D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025第4戦中国大会が、6月14〜15日に広島県にある世羅グリーンパーク弘楽園にて行われた。シーズン前半戦の締めくくりとなる今大会は、土曜日に予選とIB OPENの決勝ヒート1・2st125の決勝レース、日曜日に公認クラスとチャイルドクロスの決勝レースが開催された。土曜日は雨の影響でマディコンディションとなった。一方日曜日は徐々に青空が広がり、午後にはドライコンデイションへと回復。ライダーは変化する路面状況への対応力が試された。
日時:2025年6月14〜15日
会場:世羅グリーンパーク弘楽園(広島県)
天候:土曜 雨/日曜 曇りのち晴れ
総動員数:4040名
IA1
大倉由揮が今季初勝利、大城魁之輔は3年ぶりの優勝
IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。予選では#4大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)がトップ通過。2番手以降は#8大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ450F)、#2横山遥希(Honda Dream Racing LG/ホンダ CRF450R)が続き、#1ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)はスタート直後に転倒し、9位通過という波乱の展開になった。

ヒート1では大倉がホールショットを獲得。2番手に#15渡辺祐介(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM/ヤマハ YZ450F)、その後ろに#5能塚智寛(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450-SR)が続く。一方、1周目で転倒した横山にウィルソンや大城、#37西條悠人(KAWASAKI PURETECH Racing/カワサキ KX450)らが突っ込み多重クラッシュが発生。彼らは後方からの追い上げを強いられた。

先頭の大倉が徐々に後続との差を広げていく一方、3番手を走る能塚もすぐに渡辺をかわして2番手に浮上。さらにレース時間が5分を過ぎたころ、5番手から追い上げてきた#38浅井亮太(BLUCRUフライングドルフィンサイセイ/ヤマハ YZ450F)が渡辺をパスし3番手へと順位を上げる。レース終盤には#9小方誠(TEAM HAMMER/ホンダ CRF450R)が浅井を猛追し一時は前に出るも、浅井が抜き返し3位を守りきった。結果、大倉は危なげない走りでトップチェッカーを受け、今シーズン初勝利を獲得。2位に能塚、3位には浅井が入賞し、IA1クラス1年目にして初表彰台を獲得した。

ヒート2は好スタートを決めた大城がレースをリード。続いて大倉、#10内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS/カワサキ KX450)、能塚、浅井、ウィルソンという順で追いかける展開となった。大城は安定した走りで後方との差を拡大し、単独走行へと持ち込む。一方、序盤で3番手に浮上した能塚が2位を走る大倉に迫り、レース時間残り9分を切ったところで接近戦を展開すると、走行ラインを交差させながら隙をついて2番手に順位を上げた。大城、能塚、大倉というトップ3が固まる中、後方から横山が怒涛の追い上げを見せ、内田、ウィルソンをかわしレース終盤に大倉をロックオン。徐々に距離を縮め、チェッカーを受けるまで攻めきった横山だが、大倉が3位を守り抜きゴールを果たした。結果1位大城、2位能塚、3位大倉という順位でフィニッシュ。大城は約3年ぶりとなる勝利を手にした。

#4大倉由揮
「予選で1位になれたことが自信になって、決勝にも良い影響が出たと思います。トップを走っている時は割と落ち着いて走れていました。後ろから能塚くんが来ていて、向こうが距離を詰めてきていたので僕も頑張ろうと走っていたら割と差が詰まらなくて、そこで思ってる以上に乗れてるかも、と気づきました。後ろとの差が開いていたので、最後まで安心して走れました。嬉しいです。ヒート2は3周目くらいで飛石が鼻に当たって、痛いし血が止まらなくなってしまって、そこで結構心が折れてしまいました。走り切れるか不安になり、そこでミスも多くなってしまって、後の能塚くんとも差が縮まってしまいました。ただ、諦めるなと自分に言い聞かせて走り切りました」

