6月27日〜28日、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026第5戦中国大会が、広島県の世羅グリーンパーク弘楽園にて行われた。台風接近の影響により木曜日〜金曜日にかけて雨が降り、土曜日のコースコンディションが悪化。これによりタイムスケジュールが大幅に変更となった。開催クラスは、公認クラスのIA1・IA2・IB OPEN・レディース(LMX)に加え、承認クラスの2st125・CX(チャイルドクロス)の計6クラス。土曜日は雨が降ったものの、日曜日の午後には太陽が顔を出し、日差しの強さを感じる暑さに。ライダーはマディからドライへと変わる路面への対応に苦戦を強いられた。
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2026第5戦中国大会
日時:2026年6月27日(土)〜28日(日)
会場:世羅グリーンパーク弘楽園(広島県)
天気:土曜 雨/日曜 曇りのち晴れ
観客動員数:3,031名
IA1
大倉がヒート1を制覇、ヒート2はウィルソンがラスト3周で逆転を果たす

IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1は#3 大城魁之輔(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)がホールショットを獲得すると、#1 大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)と#2 ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)らが続く。序盤に大倉が大城をかわしてトップへ浮上すると、ウィルソンも2番手に浮上。レース中盤にかけてトップ3台の差が徐々に広がった。
このままの順位でレースが終わるかと思われたが、レース終盤、残り4分というところで大城がウィルソンに急接近。大城はウィルソンを2秒ほど上回るラップタイムで差を縮め、横並びの接戦を繰り広げる。ウィルソンも必死にポジションを守るが、最終ラップで大城がウィルソンをかわして2番手に浮上。トップを譲らなかった大倉が優勝を獲得。2位大城、3位ウィルソンでゴールを果たした。

ヒート2もスタートで前に出た大城、大倉、ウィルソンの3台がトップ争いを展開する。1周目で大倉が大城をかわしてトップに浮上すると、ウィルソンも大城を攻略して2番手から大倉を肉迫。30分+1周というレース時間の中、ウィルソンは大倉に離されることなく後方からプレッシャーを与え続ける。大倉もトップを守る走りでレース終盤まで攻防が続いた。

一方、大城の後ろには#97 内田篤基(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450SR)と#4 大塚豪太(T.E.SPORT/ホンダ CRF450R)が続き、3番手争いが白熱。大城が内田を引き離そうとペースを上げるが、レース時間20分を過ぎたところで内田が大城を攻略して3番手に浮上する。また、残り5周あたりからウィルソンが一気にペースを上げて大倉を猛追。守る大倉、攻めるウィルソン、最後まで目が離せないバトルが続き、残り2周というところでウィルソンが大倉をかわしてトップを奪取。大倉も食らいつくが、ウィルソンが逃げ切りヒート2を制した。2位大倉、3位内田という順位でフィニッシュした。

#1大倉由揮
「後味が悪すぎますね。総合優勝はポジティブに捉えていますし、ピンピンに近いところまで一歩ずつ近づいていると思っていますが、今回達成できなかったのは完全に自分の実力不足です。ヒート2の終盤、聞こえてくる音的に後ろがどのくらいの距離にいるか正直分からなくて、気づいたら刺されていたという感じでした。ブロックが足りなかったですね。両ヒートとも落ち着いて走れたというのは自分にとってすごく良い面で、成長した部分でもあります。北海道大会を振り返ると、2年前は全然トップ集団に歯が立たなかったんですけど、当時よりも成長しているので、楽しんでしっかり結果を残して、ジンギスカン食べて祝勝会して帰れたらと思います」

#2ジェイ・ウィルソン
「優勝することはできたけど、自分に失望や苛立ちを感じたレースだった。ヒート1はレース序盤で腕に力が入らなくなって、何とか持ちこたえるのが精一杯だった。ヒート2では、終盤まで大倉選手についていき体力を温存するという戦略で、メカニックが残り5周と示した瞬間からプッシュし始めた。背中を追う中で見つけた抜きどころをうまく使ってトップに立つことができたよ。でも、本来あんな形のレースはしたくないんだ。自分は常にフルスロットルで走りたいし、序盤でトップに立ちたいんだけど、そういうアグレッシブな走りをする時は身体への負担まで考えられなくなるし、今は怪我の影響もあって、そんな走りの中で身体とマシンをコントロールするだけの力が残っていない。だから今回の戦略を取った。今の自分の状況を認めるのは辛いけど、とにかくインターバル前の北海道大会まで乗り切ることを目標に頑張るよ」

