D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022も残すところあと2戦。

10月29日(土)、30日(日)両日、埼玉県のオフロードヴィレッジではD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第6戦 関東大会 埼玉トヨペットCUPが開催される。最高峰クラスのIA1では、第5戦 HSR九州大会でトリプルクラウンを決めた#2富田俊樹がチャンピオンシップを独走中だ。
IA2クラスでは#16ジェイ・ウィルソンが怒涛の11連勝を決めて早々とチャンピオンが確定している。とはいえシリーズは決して終わったわけではない。白熱のトップ争いはもちろんだが、ランキングの行方にも注目してレースを楽しんでみよう。



IA1

今期7勝を挙げ、チャンピオンシップをリードする#1富田俊樹

目下ポイントランキングをリードする#2富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハYZ450FM)は、第5戦では圧巻のトリプルクラウンを決め、勝利数を7に伸ばしている。今シーズンの富田は速さに加え安定感もあり、表彰台を逃したのはわずか1レースのみ。第5戦終了時点でランキング2番手に77ポイントもの差をつけている。そのため今回、Heat1終了時点で81ポイント差、もしくはHeat2終了時点で56ポイント差がつくことで富田のチャンピオンが確定する。大きなミスさえなければ順当に決めそうだが、その分のプレッシャーも相当であることは間違いない。

2勝目が欲しい#3能塚智寛

ランキングの2番手につけるのが#3能塚智寛(Team Kawasaki R&D / カワサキKX450-SR)だ。能塚は序盤で出遅れるレースが続き、今期は1勝のみしか挙げられていない。第5戦でもスタート直後にクラッシュするなど、本来の速さからすると精彩を欠いたレースとなってしまった。能塚ができることは、とにかく富田よりも前でチェッカーを受けることのみだ。今期2勝目に向け、富田と激しいバトルを繰り広げることだろう。

富田のチームメイト、#4渡辺祐介。今期初勝利に向けて闘志を燃やす

ランキング3番手は富田のチームメイトの#4渡辺祐介(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)だ。ポイント数は162で、チャンピオンの可能性は限りなく低い。渡辺は今期は未勝利で、チャンピオンシップ以前に、まずは1勝を欲しているのは想像に難くない。前戦では富田を追い詰めるなど、渡辺の速さは富田も認めるところ。今季初勝利を目指す渡辺の走りにも注目だ。

ルーキーイヤーながら今期1勝を挙げている#22大城魁之輔

ルーキーイヤーながら第3戦 SUGO大会 Heat2で勝利した#22大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells / ホンダ CRF450R)は、第4戦 近畿大会を負傷により欠場し、チャンピオン争いからは大きく後退してしまった。だが大城は復帰レースとなる前戦、第5戦Heat1でいきなり2位表彰台に登壇するなど、その非凡な才能をあらためてアピール。オフロードヴィレッジが舞台だった第2戦 関東大会 腕時計専門店ベルモンドCUPでは3位表彰台にも登壇しており、決して苦手なコースではない。チャンピオンの可能性は消滅しているが、シリーズ2勝目を目指す大城がランキング上位勢と熱いレースを見せてくれるに違いない。

大城のチームメイト、#23大倉由揮
第2戦Heat1で勝利している#8星野優位
上位陣に割って入る走りを見せる#25内田篤基(右)

前戦では激しいクラッシュにより壊れたマシンで走り続けた#5小方誠(TEAM HAMMER / ホンダ CRF450R)や、大城のチームメイトの#23大倉由揮、堅実にポイントを積み重ねる#7大塚豪太(T.E.SPORT with GOSHI / ホンダ CRF450R)、上位陣にたびたび割って入る走りを見せる#25内田篤基(マウンテンライダーズ / カワサキ KX450)、そして第2戦のHeat1を制した#8星野優位(bLU cRu Racing Team TAKA / STAR racing 166 / ヤマハ YZ450F)といった実力派ライダーの走りからも目が離せない。

IA2

今期負けなしの11連勝で早々とチャンピオンを決めた#16ジェイ・ウィルソン

圧倒的な速さで2戦を残してチャンピオンに輝いた#16ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ250F)。だがウィルソンは以前「ひとつひとつのレースでベストを尽くす」と語っており、今回もどん欲に勝利を狙ってくるだろう。オフロードヴィレッジで開催された第2戦では、ウィルソンはスタートでの出遅れや転倒などもあり、決して簡単に勝っているわけではない。また今回IA2クラスは15分+1周の3Heat制で、序盤のダッシュが勝負のキモだ。オフロードヴィレッジのタイトなレイアウトはパッシングポイントも少ないため、スタートでウィルソンの前に出られれば、国内勢にも勝利の可能性は十分にある。