#8大城魁之輔
「ヒート1はスタートで出遅れて、クラッシュしているところに突っ込んでしまって、追い上げましたが6位でした。悔しかったですが、追い上げのライディングも調子良かったので悪くない感触はありました。ヒート2はスタートを上手く決めることができて、トップに立ってからも自分のライディングに集中して走り切りました。開幕戦から調子は良かったのですが、ずっと良い展開に持っていくことができなくて。調子が良いから勝てる、いけると毎回思うのに、レースでは上手くいかなくて、こんな順位を走っているのはおかしい、良くないと焦って空回りして、レースが終わった後も自分ダメだったな……と、悪循環にハマっていました。ただ周りの方々が『いつも通り走れば勝てるよ』と声をかけてくれて、それを信じて今回リラックスして走れたというのは大きかったです。優勝できて素直に嬉しいです」

#5能塚智寛
「耐えたレースでしたね。事前テストした時に転倒して膝を陥没骨折してしまって、完治していない状態で走っていたので、耐えたな、と思います。結果は今シーズンの中で一番良くまとめられたので、よかったと思います。ただどっちのヒートも前に1位が見えていたので、もっと圧倒的な速さが欲しいなと思いました。開幕からリザルトは上向きなのですが、怪我の影響も感じていて、もうひとつふたつ上の走りができたらと思います」

#38浅井亮太
「IA2クラスで初表彰台に立ったのもここのコースで、今回も初表彰台登れて、縁があるなと思います。事前練習の時は周りのライダーが速くて、実力の差はなかなかそう簡単には埋まらないなと思っていたので、正直まさか表彰台に登れるとは思ってませんでした。ヒート1でスタートで前に出られて、2台ほどパスできて、3位になれたのはシンプルに嬉しかったです。後ろから追い上げてくるライダーもいるだろうなと思っていたのですが、15分、25分と過ぎて、ようやくこれはもう表彰台行くしかないと思って頑張りました。小方選手に抜かれた時は抜き返せるかわからなかったのですが、そこまで差が開かなくて隙も見えたので、ここだ! って全開で突っ込みました。450ccのマシンに乗り換えてから難しさも感じていたのですが、KYBさんやチームメカニックのおかげでセッティングが合うようになって、今回も調子よくて。そこでチャンスをしっかり掴めたというのは自信になりました」
IA2
中島漱也とブライアン・シューが勝利を分け合う
IA2クラスも30分+1周の2ヒート制で行われた。今大会にはドイツ出身の#53ブライアン・シュー(Auto Brothers/GASGAS MC250F)が開幕戦ぶりに出場するということで、トップ争いの行方に注目が集まった。

ヒート1ではシューがスタートからトップを快走。中島が2番手で追走する展開となり、その後ろに#2横澤拓夢(TKM motor sports いわて/ホンダ CRF250R)と#4田中淳也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松/ヤマハ YZ250F)が続く。シューはクラス内唯一の1分58秒台を記録するなど他を圧倒するスピードでレースをリードするが、残り13分というところでチェーンが外れ、マシンを止めてしまう。これにより中島がトップ浮上。後方との差も開いていたため、独走状態でレースが進行した。一方レース終盤には2番手を走る田中に横澤が迫る。一時、横澤が前に立つシーンもあったが、残り3分というところで田中が再び2番手に浮上。結果、中島、田中、横澤の順でゴールを果たした。なお、シューは大幅に順位を落としたが、再スタート後も驚異的なペースで前を走るライダーを次々と抜き去り、最終的に6位まで順位を上げてフィニッシュ。

ヒート2は、中島が好スタートを決めて前に出ると、続いて田中と#6鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東大阪/カワサキ KX250)が追いかける展開。シューはスタートで出遅れ9番手以降からの追い上げを強いられるが、1周目から順位を上げていく。その追い上げペースは凄まじく、レース時間が半分を過ぎた頃には2番手に浮上し、前をゆく中島をパス。トップに立った後も安定した走りで差を広げ、そのままトップチェッカーを受けた。結果1位シュー、2位中島、3位田中という順でレースを終えた。

#53ブライアン・シュー
「ヒート1はチェーンが外れてしまって、自分で直してなんとか再スタートできました。ヒート2もスタートが上手く行かなかったけど、頑張ってかわしてトップに立つことができてよかったです。このコース自体初めて走りましたが、すごく好きで楽しんで走ることができました」