#3大城魁之輔
「振り返りたくないですね(苦笑)。この2日間ずっとリズムが掴めないまま終わってしまいました。コースの中で全部の勢いを殺してしまうような場所を自分で作ってしまって、1周のリズムが繋がらないままずっと走っている感じで。まとめると”実力不足”ってことだと思います。その中でもポジティブな点を捻り出すとしたら、スタートは両ヒートとも決められたことと、体力に余裕を持って最後まで走り切れたこと、それとここ数戦の課題だった変な転倒がなかったこと。今年はライディングがずっと良かったので、今回みたいなレースはちょっと落ち込みます。マシンとのマッチングも含めてライダーの技量のうちだと思っているので。でもリザルト的には大きく取りこぼしていません。次戦はしっかり勝ちます」

#97内田篤基
「予選はタイムアタック形式になりましたが、今年はタイムアタックで安定していい順位が出せるようになってきていて、今回も2番手で通過できました。ヒート1はスタートでそこそこ前に出られたのですが、リズムを作るのに時間がかかってしまって、荒れた路面で転倒のリスクもある中、消極的になってしまったのが反省点です。ヒート2は気持ちを切り替えて思い切って行こうと決めて臨みました。序盤からリズムを作ることができて、ヒート1の課題を改善できました。今年は3位が多いですが、今回の3位はいつもの3位とは違う、意味のある3位だったと思っているので、ポジティブに捉えています。トップよりいいペースで追い上げてきたのは今までになかったことで、自信になりました。次は1位を獲れるように頑張ります」
IA2
吉田と柳瀬がヒート優勝を分け合う

IA2クラスも30分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1はスタートで#56 森優介(Team ITOMO with オフロードピット那須/ホンダ CRF250R)が飛び出し、#46 吉田琉雲(Bells Racing/ホンダ CRF250R)が後を追う展開。森と吉田のトップ2台が後続を引き離す中、3周目に吉田が森をかわしてトップに浮上。3番手には横澤が続き、その後ろでは#55 田中 淳也(YAMAHA BLUCRU RACING TEAM YSP浜松BOSS RACING/ヤマハ YZ250F)と#51 柳瀬 大河(Honda Dream Racing/ホンダ CRF250R)が順位を上げて迫る。田中が横澤をかわして3番手に浮上する一方、柳瀬は序盤にゴーグルを外したことで攻め切れない様子で横澤がポジションを守り続ける。後方からは#48 渡辺 陵(BLU CRU Team Pitin with M:F/ヤマハ YZ250F)が柳瀬に迫りパスするが、柳瀬がすぐさま抜き返す白熱した争いが続いた。トップ3台の差が徐々に開いていく中、レース時間20分が近づくところで田中が転倒。順位は変わらないものの2位森との差が開き、後方から柳瀬が接近する展開となる。吉田はトップを快走し、終盤には田中が再びペースを上げて森に迫り2番手争いが白熱。しかし最終ラップ直前で田中が2度目の転倒を喫し、柳瀬が3番手に浮上してフィニッシュ。吉田が優勝を飾り、2位森、3位柳瀬という順位でレースを終えた。

ヒート2はスタートで#240 横澤拓夢がトップに立ち、柳瀬、田中、#122 鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東大阪/カワサキ KX250)、#100 住友 睦巳(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ250F)らが追いかける。柳瀬が横澤の背後から積極的に攻めると、序盤で横澤をかわしてトップに浮上する。その後田中も2番手に上がり、柳瀬を追いかける。しかし周回を重ねるごとに柳瀬と田中の差は徐々に開いていく。一方、ヒート1で優勝を果たした吉田が怒涛の追い上げを見せる。スタートで出遅れた吉田は追い上げに苦戦しつつも、粘り強い走りで4番手の鴨田をパスし3番手にまで順位を上げる。トップ2台は変わらずレースが進む中、レース終盤にかけて田中がペースを上げ、柳瀬との差を縮める。勢いを見せた田中だが惜しくも届かず、柳瀬がトップでチェッカーを受けた。1位柳瀬、2位田中、3位吉田という順位でレースを終えた。

#51柳瀬大河
「ヒート1はスタートで遅れてしまって、マディコンディションということもあってゴーグルのラミネートがすぐ無くなってしまいました。序盤でゴーグルを外さないといけない状態になってしまって、泥が目に入って痛くて、攻めるに攻め切れず、苦戦しました。ただ、ライディング自体は悪くなかったので、後半みんなが垂れてきたところでうまく挽回できた感じでした。ヒート2はスタートで前に出て、焦ることなく冷静に走り切りました。これまでの成績を見るとヒート1でまだ勝てていないので、そこをなんとかしたいですね。ヒート2の方が調子が上がるのか、僕自身も不思議です(笑)。次は夏のインターバル前最後の大会なので、良い流れを止めずに頑張ります」

