当日は雨がパラつく場面があったものの、天気が大きく崩れることはなくベストコンディションでレースが進行した。会場となった名阪スポーツランドは、コースがタイトな分パッシングポイントが少なく、ライダーたちは追い上げに苦戦。スタートで前に出れるかが勝利への大きな鍵となった。

D.I.D JMX 2023 R5 北海道大会 観戦情報

IA1

ジェイ・ウィルソンがホールショットtoウィンで完勝

30分+1周で行われたIA1クラス。予選では#27ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM / ヤマハ YZ450FM)がスタートで出遅れ、#1富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)がトップ通過。なお、開幕戦で負傷した#3渡辺祐介(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)と、事前練習で怪我を負った#5小方誠(TEAM HAMMER / ホンダ CRF450R)は欠場している。

ヒート1、ホールショットを獲得したのはウィルソン。その後ろに#2能塚智寛(Team Kawasaki R&D / カワサキ KX450-SR)、#4大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)、#6大倉由揮(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)、富田という順で続いていく。ウィルソンはスタートでトップに立つと、後方との差を徐々に広げていき、独走状態に持ち込む。一方、大城と大倉のチームメイト同士で3番手争いを展開。大城がリードする中、レース中盤に大倉が3番手に浮上。しかし、大城も負けずに再び抜き返して3番手を守っていく。さらに、大城はその勢いのまま能塚に迫り、レース終盤に2番手に浮上。結果、1位ウィルソン、2位大城、3位能塚という順位でゴールとなった。

続くヒート2もウィルソンがスタートから前に出てトップを走行していく。能塚がウィルソンに迫るも、差はなかなか縮まらず単独走行に。一方、3番手を走る富田に対し、4番手の内田が後方から距離を詰めていく。内田からのプレッシャーに対し、富田は抜かされないようブロックラインを走行するなど、テクニカルな攻防戦が続く。結果、ウィルソン、能塚、富田でフィニッシュ。ウィルソンが2ヒートともホールショットtoウィンを決め、連勝記録を15に伸ばした。

ジェイ・ウィルソン
「コースが難しいことや、夏のインターバルの間AMAプロモトクロスに参戦した時に足首を痛めてしまったこともあって、今回のレースはかなりチャレンジングだったよ。予選はみんな僕の調子が悪いってわかったと思う。でも今日(日曜日)は決勝だから、良い結果を残すためにレースに集中して挑んだんだ。そしたら両ヒート優勝することができて、自分でも少し驚いている。特にスタートで前に出られたことはとっても嬉しくて、1つ目のジャンプで思わずガッツポーズをしたよ(笑)。次戦は九州で3ヒートあるから、そこに向けて練習していくよ」

能塚智寛
「なかなかタフなレースになったと思います。この間復帰した北海道は散々の結果だったので、この夏はいつも以上に乗り込んで練習して、テストもしてもらって、結果に繋がったと思います。スタートも悪くなくて、良かったです。ただ、ホールショットでもないし、ジェイ・ウィルソンがいつも前にいるから、前に出たいって思いますね。今回後半でタレてしまったのは課題なので、課題をクリアして、優勝できるように続けていきます」

富田俊樹
「大苦戦しました。名阪のコースはスタートが重要ということはわかっていて、予選では決めることができたんですけど、ヒート1は決まらなくて、荒れてる路面に対応できず追い上げ切れませんでした。ヒート2は前に出られて、調子良く乗れてもいたんですけど、前の2人が序盤から速くて差が開いてしまいました。後ろから内田選手が攻めてきてたんですけど、ベテランなのでしぶとく抜かれないラインを走ってました。調子も良くなってきているので、次戦はいけると思います!」

大城魁之輔
「ヒート2の悔しさが強いですね。前回の北海道からしたら、ヒート1では前を走れるスピードでレースができていたので、ポジティブに捉えることができると思います。ただ、ヒート2の走りじゃ話にならないですよね。残り3戦、順位をまとめていけるように頑張っていきます」

IA2

鴨田翔が初優勝、目まぐるしく順位が変わるトップ争い

IA2クラスも30分+1周で行われた。ポイントリーダーの#58ビクトル・アロンソ(Auto Brothers / ヤマハ YZ250F)が好調をキープする中、#8西條悠人(ピュアテックレーシング / カワサキ KX250)、#18池田凌(Yogibo マウンテンライダーズ / カワサキ KX250)、#5横澤拓夢(TKM motor sports いわて / ホンダ CRF250R)と初優勝を獲得しているライダーも多く、トップ争いは拮抗している。