#1中島漱也
「悔しい。悔しいけど、しっかり負けすぎて逆に清々しいです。ヒート 1は前半からブライアンのペースが早くてじわじわ離されてる感覚があって、ここでしっかり差をつけられたらもう勝てないなと思ったので、なんとか5秒以内で抑えようと頑張りました。中盤ぐらいから自分もペースが上がってきて、あんまり離されなくなってきた時に向こうのミスがありました。ラッキーですけど、ブライアンが出てるレースで勝てたのは嬉しかったです。ヒート2は、自分がブライアンの後ろから前に出られることはないと思って、スタートが大事だと意識していたので、そこでしっかりスタートで前に出れたのは良かったです。後ろからじわじわ来てるというのは分かっていたので、ちょっと走りも硬くなってしまいました。ただ、それ以前にスピードの差が大きかったですね。特にライン取りが違っていくて、大きく回ってスピードを乗せて走っていたのが自分との違いだと思います。一緒のコース走ってそれを感じられたのは自分にとって実になりましたし、この負けがあった状態でインターバルに入れるっていうのは、むしろ自分にとって良かったと思います。もう、すぐにでも練習したいです。次に向けて燃えたぎってますよ」

#4田中淳也
「まず昨日の予選でスタート失敗して、6位までしか追い上げられず。グリッド順が11番目だったので、スタートが心配だったんですけど、とりあえず両ヒートとも3・4番手ぐらいで出れました。ヒート1は前にいた横澤選手ーをパスすることができなくて、結局最後まで時間かかっちゃって、なかなか難しいレースでした。ラスト5分ぐらいでちょっと頑張って無理しようかなと思って、フィニッシュジャンプを勢いつけて飛んで抜かしました。ただ、そこでもうトップ集団には結構離されていたので、悔しい結果に終わりました。ヒート 2はスタートからすぐに2番手に上がれて、ヒート1とは違う展開で、置いていかれはしなかったのですが、中盤でペースが乱れてミスも増えてしまいました。課題が明確になったレースでしたが、とりあえず両ヒートとも最低限の目標の表彰台に上ることはできたので良かったと思います」
IB OPEN
全く異なるコンディション、稲迫凛と島袋樹巳がそれぞれ初優勝を獲得
IB OPENクラスは20分+1周の2ヒート制で行われた。決勝ヒート1が行われた土曜日は雨の影響でマディコンディション、日曜日に行われた決勝ヒート2はドライコンディションと、路面への対応力が試されるレースとなった。

ヒート1では広島が地元の#17稲迫凛(BIKE SHOP JUN/ホンダ CRF450R)が序盤からトップを走行していたが、その後ろにつけていた#15酢崎友哉(成田MXパーク アシタプランニング/カワサキ KX450)が隙をついて前に出る。3番手には#7原國翼(TWISTER Racing with YSP京葉/ヤマハ YZ450F)がつき、#58 名島 玖龍 (レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ250F)と3番手争いが展開された。レース終盤まで酢崎がトップを走行するが、稲迫がペースを上げて酢崎との差を着実に詰めていく。両者の攻防戦が激しくなる中、稲迫がトップに浮上。酢崎も最後まで諦めることなくアタックするが、稲迫が守り切り1位でフィニッシュし、自身初優勝を獲得した。2位には酢崎、3位には原國が入賞。

ヒート2では#2島袋樹巳(Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250F)が好スタートを決め、序盤からトップを走行。さらに酢崎、#12長崎有優(TSFレーシング/カワサキ KX250)が後を追う展開となった。島袋がリードを広げる中、長崎が酢崎をパスして2番手に浮上。さらにスタートで出遅れた#14笹谷野亜(TKM motor sports いわて/ホンダ CRF250R)が追い上げを見せ、長崎と酢崎をロックオンすると、レース時間が10分を経過した頃に2番手へとポジションを上げる。島袋と笹谷のトップ2台はそれぞれ単独走行となり、そのままチェッカー。3番手には5番手から追い上げた#59豊丸良(トヨオカレーシングwith Free/CRF450R)が入賞を果たした。島袋にとってはこれが自身初自信初優勝。さらに豊丸も初表彰台を獲得した。