#46吉田琉雲
「ヒート1は、優介くん(#56森優介)は垂れてくるだろうと思って、序盤であまりプッシュせず、落ち着いてコースを見ながら淡々と走っていました。後ろとの差も開いてきたから”勝てるな”と思って、前のペースを見ながら抜かしました。体力も持って、息も全く上がらなかったです。ヒート2はちょっとしんどかったですね。自分の速さはわかっていたので、前のライダーに詰まってしまったことでイライラしました。正直諦めかけたのですが、ピットエリアで父親が叫んでるから、行くしかないなと気合い入れて最後まで追い上げました。これまでの戦績を見ると、マディしか勝っていなくて、マディでしか勝てないみたいに思われるのは嫌なので、次はドライでも速いっていうのを見せつけたいです」

#55田中淳也
「良い週末ではなかったですね。結果は4位と2位で総合3位。シリーズのチャンピオン獲得に向けても、良い方向には行かなかった大会でした。広島は地元からも近くて、よく走っていたコースなので自信もあったんですけど、雨でコースが荒れてタフなコンディションになって、柳瀬選手との実力差が出てしまったかなという感じです。昨日から上手くいってなくて、それを改善しきれずに1日が終わってしまいました。ヒート1は中盤に1回転倒して、さらにラスト2周の最終コーナーでも転倒して4番手まで落としてしまって。柳瀬選手が4位にいるタイミングで「チャンスだ」と思ったんですが、あんなルーキーみたいな走りをしてしまって悔しいです。ヒート2は自信を持って臨んだんですが、良くないラインばかり通ってしまって、違うラインに変えるチャレンジができませんでした。9戦中もう5戦が終わって、チャンピオンを狙うライダーがこんな走りをしていてはダメだと思っています。時間がない中でも、トレーニング、マシンセットアップ……全部もっと追い込んでいきます」

#56森優介
「10年かかってようやくIAクラスでの初表彰台なので、率直に、本当に嬉しいです。僕は天才タイプじゃないので、コツコツやるしかないと続けてきました。もう20代後半なんですけど、落ち着いて目の前のチャンスを掴むことだけに集中して走りました。いつもはスタート出てから最初の10分のペースが速いタイプなのですが、今日はオープニングラップを終えた時点で自分のペースが悪くないとわかったので、珍しく冷静に最後まで走り切れました。後半は前を走る吉田くんが離れてしまって、田中くんにも追い上げられたのですが、ミスしなければこの位置を守れるという自信もあったので、身体の力を抜いてレースができました。ヒート1で自分の殻を破れたと思いますし、自分の気持ち次第でもっと攻めていけると実感したレースでした」
IB OPEN
圧倒的な速さを見せた外間が初の完全勝利を達成

IB OPENクラスは20分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1はスタートゲートが5秒前ボード掲示後5秒以内に下がったため、仕切り直しての再スタートとなった。改めて行われたスタートでは#1 酢崎友哉(成田MXパーク アシタプランニングMS/カワサキ KX450)が飛び出し、#69 外間匠(T.E.SPORT/ホンダ CRF250R)、#2 藤本琉希亜(ウイリー松浦 with AXIS/ヤマハ YZ250F)、#62 今岡陸駆斗(Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250)、#17 長崎有優(Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports/カワサキ KX250)がという順で1周目を通過する。酢崎がトップを守る中、外間が背後に迫りトップ争いを展開。さらに今岡もトップ2台を1秒ほど上回るペースで追い上げ、トップ3台が接近する。酢崎と外間の激しい攻防戦が続く中、レース時間11分を過ぎたころに外間が酢崎をかわしてトップに浮上。酢崎も負けじと食らいつくが、終盤にかけてその間隔は開いていった。結果1位外間、2位酢崎、3位今岡という順でフィニッシュ。



#69外間匠
「ここ2戦はスタートが出れないことが課題でしたが、今日は両ヒートともスタートが決まりました。1位に上がるまでに時間がかかって、ミスも多くちょっと焦りもあったんですけど、みんなのラインがほとんど決まっていたので、コーナーでインから刺したり、クロスラインをしかけたりしながら抜くことができました。事前にパッシングポイントを見ていたので計画通りでした。前大会の結果が本当に悔しくて、トレーニングを増やして臨みました。実は腕上がりが結構キツくて、良い感じに乗れてたかと言われたら、あんまり乗れてなかったんですけど、そんな中でも1位獲れたので良かったです。次は北海道で、まだ乗ったことないんですけど、サンドコースはそんなに嫌いじゃないので、特徴を掴めば勝てると思います」