ヒート1、スタートで飛び出した横澤がトップでオープニングラップを通過すると、続いて#9鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東⼤阪/カワサキ KX250)、#2浅井亮太(bLU cRU フライングドルフィンサイセイ / ヤマハ YZ250F)が迫っていく。鴨田は周回を重ねるごとに横澤との差を詰めていき、序盤でトップに浮上。続く浅井も横澤をパスし、鴨田を追いかけていく。レース中盤には、鴨田と浅井の差が広がり、鴨田はトップを独走。一方、1周目を10番手で通過した#3柳瀬大河(Bells Racing / ホンダ CRF250R)が着実な追い上げで横澤に迫り、3番手に浮上。鴨田、浅井、柳瀬の順でフィニッシュを果たし、鴨田は自身初の優勝を飾った。

ヒート2では鴨田がホールショットを獲得。西条、池田凌、浅井が続いていく。上位ライダーの順位が目まぐるしく変わる中、序盤でトップに立った西条を浅井がパス。その勢いのまま徐々にトップ集団から抜け出していく。レース中盤、スタートで出遅れた横澤が2番手にまでポジションを上げていく。その勢いは止まらず、レース後半には浅井をロックオン。攻める横澤、守る浅井の攻防戦が続く中、浅井が横澤にトップを譲る展開に。結果、横澤が最後までトップを快走し自身2勝目をマークした。また、2番手には怪我から復帰した#4中島漱也(bLU cRUレーシングチーム鷹 / ヤマハ YZ250F)が、3番手には13番手からポジションを上げた#7鈴村英喜(TEAM HAMMER/ホンダ CRF250R)が入り、追い上げのレースを制した。なお、ポイントリーダーの#58ビクトル・アロンソ(Auto Brothers / ヤマハ YZ250F)は両ヒートともにスタートで出遅れ追い上げを強いられる展開。転倒やマシントラブルにより獲得したポイント数は4となり、ポイントランキング2位につける横澤がポイント差を一気に縮めることになった。

鴨田翔
「A級に上がってから6年目で、いつまで経っても勝てなくて、優勝するまで時間が長かったんですけど、勝てて良かったです。夏のインターバルはトレーニングをいつも以上にやって、自信をつけて挑みました。勝てて嬉しいです。ただ、レース後半でタレてしまって、まだまだ課題を感じたので、もっと頑張りたいと思います」

横澤拓夢
「ヒート1はプレッシャーを感じていたのか、走りが固くなって全然ダメだったので、そこでいつも通り走ろうって気持ちが吹っ切れてヒート2の結果に繋がったと思います。元々ヒート2が得意ということもあって、コースが荒れてきている方がリズムも掴めたので、うまく走ることができました。今回でビクトルとだいぶポイント差が詰まったので、チャンピオン争いで盛り上げられるように頑張ります」

鈴村英喜
「今年は開幕から結果が出せていなくて、悩んでいた時期が長かったです。乗り込みを増やして、トレーニングを続けて、今回3位に入れてひとまず安心しています。スタートが出られなくて追い上げのレースになってしまって、ヒート1は転倒などもあって9位で、ヒート2こそ前に出たかったんですけど、見事に失敗しました。とりあえず前が見えたら抜いていくという気持ちで、自分のペースを守って走りました。自分の順位がわかっていなくて、ゴールしてから3位だと気づいて驚きました。次の熊本も頑張ります」

浅井亮太
「ヒート1は2位走行して、ヒート2はトップを走行できて、内容としては良かったんですけど、ラスト2周で転倒してしまってもったいないことをしたと思いますし、悔しいです。次の九州は得意なので、優勝狙っていきます」

中島漱也
「ヒート1は前半から自分のペースを上げることができたので、あんまり良い走りができなかったんですけど、ヒート2は2位まで上がれて、そこで挽回できたかなと思います。横澤選手が前を走っているのが見えたので、届かなかったのは悔しいですけど、怪我をしてから早めに表彰台に戻って来れて良かったと思います」