ランキング2番手争いを繰り広げる#21浅井亮太と#5中島漱也
ホンダを駆る#9鈴村英喜と#10柳瀬大河

シリーズが終盤になり、がぜん熱気を帯びてきたのがランキング2番手争いだ。現在ポイントランキング2番手につけるのは#21浅井亮太(bLU cRU フライングドルフィンサイセイ / ヤマハ YZ250F)で、同ポイントで#10柳瀬大河(Bells Racing / ホンダ CRF250R)が並ぶ。以下4番手に111ポイントの#5中島漱也(bLU cRU レーシングチーム鷹 / ヤマハ YZ250F)、5番手は107ポイントの#4鳥谷部晃太(bLU cRU TEAM エムFACTORY by NCXX / ヤマハYZ250F)と続く。また前戦では浅井らとともにセカンドグループで激しいバトルを演じた#7西條悠人(ピュアテックレーシング / カワサキ KX250)や#36横澤拓夢(TKM motorsports いわて / ホンダ CRF250R)、#9鈴村英喜(TEAM HAMMER / ホンダ CRF250R)に加え、第2戦ではウィルソンをリードするシーンも見られたランキング9位の鴨田翔(BLITZ / カワサキ KX250)など、国内勢の激しいバトルも見られそうだ。

Twister Racing 監督であり、クロスカントリーレースのトップライダーでもある渡辺学(左)がIA2#65として参戦

さらに、クロスカントリーレースでの年間チャンピオンを5回獲得し、オフロードファンへのトレーニングやプロ選手育成にも精力的なツイスターレーシング監督 渡辺学(YSP京葉 with Twister Racing / ヤマハ YZ250FX)がIA2クラスに選手として出場。エンデューロモデルであるYZ250FXと、44歳という年齢での挑戦。IA2#65に注目。

IB OPEN

ランキングトップの#13西岡蒼志は今季3勝を挙げている

毎回波乱のレースが見られるのがIB-OPENクラスだ。そんな予測のつかないクラスで着実にポイントを積み重ねてきたのがポイントリーダーの#13西岡蒼志(讃岐白馬会with NEUTRAL / ヤマハ YZ250F)だ。西岡は第5戦Heat1で今季3勝目を飾り、合計ポイントを202に伸ばしている。2番手の#1有山大輝(レーシングチーム鷹 / ヤマハ YZ250F)との差は65ポイントとなったが、有山も前戦のHeat2で西岡に競り勝って優勝している。今回は有山の地元のオフロードヴィレッジが舞台ということで、前戦に続き西岡と有山の手に汗握るバトルが見られそうだ。

第5戦Heat2で西岡とのバトルを制した#1有山大輝
初勝利を狙う#23千葉蓮希

ランキング3番手の#23千葉蓮希(T.E.SPORT / ホンダ CRF250R)もこれまで着実にポイントを積み重ねてきたが、第5戦Heat2では痛恨のノーポイント。千葉は今期未勝利なだけに、今回は是が非でも勝利が欲しいところだ。そして4番手には第3戦Heat2で優勝した齋藤銀太(野田ジュニアRC / ヤマハ YZ250F)が続く。千葉は第4戦Heat1で負傷してしまい、第5戦では思うような結果を残せなかった。だが順調に回復していれば、再びその速さを発揮するだろう。速さのみならず、安定感のある走りでチャンピオン街道をひた走る西岡だが、有山をはじめとするライバルも、西岡のチャンピオンを黙って許すはずはない。今回も予測がつかない激しいレースが期待できる。

LMX

第5戦では#3久保まなと、#1川井麻央が激しいトップ争いを演じた

開幕2連勝を飾り、シーズン序盤のポイント争いをリードしてきた#4小野彩葉(T.E.SPORT / ホンダ CRF150RⅡ)だが、2ヒート制となった第4戦では表彰台を逃してしまう。その第4戦Heat1で勝利したのが#3久保まな(TEAM HAMMER / ホンダ CRF150R)だ。久保は第5戦でも勝利し、小野を抜いてポイントランキングトップに浮上した。久保と小野の差は10ポイントで、まだまだその差は盤石とは言えず、残り2戦、この2人のポイント争いから目が離せない状況となってきた。

残り2戦で再逆転を狙う#4小野彩葉
後半戦に突入し、調子が上向いてきた#2本田七海

ランキング3番手の#2本田七海(bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド / ヤマハ YZ85LW)は第3戦で今季初勝利を飾り、続く第4戦Heat2でも勝っている。シーズン序盤、思うような結果が残せなかった2年連続チャンピオンの#1川井麻央(T.E.SPORT / ホンダ CRF150)は現在ランキング4番手につけているが、シリーズ中盤以降徐々にその速さを取り戻していて、前戦では久保と超接近戦を展開している。今期初勝利に向け、川井も闘志をみなぎらせていることだろう。


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D.I.D JMX 2022 R6 関東大会 埼玉トヨペットCUP 開催概要

大会名:D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第6戦 関東大会 埼玉トヨペットCUP
日 程:2022年10月29日(土)〜2022年10月30日(日)
場 所:オフロードヴィレッジ 〒350-0846 埼玉県川越市中老袋295-5
主 催:(有)うず潮レーシング
公認開催クラス:IA1, IA2, IBOPEN, LMX
承認併催クラス:JX, CX,キッズ65
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大会情報はこちら:DID JMX 2022 R6
>主催者ページはこちら

D.I.D JMX 2022 R6 関東大会 埼玉トヨペットCUP 観戦情報

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