#62今岡陸駆斗
「ヒート1はスタートが出れなくて追い上げになってしまいましたが、ヒート2はスタートから前に出れました。後半は良くなかったですが、自分的には満足できるレースでした。2ヒートとも表彰台に立てて良かったです。調子が良かったのは下りとコーナー。みんなが苦戦している中、自分的に良いラインを見つけることができて、前との差を縮めることができました。ヒート2はその下りセクションでのリズムが崩れて遅くなってしまって、外間選手に追いつかれてしまいました。外間選手が真ん中のラインに来ると思って抑えに行ったら、インから刺されて抜かれました。せっかくトップを走れていたので悔しかったです。ただ、チーム関係者の方や親に連れてきてもらって、たくさん練習を積んだ結果がこの表彰台に繋がったと思います。次こそピンピンを狙いに行きます」

#67清宮伊織
「悔しいですね。スタートは出遅れたんですけど、1コーナーで結構前に行けて、8位くらいで1周目を折り返して。そこから前の選手が転んだり、抜かして追い上げの繰り返しでした。前戦の怪我の影響で最近全然乗れていなくて、体力がなくてすぐ疲れてしまいました。ずっと同じペースで走っていたのですが、最後に他のライダーが垂れてきて、それで前との差が縮まりました。残り10分くらいからみんなのペースが落ちてきたのがわかって、行ける!って思いました。今シーズン2位と3位にはなれたので、あとは1位だけ。1位しか目指していないです。ライバルたちも結構乗れているなと思うので、北海道で倒しにいきます」

#1酢崎友哉
「予選からスタートの調子がすごく良くて、ヒート1もスタートで前に出て中盤まではトップを走っていました。外間選手に抜かれてしまいましたが、いつもだったらそのまま離されるところをそのまま2位でゴールできました。今回から乗り方を変えたことで身体がよく動いたのが良かったと思います。レースになると視野が狭くなったりして、身体を上手く動かせなくなることが今までよくあったんですけど、そこを変えて、一度状況を俯瞰するというか、考えて乗るようにしたらだいぶ改善されました。いつもはレース中盤すぎから腕上がりになるんですけど、昨日のヒート1はなかった。乗れてる日って腕上がりしないんですよね、あれが良い日のひとつでした。ヒート2はマシントラブルでリタイアとなりましたが、ランキングを計算したらまだ5〜6位くらいで、あまり落ちていなかったので、再来週の北海道で巻き返したいと思います」
LMX(レディース)
最終周の逆転劇、波乱のレースを制した川井が5連勝

レディースクラスは15分+1周の1ヒート制で行われた。スタートで前に出たのは#14 川上真花(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ85LW)。その後ろに#2 箕浦未夢(Team ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)、#33 本田七海(TEAM KOH-Z/ヤマハ YZ85LW)、そしてポイントリーダーの#1 川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)が続く。レース序盤、上位4台は2つのグループに分かれ、川上と箕浦がトップ争いを展開し、その後方、少し離れたところで本田と川井が3番手争いを繰り広げる。川上がトップを守る中、箕浦もプレッシャーをかけ続けると、レース中盤にかけてトップに浮上する。一方、3番手争いも激しく、粘り強くポジションを守る本田に対し、川井も横並びになる接戦を展開。トップに立った箕浦は逃げ切る体制に入ったが、レース時間10分を過ぎたあたりで転倒。後ろについていた川上もその転倒に詰まり、順位が本田、川上、川井へと一気に変わる。ここでチャンスを掴みたい本田だったが、その後転倒。

川上と川井の2台によるトップ争いへと様相が一変する。川上がリードを守り、川井が追いかける展開が続いたが、最終ラップで川上の前にバックマーカーが現れる。川上はラインを変えてバックマーカーをかわすが、そこでペースを落とした一瞬の隙をつき、川井がトップの座を奪取。最後までトップが変わり続ける波乱のレースを制した川井、が今シーズン5連勝を達成した。2位川上、3位本田という順位でフィニッシュ。

