D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第9戦 第64回MFJ-GPモトクロス大会が、10月31日〜11月1日の2日間、宮城県村田町にあるスポーツランドSUGOにて開催される。全9戦のシーズンもいよいよ最終戦。注目のチャンピオン争いは、IA2クラスは柳瀬大河、IB OPENクラスは外間匠が第8戦でタイトル獲得を決めたため、残るIA1とレディースクラスが最終戦で決定する。
また、IA1クラスには2026年FIMモトクロス世界選手権(MXGP)チャンピオンのジェフリー・ハーリングスが参戦する。さらに、2024・2025年のIA2王者であり、今季はオーストラリアモトクロス選手権MX2クラスにフル参戦していた中島漱也がスポット参戦し、IA1デビューを果たす。
全8クラス、IA1・IA2は25分+1周の2ヒート
開催クラスは公認のIA1・IA2・IBOPEN・LMX(レディースクラス)の4クラスと、承認クラスのJX(ジュニアクロス)、CX(チャイルドクロス)、エンジョイクラス、そしてYamaha YZ125 BLU CRU Cupが併催され、2日間を通して全8クラスがおこなわれる。

会場のスポーツランドSUGOは、東北自動車道 菅生スマートICから車で約5分の場所に位置する。起伏を生かしたコースレイアウトが特徴で、傾斜角30度・全長約70m・最大高低差約35mの「大坂」はSUGO名物だ。さらに20m超のビッグジャンプ、テクニカルな攻防戦が見られるヨーロピアンセクションなど、見応えあるバトルを見ることができる。
決勝は日の入り時間を考慮し、IA1とIA2クラスが通常より5分短い25分+1周の2ヒート制、IB OPENクラスは15分+1周の2ヒート制で争われる。また、最終戦はGPポイントとして全順位に3ptが加算されるため、優勝は38pt、2ヒート制のクラスでは最大76ptを獲得する計算となる。
IA1クラス
17pt差のチャンピオン争い、MXGP王者ハーリングスが参戦


第8戦のIA1クラスを振り返ると、スポット参戦の#30下田丈(Honda HRC Progressive/ホンダ CRF450R)が3ヒートすべてを制した一方、その後ろで3ヒートとも2位に入ったのが#2ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)だ。第8戦時点でポイントリーダーであった#1大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)は7位/5位/7位にとどまり、第8戦終了時点でポイントはウィルソンが638pt、大倉が621pt。ランキング首位が入れ替わり、ウィルソンが大倉に17ptリードする形で最終戦を迎える。
大倉の逆転条件
| 大倉 | ウィルソン |
|---|---|
| 1位+1位 | 5位+5位 |
| 1位+2位 | 6位+7位 |
| 1位+3位 | 7位+8位 |
| 2位+2位 | 8位+8位 |
| 1位+4位 | 8位+9位 |
| 2位+3位 | 9位+9位 |
※GPポイント3ptを含む
大倉が逆転するには、2ヒート合計でウィルソンを18pt以上上回らなければならない計算となる。昨年も最終戦を首位で迎えたのはウィルソンだったが、ヒート1で転倒・リタイアしヒート2も欠場。8位・5位でまとめた大倉が逆転でタイトルを手にした。今年はウィルソンが逃げ切るのか、それとも大倉が2年連続でチャンピオンに輝くのか、レースの行方は最後まで目が離せない。


なお、今大会には、2026年FIMモトクロス世界選手権MXGPクラスのチャンピオン、#84ジェフリー・ハーリングス(Honda HRC PETRONAS/ホンダ CRF450RW)が出場する。今季からHonda HRC PETRONASに移籍し、9月の第17戦トルコGPで2戦を残してMXGP王座を決めた。世界タイトルはMX2時代を含めて通算6度目であり、シーズン通算で13回のGP総合優勝と22回のレース勝利を挙げている。さらに、10月におこなわれたモトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」ではオランダ代表として出場し、MXGPクラスの2レースを制した。全日本モトクロス選手権への出場は初めてであり、世界王者の走りを日本で見れる貴重な機会となる。
また、2024・2025年にIA2チャンピオンを獲得した#215 中島漱也(Yamaha BLUCRU Racing/ヤマハ YZ450F)が、今大会でIA1デビューを果たす。今季はオーストラリアモトクロス選手権MX2クラスにMonster Energy Yamalube Yamahaから参戦し、最高4位という結果を残しており、全日本の舞台で海外で得た経験、その実力を発揮してくれるだろう。