IB

悔しさを晴らす1ヒート

土曜日に行われたヒート1では、#63藤井武(TEAM HAMMER / ホンダ CRF250R)が好スタートを決め、序盤から単独走行に持ち込む。トップの藤井を#35佐藤右京(331RacingTeam/カワサキ KX250)が追いかける形でレースが進行。後半には、5番手から追い上げる#68島袋樹⺒(カワサキプラザ那覇with琉球⽇産/カワサキ KX250)が3番手に浮上。結果、藤井、佐藤、島袋という順でフィニッシュし、藤井は今季2勝目を獲得した。なお、ポイントリーダーの#53住友睦巳(bLUcRUフライングドルフィンサイセイ / ヤマハ YZ250F)はスタートで転倒。レースを通して最後尾から4位までポジションを上げる怒涛の追い上げを見せた。

ヒート2では、住友がヒート1での悔しさを晴らすかのようにホールショットを獲得。その後も安定した走りで後方との差を広げていき、トップを快走していく。一方、ヒート1で優勝した藤井はスタートで出遅れるものの、序盤で2番手に立ち住友を追いかけていく。トップに住友、2番手に藤井、3番手に#7古井奎伍(YSP浜北⼤橋レーシング/ヤマハ YZ250F)がつけ、各ライダー間隔が開いた状態でチェッカー。住友はこれで7勝目をマーク。古井は今季初表彰台を獲得した。

住友睦巳
「予選で調子良く走れていたので、ヒート1もいけるなと思っていたんですけど、スタート直後に転倒して、気持ちが一瞬で切り替わりましたね。前を走っている人をただただ抜かすことに集中していきました。結果は4位まで追い上げることができて、結果以外は全部良かったので、ヒート2は気持ち切り替えて挑みました。ヒート2はスタートで前に出ることができたので、転倒しないようにリズム良く走ろうと意識しました。次戦も1位目指して頑張ります」

藤井武
「前半戦悔しい思いをしたので、インターバルで1からトレーニングしたり、練習を重ねてきました。ヒート1はタイムも良くて、優勝できて嬉しかったです。ヒート2はスタートであんまり前に出れなくて、追い上げて2番手になった時にはトップの住友選手に離されてしまっていました。結果1位-2位でまとめることはできたんですけど、今回ピンピンを狙っていたので、目標を達成できなくて悔しさが残ってます。次こそはピンピン獲ります」

佐藤右京
「開幕戦から全然結果が出なくて、監督のもとでスタート練習やコーナーの基礎など0からいろんなことをやってきて、その結果予選からホールショットを獲れました。ただ、藤井くんに抜かれたり、集中力が切れたり、自分の思うようには走れなかったんですけど、表彰台に立てたので良かったです」

古井奎伍
「自分にとっては一番近い全日本コースで、知り合いの方がたくさん来てくれてたので、やっぱり一番高いところに立ちたかったです。スタート前にボードを出してくれるレースクイーンの人が可愛くて、アクセルをいつもより開けていったんですけど、住友選手の方が愛が強くて、スタート出ることができませんでした(笑)。次はもっと愛を持ってレースに挑むので、応援よろしくお願いします」

LMX

本田が地元で強さを示す

15分+1周で行われたレディースクラス。ポイントリーダーの#2川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)と、川井を3ポイント差で追う#4本田七海(bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド/ヤマハ YZ85LW)のトップ争いが予選から白熱し、両者譲らぬバトルに注目が集まった。

決勝では、好スタートを決めた本田が序盤からトップに立ちレースをリードしていく。一方、川井はスタートで出遅れ追い上げの展開に。川井は1周目で5番手、2周目で3番手、レース中盤には2番手にポジションを上げていくも、その間本田は川井との差を拡大し、トップを単独走行。その後も川井は本田との距離を詰めていくが届かずフィニッシュ。本田がオープニングラップからトップを守りきる安定した走りで見事勝利を収めた。なお、3位には6番手から追い上げた#7川上真花(bLU cRU YSP⼤阪箕⾯/ヤマハ YZ85LW)が入り、自身2度目の表彰台を獲得した。

本田七海
「スタートで前に出て、その後はスムーズに走るということを意識していたのですが、思うようには走れなくて、最後までドキドキしていました。ただ、後ろのライダーとすれ違うところで距離感を確認して、離れていることがわかったので、落ち着いて走ることができました。もうちょっといけたな、と思う部分はあるんですけど、とりあえず地元で勝つことができてホッとしています」

川井麻央
「スタートで前に出れなくて、そこから追い上げていけば追いつくと思ったんですけど、本田選手が速くて追いつかなくて、2位になってしまって悔しいです。次のオフロードヴィレッジは自分の地元でめちゃくちゃ得意なので、あと2戦優勝してチャンピオンとります!」

