チーム「モンスター・エナジー・プロ・サーキット・カワサキ」からAMAスーパークロスに参戦している下田丈が、4月24日の第16戦ソルトレイクシティで日本人選手初となる優勝を手にした。

AMAスーパークロスとは野球場やスタジアムに人工的に造られた特設コースを使い競われる、アメリカモーターサイクル協会公認のモトクロスレースだ。世界のトップライダーが集結する同レースの人気は高く、毎戦数万人もの観客が会場を埋め尽くすほどなのだ。

歴史的な快挙を遂げた下田丈は幼少期からモトクロスに親しみ、〝日本人による世界チャンピオン獲得!〟を目標に掲げている名門モトクロスチーム「BOSSRACING」に所属し日本国内のモトクロス選手権に参戦していた。監督を務める元国際A級ライダー元木龍幸氏のもとで英才教育を施され、2014年にはレースの拠点をアメリカに移すこととなる。2016年には全米最大のアマチュア選手権・ロレッタリンで、日本人初となるタイトルを獲得。同年、ホンダのトップチーム「ガイコホンダ」と契約し、2019年にAMAモトクロスとAMAスーパークロスにデビュー。2020年にはAMAスーパークロス 250SX イースト    ランキング3となり、スーパークロス 250SX ルーキー・オブ・ザ・イヤーを手にした。

2021年から「モンスター・エナジー・プロ・サーキット・カワサキ」に移籍し、第4戦で3位表彰台に上がると、第6戦では2位を達成。16年前に作られた日本人ライダー最高位の記録を塗り替えることとなった。
そして、先日の第16戦ソルトレイクシティでの悲願の優勝。だが、下田丈が目指しているのはあくまでもシリーズチャンピオンであり、この勝利は通過点に過ぎない。

レースは残すところ1戦で、現在のランキングは2位。最終戦の彼の走りに期待したい。

【プロフィール】
下田 丈(しもだ じょう)
2002年5月16日生まれ、三重県鈴鹿市出身。

【戦歴】
2021年    チーム「Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki」に移籍
2020年    AMAスーパークロス 250SX イースト    ランキング3
AMAスーパークロス 250SX ルーキー・オブ・ザ・イヤー
        AMAモトクロス 250MX    ランキング11位
2019年    AMAモトクロス 250MX    ランキング26位
2016年    FIMジュニアモトクロス世界選手権 85㏄クラス 2位
全米アマチュアモトクロス選手権 スーパーミニ チャンピオン
2015年    全米アマチュアモトクロス選手権 85㏄クラス 2位
2014年    FIMジュニアモトクロス世界選手権 65ccクラス 2位
   全米アマチュアモトクロス選手権 85㏄クラス 3位
2013年    FIMジュニアモトクロス世界選手権 65㏄クラス 3位
全米アマチュアモトクロス選手権 65㏄クラス 3位
2010年    全日本モトクロス選手権第1戦 併催CXクラス 2位
2009年    全日本モトクロス選手権第8戦 併催CXクラス 17位
2008年    MFJライセンス取得

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