さらに、第8戦で3ヒートとも3位に入った#386 横山遥希(カワサキプラザ鳥栖&グリーンシャドウ/カワサキ KX450)も、前戦に続いてエントリーしている。第8戦後のコメントでは「次戦までは時間があるので、まずはしっかり休んで、乗り込んで挑みます」と最終戦に向けて意気込んでいる。
IA2クラス
新チャンピオン柳瀬が14勝なるか

IA2クラスは、ランキングトップの#51柳瀬大河(Honda Dream Racing/ホンダ CRF250R)が第8戦で1位/2位/1位という結果で3ヒートを終え、最終戦を待たずしてチャンピオンを獲得した。今季のヒート優勝は12回だ。

一方ランキング2位争いを見ると、#240 横澤拓夢(Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports/カワサキ KX250)が517pt、#48 渡辺陵(BLUCRU TeamPitin with M:F/ヤマハ YZ250F)が484ptで、その差は33pt。横澤は第8戦ヒート2でホールショットから柳瀬を抑え、2024年第6戦以来、約2年ぶりのヒート優勝を挙げている。対する渡辺はスポーツランドSUGOでおこなわれた第4戦で両ヒート3位入賞という結果を残しており、両者のバトルも見どころとなるだろう。
IB OPENクラス
チャンピオン外間に続く、IA昇格ラインの5位争いの行方は

IB OPENクラスは、#69外間匠(T.E.SPORT/ホンダ CRF250R)が第8戦でチャンピオンを決めた。レース後のインタビューで外間は「チャンピオンを獲ったからといって気を抜かずに、最終戦も優勝を目指します」と話しており、最終戦でも勝ちにいく姿勢を見せている。さらに、第8戦では#66永澤匠真(YSP浜松 with BABANASHOX/ヤマハ YZ125)が外間とトップ争いを繰り広げ、ヒート2を制している。クラス内でも群を抜いた2人のトップ争いに注目が集まる。

そして、最終戦の焦点となるのが、IA昇格ラインとなるランキング5位をめぐる戦いだ。2位の#62今岡陸駆斗(Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250)が355pt、3位の#1酢崎友哉(成田MXパーク アシタプランニングMS/カワサキ KX450)が342pt、4位の#67清宮伊織(レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ250F)が335pt、5位の#2藤本琉希亜(ウイリー松浦 with AXIS/ヤマハ YZ250F)が330ptで、2位から5位は25pt差。これを6位の#57木村優希(TeamPowerBand/カワサキ KX250)が321pt、7位の#10 工藤博ノ介(TKM motor sports/カワサキ KX250)が313ptで追う状況となっている。5位藤本と6位木村の差はわずか9pt。IA昇格を懸けたレースは最後まで見逃せない。
レディースクラス(LMX)
川井vs.川上、16pt差の最終決戦


レディースクラス(LMX)は、第8戦で#14 川上真花(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ85LW)が今季初優勝を獲得した。一方、開幕から7連勝中だった#1川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)はジャンプで転倒しながらも4位でレースを終えている。ランキングは川井273pt、川上257ptと、その差は23ptから16ptに縮まった状態で最終戦を迎える。
川上の逆転条件
| 川井 | 川上 |
|---|---|
| 1〜12位 | ー |
| 13〜15位 | 1位 |
| 16〜17位 | 2位以内 |
※GPポイント3ptを含む
第4戦SUGO大会を振り返ると、川上が1周目からトップを走り、川井に追われながらもラスト2周まで先頭を守った。しかし川上は周回遅れと接触転倒し、3位でゴール。川井が優勝を手にした。川上は第8戦後に「最終戦のスポーツランドSUGOは自分の得意なコースなので、必ず勝って笑顔で終わります」とリベンジを誓っており、一発本番の決勝レースで2人がどんな走りを見せるのか、チャンピオン争いは見逃せない。

なお、ランキング3位以下を見ると、#33 本田七海(TEAM KOH-Z/ヤマハ YZ85LW)が232pt、#2 箕浦未夢(Team ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)が229ptとわずか3pt差という状況だ。
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第9戦 第64回MFJ-GPモトクロス大会