#1川井麻央
「昨日のフリー走行と今朝の練習ではバイクのセッティングが全然合わなくて。広島は毎年こうなるんですけど、フラストレーションが溜まったまま決勝を迎えて、スタートも4番手で。ラインも多くなかったのでなかなか抜けずに苦労しました。勝てましたが、自分のミスも多かったし、内容は正直良くはなかったです。ラスト1周、もっと手前で仕掛ける予定だったんですけど、自分がミスして離れてしまって。最終的にはバックマーカーが入ったラインと違うラインを川上選手が選んで、開いた良いラインを使って抜くことができました。下りは全部調子が良かったんですけど、コーナーが昨日からずっと上手くいかなくて、最後まで課題でした。北海道は事前に練習にも行っているし、周りの流れが全部自分のものになってる感じがしています。簡単に負けないという気持ちがあります」

#14川上真花
「これまではスタートが全然出れずに追い上げばかりだったので、スタートからトップを走れるレースって本当に楽なんだなって実感しました。途中で箕浦選手に抜かれてしまいましたが、転倒もあり、焦らず行こうと思っていたら次は本田選手が転倒して、最終的には川井選手とまた1対1の勝負になりました。気持ち的にもすごく高ぶったんですけど、最終ラップで周回遅れがベストラインに入ったのを見て咄嗟にインを選んでしまって……、川井さんにアウト側のベストラインから抜かれてしまいました。あと1〜2コーナーでゴールだったのに。悔しいです。けど、成長はめちゃできてるなと思っています。次戦の北海道は昔よく走っていましたが、最近行けていないので久しぶりです。気持ちをしっかり入れて、次こそ勝ちに行きます」

#33本田七海
「悔しいの一言ですね。トップに立った後、前の周までとは1本違うラインに変えたら、たぶん岩盤がむき出しになってるところでフロントが滑ってしまって。後ろが来てるのもあってスムーズに走れていないと感じて変えたラインだったんですが、優勝のチャンスを自分で潰してしまいました。アメリカでロレッタリンの地域予選を1位で通過できたことが自信になっていたので、勢いに乗っていたのですが、そう甘くないですね。残り全部勝たないとチャンピオンはだいぶ厳しくなってきていると思うので、次は必ず勝ちます」
2st125
川上がライバルを引き離す速さを見せる

2ストロークの125ccで競い合う「2st125クラス」。全14台が出場する中、決勝でスタートからトップを快走したのが#14 川上真花(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ125)だ。序盤は川上のすぐ後ろに#36 太田結馬(ガレージクローバーレーシングサービス/ヤマハ YZ125)がつき、トップ2台が後続を引き離す。太田が川上に接近する場面もあったが、川上も負けじとペースを上げ、レース時間5分を過ぎるころには5秒ほどの差をつける。一方、3番手につけた#15 浅井大翔(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ125)が、レース終盤にかけて追い上げを見せ太田との距離を縮める。最終周には2番手争いも接近戦となるが、太田が逃げ切りゴール。結果、川上が逃げ切り優勝を獲得。2位太田、3位浅井という順位でレースを終えた。
CX(チャイルドクロス)
冷静なラインどりで鈴木歩睦が優勝を獲得
チャイルドクロスは排気量50cc以下の国産4ストロークエンジンバイクで競うAクラスと、外国メーカーの2ストロークエンジン車両に加えていくつかの許可された電動モトクロッサーで走るBクラスの混走で行われる。今大会は4台のエントリーで、Aクラスのみの開催となった。路面は乾いていたものの、フルサイズマシンが作る深いわだちが各所にあり、ラインどりが勝負を左右した。

スタートで前に出たのは#241 鈴木 歩睦(★MOTION RACING★/ホンダ CRF50F)。#4 平木 李奈(TSK Racing/スズキ DRZ-50)、#217 三村 唯織(IMC.BIKE with みむらさんち。/スズキ DR-Z50)、#3 星野 颯(Team SBE/スズキ DR-Z50)と続いて後を追う。しかし1周目で鈴木が転倒し、平木がトップに浮上。平木、鈴木、三村、星野という順位で進むが、転倒から復帰した鈴木が追い上げを見せる。深いわだちが何本も並ぶリズムセクションでは多くのライダーが同じラインを通っていたが、鈴木はそこを一本外したラインを選択。平木がわだちで詰まった隙を見逃さず、鈴木がトップを奪取した。その後は鈴木が後続との差を広げてゴール。2位平木、3位三村でフィニッシュし、冷静なラインどりが勝負を決めるレースとなった。
次戦は2週間後の7月12日(日)、北海道にある新千歳モーターランドにて開催される。シーズンは全9戦中5戦を終え、後半へと入った。チャンピオンシップをかけてさらに白熱するバトルに引き続き注目だ。