#15酢崎友哉
「ヒート1はマディコンディションで、自分が得意とする状況でした。スタートで前に出られて、ずっとトップを走っていたのですが、最後に抜かされてしまいました。ヒート2はヒート1と真逆のドライコンディションになったのですが、ここでもスタートが決まって上位を走ることができました。ヒート1もヒート2も、序盤で後ろのライダーを引き離す走りが今の自分に足りていないなと思いました。ただ、成田モトクロスパークでの練習が生かされて、初めてのコースで総合優勝も獲得できてよかったです。また次戦に向けて練習を重ねていきたいと思います」

#2島袋樹巳
「やっと勝てました。スタートで前に出ることができれば勝てると思っていたので、スタートに集中して挑みました。それが実って、ヒート2は単独でずっとトップを走ることができました。後ろを気にしてしまってなかなかペースを上げることができませんでしたが、気にしすぎたら絶対に追いつかれてしまうと思ってなるべく前に意識を持って走っていました。優勝できて嬉しいです。次戦はチームの地元になるので、次は両ヒート優勝できるように頑張ります」

#17稲迫凛
「IB2年目で、これまでのレースでは予選落ちがあったりと調子が悪かったのですが、地元ということで乗り込んで挑みました。最後ちょっと自分がバテてしまって、酢崎選手に追いつかれて抜かれそうな場面もあったんですけど、なんとか耐え切れました。自分は最終コーナーが得意だったので、そこで勝負仕掛けられて、勝てて嬉しいです」

#14笹谷野亜
「ヒート1はスタートで出れなくて、ヒート2ではそれを改善して挑みました。そこまで上手く決めることはできませんでしたが、追い上げて、とりあえず2位になれてよかったです。ヒート2が始まってから10分くらいでふくらはぎが攣ってしまって、泣きそうになりながら走ってました(苦笑)。ただ、ヒート1の悔しさを晴らそう、なんとか前に食くらいついていこうという思いで走り切れました」

#7原國翼
「IB OPENは5〜6年目になるのですが、初めて表彰台に登れました。450ccに乗り換えてスタートも前に出られて、そのまま後ろを引き離していきたかったのですが、ライン取りが上手くいかず最初の2周のペースが遅くなってしまって、前の2人に全然ついていけませんでした。表彰台には立てましたが、自分にとっては喜べない結果です。一度、回名島選手に抜かされたのですが、彼の転倒もあって3位でした。ただ、監督の渡辺学さんにマディコンディションでの乗り方など実践的な部分まで教わったので、今回はそれが生かされたと思います」

#59豊丸良
「ゴールデンウィークずっと広島で練習して乗り込んでいたので、それが結果に出せました。自分はマディが苦手なので、ヒート2はドライコンディションになって良かったです。特にラムソンジャンプを飛んだ後が得意で、練習から上手く走れていたところで前のライダーを抜くことができて、初表彰台獲れて嬉しいです。」
LMX
川井麻央が4連勝、シーズン前半戦を完全制覇

レディースクラスは15分+1周の1ヒートで行われた。レースでは#6箕浦未夢(TEAM ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)が好スタートを決めて序盤からレースをリード。川井は2番手につき、3番手には#12大久保梨子(KTM TOKAI RACING with ゆめチャンネル&331/KTM 85SX)が続いた。箕浦がペースを作りながらトップを走行し、川井が追走する展開となったが、レース中盤に入ると川井が箕浦との差をさらに詰め、隙をついてトップに浮上。箕浦は川井を追いかけるが、バックマーカーに苦戦しその差は徐々に開いていく。トップ3台の間隔は開き、結果、川井は最後まで集中力を切らすことなくトップでチェッカー。箕浦が2位、大久保が3位表彰台を獲得した。なお、川井は開幕から4連勝目をマーク。シーズンの前半戦を完全勝利で終えた。