川上真花
「ホームコースで表彰台に乗ることは夢だったので、叶えることができて嬉しいですが、悔しい気持ちもあります。地元のコースということで走り慣れているコースでもあるので、追い上げのラインを狙って3番手に上がることができました。次戦に向けて今日見えた課題を改善して挑みたいと思います」

JX

寺田楓波鷹が逃げ切り初優勝

ジュニアクロスでは、好スタートを決めた#373寺田楓波鷹(Husqvarna Motorcycles TC85)が1周目でトップに立つと、続いて#66永澤匠真(bLUCLUレーシングチーム鷹/ヤマハ YZ65)、#41木村優希(TeamPowerBand/カワサキ KX85)が追いかける展開。10分+1周という短い時間の中、永澤は周回を重ねるごとにトップとの差を縮めていく。レース終盤には寺田と永澤の攻防戦が繰り広げられ、ゴール直前で横並びの超接戦。結果は、寺田、永澤、木村という順位でフィニッシュ。永澤からの追撃を振り切った寺田が、自身初優勝を獲得した。

K65

永澤匠真が群を抜いた速さを見せつける

65ccのマシンで競い合うキッズ65クラスは通常地方選手権で開催されているクラスのため、全日本モトクロス選手権としては今季初の開催となった。各地方のキッズ65クラストップライダーが集まる中、8月に全米アマチュア選手権ロレッタ・リンに参戦した#66永澤匠真(bLUCLUレーシングチーム鷹/ヤマハ YZ65)がホールショットを獲得。多くのライダーが荒れた路面に苦戦する中、永澤はスムーズな走りでトップを快走していく。一方、2番手を走るのは#50松本剛(motolab&JHX/ヤマハ YZ65)。序盤で2番手に上がりそのまま後方との差を広げていくが、ラストラップでミス。これにより、2番手に#25伊良皆龍翔(GASGAS MC65)、3番手に#2熊谷夏空(T.E.SPORT.Jr/ヤマハ YZ65)が上がり、結果は永澤、伊良皆、熊谷の順でフィニッシュ。永澤が他を寄せ付けない速さを見せつけた。

CX

抜きつ抜かれつの熾烈なトップ争い

チャイルドクロスはアップダウンを含むショートカットコースで開催。お昼休み前最後のレースということで、フルサイズマシンによって作られた深い轍や荒れた路面にライダー達は苦戦を強いられた。Aクラスでは、#86⽚⼭太郎(スズキ DR-Z50)と#71松本剣(moto lab&JHX/スズキ DR-Z50)がトップを巡って抜きつ抜かれつの攻防戦を繰り広げる。レース後半にペースを上げた松本が、ラスト2周でトップに浮上。片山との攻防戦を制し、見事勝利を収めた。一方、Bクラスはスタートからトップを守り切った#24⾨間⼤和(TeamNFS with BIVOUAC OSAKA/GASGAS MC50)が優勝を獲得。クラス内トップのラップタイムを記録し、実力の高さを示した。

2st125クラス

稲垣達樹が平山力の連勝を止める

第3戦、第4戦と開催されてきた2st125クラス。予選上位16名が振り分けられたA組は、#929古賀太基(ホンダ CR125)、#931平山力(TeamCARRY TSF / ヤマハ YZ125)、#122稲垣達樹(CARVEK/スズキ RM125Z)の順でオープニングラップを通過。レースをリードしていた古賀だが、終盤でコースアウトし戦線を離脱。トップに浮上した平山を、稲垣が最後にかわし勝利した。一方、B組は#23大内健八(城北ライダース/ヤマハ YZ125)と#57Hall Luke(DEP Japan/ヤマハ YZ125)がトップを巡りバトルを繰り広げる。周ごとにトップが変わる超接戦を制したのは大内。2位はLuke、3位には追い上げを続けた#124西信明(⼤磯マスタング/ヤマハ YZ125)がランクインした。

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次戦は1ヵ月後10/8(日)、熊本県HSR九州オフロードコースにて開催。
IAクラス限定でのプロクラス開催は、IA1、IA2と、IA-OPENの3クラス開催。
プロクラスに限定することで、コースレイアウトへの変化も。
IAの2つのクラスを統合して行われるOPENクラスはまさにJMX最速を賭ける戦い。
見逃せない1DAY開催をお楽しみに!


D.I.D JMX 2023 R7 HSR九州大会 観戦情報

前売りeチケット発売中

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