開催まであと10日!

第7戦から2週間という短いインターバルを経て、2023年10月28〜29日にD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2023 第8戦 埼玉トヨペットCUPが開催される。会場は埼玉県にあるオフロードヴィレッジ。アップダウンが少なく、フラットコーナーやリズムセクション、ビッグテーブルなど多彩なセクションが設けられているのが特徴である。また、会場は川越インターから車で約25分、川越駅からバスで約35分という場所に位置しており、首都圏からのアクセスがしやすいのも魅力の一つだ。

D.I.D JMX 2023 R8 埼玉トヨペットCUP 観戦情報

今大会、IA1とIA2クラスが15分+1周の3ヒート制で行われる。レース時間が短い分、スタートで前に出ることが重要であり、序盤から繰り広げられるトップ争いが見どころとなる。また、IA1クラスは第7戦で年間チャンピオンが決定したが、IA2/IBOPEN/レディースクラスは僅差でのトップ争いが続いている。最終戦まで残り2戦となるこの大会でライバルとの差を広げることができるか、各クラス年間チャンピオンをかけたバトルに注目が集まる。さらに、承認クラスとしてジュニアクロス/K65/CXの3クラスが併催される。各地方から集まるキッズライダーたちの熱いバトルも見逃せない。

なお、今大会ではIA1クラスにHRC(Honda Racing Corporation)が開発する電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」がスポット参戦する。ライダーは元AMAトップライダーのトレイ・カナード。ホンダの電動モトクロッサーが公式レースに出場するのは初ということで、その実力が見られる歴史的瞬間となるだろう。さらに、IA2クラスにはドイツ出身のブライアン・スーも参戦。実力が拮抗するIA2クラスでどんな活躍を見せるのか、こちらも目が離せない。

IA1

450ccモトクロッサーvs電動モトクロッサーの勝負に注目

今回は15分+1周の3ヒート制で行われる。IA1クラスでは第7戦で早くも#27ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM / ヤマハ YZ450FM)が年間チャンピオンを獲得。未だ負けなしという圧倒的強さを示す彼が、どこまで連勝記録を伸ばしていくのかに期待がかかる。

また、前大会では、これまで怪我で欠場していた#3渡辺祐介(YAMAHA FACTORY RACING TEAM / ヤマハ YZ450FM)や#5小方誠(TEAM HAMMER / ホンダ CRF450R)が復帰し、トップ争いに新たな風を吹かせた。ヒート2ではスタートで前に出た小方がウィルソンを抑えて1周目をトップで通過。トップ争いの軍配はウィルソンにあがったものの、小方のスタートの反応の良さは15分+1周のレースで大きなアドバンテージとなるだろう。また、5月13〜14日にオフロードヴィレッジで開催された第2戦を振り返ると、ランキング2位につける#1富田俊樹(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ YZ450FM)が全ヒート表彰台を獲得している。日本人ライダーがウィルソンの連勝記録を阻止することができるか、各ライダーの活躍に期待がかかる。

なお、今回多くの注目を集めているのが、HRCが開発する電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」のスポット参戦だ。同マシンが全日本モトクロス選手権に初めて登場したのは2019年。当時はレースではなくデモ走行のみ行われたが、走行音の静かさやコースを軽快に走るパワーなど、モトクロッサーの新たな可能性が示された。2021年以降もデモ走行が行われ、今回ついにレースへ出場する。「CR ELECTRIC PROTO」が公式レースに参戦するのは初めてであり、未知数なその実力がIA1クラスでどう発揮されるのか、注目が集まる。また、ライダーに起用されたのは2010 AMAプロモトクロス選手権250クラスのチャンピオンであり、現在アメリカン・ホンダモーターでチームアドバイザーを務めるトレイ・カナード。当時のAMAを見ていたファンの方も多いだろう。高い実力を持つ彼が電動モトクロッサーをどう乗りこなすのか、そのライディングも見逃せない。

