなど、安定感のある走りで着実にポイントを積み重ねてきた。富田はチャンピオンを決めた第6戦の表彰台で「チャンピオン獲得のプレッシャーから解放されたことで、最終戦は思いっきり走れる」とコメントしている。そんな富田に立ち向かうのが、第6戦Heat2で今季初優勝を挙げたチームメイトの#4渡辺祐介だ。東北出身の渡辺にとってスポーツランドSUGOは地元なだけに、富田と激しいバトルを繰り広げそうだ。また渡辺は現在ランキング3番手で、2番手の能塚とは8ポイント差。最終戦の結果でランキング2位を獲得できる可能性もある。 今季2勝目を獲りたい#3能塚智寛 カワサキのエースライダー、#3能塚智寛(Team Kawasaki R&D / カワサキ KX450)は前戦Heat1で2位に入り、富田のチャンピオンをぎりぎりで阻止する意地を見せたが、Heat2ではマルチクラッシュに巻き込まれてリタイヤとなってしまった。おそらく誰よりも悔しい想いを味わった能塚は、とにかく優勝することでその雪辱を晴らし、そしてランキング2位を確定させたいところだ。能塚と同じカワサキ勢では、前戦で序盤トップグループを走った#25内田篤基(マウンテンライダーズ / カワサキ KX450)も期待大だ。 IA1ルーキーイヤーながらすでに2勝。非凡な才能を見せる#22大城魁之輔。 そして前戦Heat1で今季2勝目を挙げた#22大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)も大注目のライダーのひとりだ。IA-1ルーキーイヤーですでに2勝を挙げており、前戦のHeat2でも転倒しながら4位でゴールするなど、その速さは誰もが認めるところだ。また大城のチームメイトの#23大倉由揮や、前戦の予選ヒートで1位を獲得した#5小方誠(TEAM HAMMER / ホンダ CRF450R)、そして前戦で今季初表彰台に登壇した大塚豪太(T.E.SPORT with…

激戦のD.I.D JMX 2022 R6レポート

埼玉県川越市のオフロードヴィレッジで10月29日(土)、30日(日)の両日にわたってD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第6戦 関東大会 埼玉トヨペットカップが開催された。オフロードヴィレッジは第2戦でも使用されたが、コースは左回りになるなど、レイアウトが大幅に変更された。2日間にわたって晴天に恵まれ、多くのモトクロスファンが白熱のバトルを楽しんだ。 D.I.D JMX 2022 R6 関東大会 埼玉トヨペットCUP 観戦情報 IA1 IA2 IB OPEN LMX JX K65 CX IA1 Heat1:#22大城魁之輔が今季2勝目を挙げる 堂々とした走りでライバルを寄せ付けなかった#22大城魁之輔 ホールショットを奪ったのは#14道脇右京(TEAM KOHSAKA with CARVEC / ホンダ CRF450R)。2番手に#5小方誠(TEAM HAMMER / ホンダ CRF450R)、3番手に#23大倉由揮(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)が続く。小方はオープニングラップでトップに立ち、大倉が2番手、3番手は道脇という順で2周目に突入。#22大城魁之輔(Honda Dream…

D.I.D JMX R6 関東大会 埼玉トヨペットCUPのみどころ

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022も残すところあと2戦。 10月29日(土)、30日(日)両日、埼玉県のオフロードヴィレッジではD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第6戦 関東大会 埼玉トヨペットCUPが開催される。最高峰クラスのIA1では、第5戦 HSR九州大会でトリプルクラウンを決めた#2富田俊樹がチャンピオンシップを独走中だ。 IA2クラスでは#16ジェイ・ウィルソンが怒涛の11連勝を決めて早々とチャンピオンが確定している。とはいえシリーズは決して終わったわけではない。白熱のトップ争いはもちろんだが、ランキングの行方にも注目してレースを楽しんでみよう。 IA1 IA2 IB OPEN LMX IA1 今期7勝を挙げ、チャンピオンシップをリードする#1富田俊樹 目下ポイントランキングをリードする#2富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハYZ450FM)は、第5戦では圧巻のトリプルクラウンを決め、勝利数を7に伸ばしている。今シーズンの富田は速さに加え安定感もあり、表彰台を逃したのはわずか1レースのみ。第5戦終了時点でランキング2番手に77ポイントもの差をつけている。そのため今回、Heat1終了時点で81ポイント差、もしくはHeat2終了時点で56ポイント差がつくことで富田のチャンピオンが確定する。大きなミスさえなければ順当に決めそうだが、その分のプレッシャーも相当であることは間違いない。 2勝目が欲しい#3能塚智寛 ランキングの2番手につけるのが#3能塚智寛(Team Kawasaki R&D / カワサキKX450-SR)だ。能塚は序盤で出遅れるレースが続き、今期は1勝のみしか挙げられていない。第5戦でもスタート直後にクラッシュするなど、本来の速さからすると精彩を欠いたレースとなってしまった。能塚ができることは、とにかく富田よりも前でチェッカーを受けることのみだ。今期2勝目に向け、富田と激しいバトルを繰り広げることだろう。 富田のチームメイト、#4渡辺祐介。今期初勝利に向けて闘志を燃やす ランキング3番手は富田のチームメイトの#4渡辺祐介(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)だ。ポイント数は162で、チャンピオンの可能性は限りなく低い。渡辺は今期は未勝利で、チャンピオンシップ以前に、まずは1勝を欲しているのは想像に難くない。前戦では富田を追い詰めるなど、渡辺の速さは富田も認めるところ。今季初勝利を目指す渡辺の走りにも注目だ。 ルーキーイヤーながら今期1勝を挙げている#22大城魁之輔 ルーキーイヤーながら第3戦 SUGO大会 Heat2で勝利した#22大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells /…

D.I.D JMX2022 R5 レポート

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第5戦 HSR九州大会が10月8日(土)、9日(日)の2日間にわたって開催された。国内最高峰クラスのIA-1クラスは15分3Heat制が取り入れられ、超スプリントレースが会場に詰め掛けた多くのファンを熱狂させた。またIA-2クラスでは、残り2戦を残して年間チャンピオンの可能性が出てきた#16ジェイ・ウィルソンの走りに注目が集まった。チャンピオン争いの行方からますます目が離せなくなったLMXクラスなど、各クラスのレースを振り返ってみよう。 D.I.D JMX 2022 R5 HSR九州観戦情報 IA1 IA2 IB OPEN LMX JX CX IA-1 Heat1 #2富田俊樹が危なげない走りで今季5勝目 イン側のグリッドから上々のスタートを決めた#2富田俊樹 ホールショットを奪ったのはケガで前戦を欠場した#22大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)。#2富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)が2番手、#25内田篤基(マウンテンライダーズ / カワサキ KX450)が3番手に続く。ポイントランキング2番手の#3能塚智寛(Team Kawasaki R&D / カワサキKX450-SR)はスタート直後、他車とからんで転倒し、大きくポジションを落としてしまった。大城の直後を走る富田は13番ポストでアウトから大城を一気に抜き去ってオープニングラップをトップで通過。2番手に大城、3番手は#4渡辺祐介(YAMAHA FACTORY…