#1川井麻央
「結構辛いレースウィークだったんですけど、ここで勝たないとダメだなってしっかり切り替えてレースに臨みました。ただ、ミスが多くて、一回転倒しそうになった時もあったのですが、ここで負けられないという気持ちで耐えました。今回コースコンディションが予選と決勝で全く違って、マシンのセッティングを出すのがすごく難しかったです。チームのみんなが見てくれたおかげで走り切れました。東福寺さんのウエアを着るということは決めていて、勝つからウエアを貸してくださいと約束していたので、1位になって、約束を守れて良かったです。」残りのレースも自分の走りができれば勝てると思うので、シーズン最後までしっかり戦い抜きます」

#6箕浦未夢 (TEAM ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)
「予選ではスタートが上手くいったのですが、決勝は少し遅れてしまって、スタート直後に隣に川井選手や大久保選手がいたのが見えました。前に出れないかと思ったのですが、とりあえず最初だけでもと思って、意地で前に出ました。その後は、後ろに川井選手がついていて、自分の苦手な場所も見られてるなと思いながら走っていました。そんな中ミスした時に一気に抜かされてしまって、すごく悔しいです。その後もついていきたかったのですが、コンディションが予選や練習と違ってくて、パッシングポイントもあまりなくて、バックマーカーを抜くことができずに差が広がってしまいました。インターバルに入る前に一勝したかったので悔しいです」

#12大久保梨子 (KTM TOKAI RACING with ゆめチャンネル&331/KTM 85SX)
「スタートから出られてずっと3位独走でいけたのですが、後ろから他のライダーが来きていることも感じていて、自分の体力が全然無いなと実感しました。インターバル期間でしっかりしk狩とトレーニングを積みたいと思いまsす」
CX(チャイルドクロス)
安定感のある走りが光った細野と竹内が優勝
チャイルドクロスは排気量50cc以下の国産4ストロークエンジンバイクで競うAクラスと、外国メーカーの2ストロークエンジン車両に加えていくつかの許可された電動モトクロッサーで走るBクラスの混走で行われる。

スタートで前に飛び出したのは#35細野楓(GASGAS MC-E5)。クラスの中でも群を抜く速さで周回し、トップを快走する。一方、スタートで出遅れた#59広野康輝が追い上げ2番手を走行。しかし途中で転倒し、#27和田寧翔(TSKレーシング/KTM SX-E5)に前を譲ることとなる。広野はすぐに復帰し、レース終盤にはクラス内トップタイムを記録するスピードで追い上げ、最終ラップには和田に接近するが、和田がポジションを守り切ってゴール。細野が優勝を獲得し、2位和田、3位広野という順位でレースを終えた。

一方Aクラスはスタートから#97竹内真菜(スズキ DR-Z50)がレースをリード。#88森川凜人が2番手につけるが、竹内がすぐにその差を拡大し単独走行へと持ち込む。コース路面に苦戦するライダーも多く見られる中、竹内は安定感のある走りでトップを譲ることなくチェッカー。2位森川、3位#28亀山蒼(Tortoise Racing/ホンダ CRF50F)という順でフィニッシュした。
2st125
三村が圧倒的速さでレースを制す
2ストローク125ccのみで競い合う2st125クラス。決勝は土曜日、マディコンディションの中で行われた。エントリーリストを見ると元カワサキのファクトリーライダーや現役の地方選手権ライダーなど実力のあるライダーが揃い、誰が優勝を手にするのか注目が集まった。

スタートから前に出たのは#300三村省悟(IMC.BIKE with みむらさんち。/ヤマハ YZ125)。続いて#12高原佳紀(with T-factor/カワサキ KX125)、#92齋藤朝陽(ヤマハ YZ125)が追いかける。三村は序盤からペースを上げて走行しリードを拡大。ベストラップタイムを見ると、他のライダーよりも10秒ほど速く、他を寄せ付けない強さを示す。一方、レース中盤で#259古川寛(グリーンシャドウ/カワサキ KX125)が6番手から追い上げ、3番手に浮上。結果、1位三村、2位高原、3位古川という順でチェッカーを受けた。
次戦は約3ヶ月間のインターバルを挟み、9月20〜21日に開催される。シーズン前半戦の結果を受け、このインターバル期間で各ライダーがさらなる調整を行ってくることは間違いない。激戦が期待される第5戦の行方も楽しみにしていてほしい。