IA2

ますます白熱するトップ争い、ブライアン・スーの参戦でどう動くか

IA2クラスも15分+1周の3ヒート制で開催される。ランキングトップに立つのは#58ビクトル・アロンソ(Auto Brothers / ヤマハ YZ250F)だが、ポイントランキング2位につける#5横澤拓夢(TKM motor sports いわて / ホンダ CRF250R)が第6戦で一気に差を縮めた。第7戦終了時点でその差は18ポイント。ビクトルがトップを守りきるのか、横澤が逆転するのか、今大会もチャンピオン争いが白熱するだろう。

また、前大会で調子の良さを見せたのが#4中島漱也(bLU cRUレーシングチーム鷹 / ヤマハ YZ250F)だ。1ヒート目で今季2度目の優勝を果たすと、2ヒート目は2位を獲得。怪我により北海道大会を欠場しているにも関わらず、ポイントランキングは3位につけており、その存在感を示している。次戦について中島は「第7戦で優勝できて、かなり自信がつきました。オフロードヴィレッジは地元のコースですし、決勝は3ヒートあるので、優勝してチャンピオン争いに加わりたいと思っています」とコメント。さらに勢いを増してくるだろう。また、前大会で同じく今季2勝目を獲得した#18池田凌(Yogibo MOUNTAIN RIDERS / カワサキ KX250)、好スタートを決め一時トップに立った#9鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東⼤阪/カワサキ KX250)や#17田中淳也(YSP浜松BOSS RACING / ヤマハ YZ250F)など、次は誰が優勝するのかわからないほどトップライダーたちの実力が拮抗している。

なお、今大会にはドイツ出身の#81ブライアン・スー(Team YAMAMOTO/ホンダ CRF250R)がスポット参戦する。彼は2014年のヨーロッパ選手権EMX125クラスでチャンピオンを獲得した実績をもつライダー。一時怪我により戦線離脱したものの、現在はフランスやイタリアのスーパークロス選手権でトップライダーとして活躍を続けている。彼がIA2クラスでどのような活躍を見せるのかにも注目だ。

LMX

その差2ポイント、超接戦のチャンピオン争い

第7戦はIAクラスのみの開催だったため、レディースクラスは第6戦以来、約2ヶ月ほどのインターバルを経て今大会に挑む。第6戦では#4本田七海(bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド/ヤマハ YZ85LW)が優勝し、ポイントランキングトップに浮上した。しかし、2位につける#2川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)との差はわずか2ポイント。お互いに1戦も優勝を逃すことができない超接戦となっている。

また、第2戦を振り返ると、#17濱村いぶき(T.E.SPORT / ホンダ CRF150RⅡ)が初優勝、#9箕浦未夢(TEAM ITOMO / ホンダ CRF150RⅡ)が2位、3位には#8瀬尾柚姫(TEAM HAMMER / ホンダ CRF150RⅡ)が入り、若手ライダーが表彰台を独占した。若手とはいえその走りからはトップライダーとしての実力の高さが感じられ、第8戦での活躍にも注目が集まる。

IB OPEN

住友の年間チャンピオンが近づく大事な1戦

IB OPENクラスも第6戦以降2ヶ月以上のインターバルを経て今大会に臨む。同クラスではIAクラスへの昇格をかけたトップ争いが繰り広げられており、これまで#53住友睦巳(bLUcRUフライングドルフィンサイセイ / ヤマハ YZ250F)が開幕戦から7度優勝を獲得し、ポイントリーダーとしてクラスを牽引している。第6戦ヒート1ではスタート直後に転倒し最後尾になったものの、4位まで追い上げ、その強さを改めて示した。一方、第6戦ヒート1で優勝したのはポイントランキング2位につける#63藤井武(TEAM HAMMER / ホンダ CRF250R)。スタートからトップを守り切る安定感で今季2勝目を獲得している。第6戦を振り返り「今回は1勝できましたが、ヒート2は2位に終わって悔しいです。次こそは両ヒートとも優勝します」とコメント。第8戦も住友とのトップ争いに注目が集まる。なお、現在住友と藤井の差は55ポイントであり、第8戦で住友が両ヒート優勝を果たした場合、ここで年間チャンピオン獲得が決定する。住友がストレートにチャンピオンを獲得するのか、ライバルがそれを阻止するのか、レースの行方は見逃せない。

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