8月15〜17日に行われるモトクロス世界選手権第16戦スウェーデンGPに併せて、「YZ BLU CRU Cup SuperFinale(スーパーフィナーレ)」が開催されます。2024年に初めて出場し、今年も選ばれたメンバー2人が日本代表として参戦。どんな大会なのか、参戦するメンバーはどんなライダーなのか、大会に向けて事前情報をまとめました。

YZ  BLU CRU FIM Europe Cup SuperFinaleとは?

YZ  BLU CRU FIM Europe Cup SuperFinaleは、ヤマハの育成プログラム「BLU CRU(ブルークルー)」の集大成として開かれる国際大会です。各国で行われている「YZ  BLU CRU Cup(ブルークルーカップ)」や国内選手権の成績をもとに選抜された、有望な若手ライダー120名(各クラス40名)が招待されます。

クラスはYZ125(13~16歳)/YZ85(11~13歳)/YZ65(8~11歳)の3つがあり、各クラストップ3入賞者とワイルドカード2名は、シーズン後にBLU CRUマスタークラスでトレーニングを受けることができます。さらにYZ125クラスの中から選抜された1名にヤマハのサポートチームから125cc EMXシリーズへの出場権が与えられるなど、次のステップへの道が開かれます。

日本は2024年に初めて代表メンバーを選抜して参戦。YZ65クラスに前原歩叶(まえはらあいと)、YZ85クラスに永澤匠真(ながさわしょうま)、YZ125クラスに髙木碧(たかぎあおい)が出場しました。結果は前原が28位、永澤が6位、髙木が11位を獲得しています。

また、日本では2024年に全日本モトクロス選手権と併催されるかたちで初めてYamaha YZ125 BLU CRU Cupが行われ、注目を集めました。2025年はさらに大会数を増やし、1シーズンを通して第2戦・第5戦・第6戦の全3回が開催されます。※第2戦は開催済み

選抜された2人に注目

今年はヤマハ発動機株式会社が事前に出場希望者を募り、ライダーを選出しました。メンバーは以下の通り。

YZ125クラス:髙木 碧(たかぎ あおい)
YZ85クラス:江藤 彪之介(えとう とらのすけ)

2度目の出場で目指すは”6位以上”。YZ125クラス髙木碧

髙木は埼玉県出身の15歳。BLUCRUレーシングチーム鷹に所属し、ヤマハ YZ125で全日本モトクロス選手権 IB OPENクラスに出場しています。経歴を見ると、2022・2023・2024年の関東モトクロス選手権ジュニアクロスで3年連続チャンピオンを獲得。2024年には全日本モトクロス選手権第4戦と第7戦で併催されたYamaha YZ125 BLU CRU Cupに出場し、2大会とも圧倒的な速さで優勝しました。同年10月に行われた「YZ  BLU CRU FIM Europe Cup SuperFinale」でYZ125クラスに初出場すると、決勝11位でフィニッシュ。強豪が多く揃う中、その強さを発揮しました。

2024年を振り返り髙木は「去年のレースを振り返ると、正直走りは悪かったです。緊張して身体が硬くなって、1周目から疲れてしまったし、攻める走りができずにただ淡々と走っていました。事前の練習で吹っ飛んでしまって、そこでコースにビビってしまったのがかなり決勝にも影響しました。ただ、6位あたりまでは狙えると思っていたので、想像していたよりも順位を上げることができなかったなと感じました。

去年はジュニアクロスに参戦している中で出場したので、YZ125をそこまで乗り込めていなかったんです。125ccマシンでのレースもそれが初めてでした。ただ、今年からIB OPENクラスで走っているので経験値は上がっているし、前よりも自信がついています。全日本を経験して、去年よりもっと上を狙えると思っています。最低でも6位は獲れるよう頑張ります!」

「目標は3位以内」。YZ85クラス江藤彪之介

江藤は福岡県出身の13歳。九州のモトクロスチーム、★MOTION RACING★に所属しているライダーです。2025年は九州モトクロス選手権ジュニアクロスにシリーズを通して出場しており、全6戦中5戦を終えた現時点でポイントランキングトップに立っています。毎戦の結果を見ると、開幕戦ヒート2以外一度もトップを譲ることなく優勝を飾っており、九州地方のジュニアライダーの中でその存在感を示しています。

「募集があった時に、お父さんがブルークルーカップに出たいかと聞いてくれて、すぐに出たいと返事をして応募してもらいました。選ばれたという連絡があった時はまさが僕が! と驚きました。元々YouTubeで流れてきたヘイデン・ディーガンの動画を見たことがきっかけでモトクロスを始めました。海外に行ってみたいという憧れがあって、普段からスーパークロスなど海外のレースはよく見ています。ブルークルーカップが決まってからは去年のレース動画とかも見て当日のイメージをしています。

目標は3位以内に入賞することです。海外で走るのは初めてで、ブルークルーカップは日本よりも参加台数が多いと聞いています。日本よりも多い台数でレースをしたことがなくて、全部が初めて尽くしなので、すごく楽しみです」(江藤)

江藤にとっては今回が初めてのブルークルーカップということで、その実力がどこまで通用するのか。海外ライダーとのバトルに期待が高まります。

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