4月19日、熊本県にあるHSR九州にて、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第2戦HSR九州大会が開催される。

第2戦の舞台となるのは、熊本空港から車で約30分の好立地に位置するHSR九州である。広大な土地をフルに活用したダイナミックなジャンプや幅の広いコーナー、ライダーの技量が試されるリズムセクションなど多彩なレイアウトが特徴であり、全日本屈指のハイスピードバトルを間近で体感できる点は、観客にとっても大きな魅力だろう。

全5クラス、1DAY開催

第2戦は、開幕戦に続き、予選と決勝を1日で行う1DAY開催だ。開催クラスは、公認クラスのIA1・IA2・レディース・IB OPENクラスに加え、ホンダ CRF125F ワンメイクレースとして「Pro HondaプレゼンツCRF125Fミーティング」が行われる。IA1・IA2クラスは30分+1周の2ヒート制、IB OPENクラスは20分+1周の2ヒート制、レディースクラスは15分+1周の1ヒート制で、予選は全クラスタイムアタック形式で行われる。タイムアタック予選は通常のレース形式とは異なり、1周のタイム順で順位が決まる。前走車がおらずタイムを出しやすいクリアラップを狙うのが定石だが、各選手はそのタイミングを見計らいながら走ることになる。決勝の結果を大きく左右するグリッド順が決まるため、予選での戦略も見どころだ。

IA1

混戦のトップ争いを抜け出すのは誰か

開幕戦を振り返ると、IA1クラスは全3ヒートで勝者が入れ替わる混戦となった。ヒート1ではIA1クラス2年目の#311西條悠人(Kawasaki PURE TECH Racing/カワサキ KX450)が自身初の優勝を獲得。続くヒート2では、2025年チャンピオンの#1大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)が、ヒート3では今季からヤマハのファクトリーチームに加入した#3大城魁之輔(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が今季初勝利を挙げ、実力伯仲のシーズンを予感させる開幕となった。

第2戦が行われるHSR九州ではどんなバトルが繰り広げられるのか。2025年を振り返ると、30分+1周の2ヒート制で行われたレースで、#2ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)が両ヒートともに優勝を飾り、#97内田篤基(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450SR)も2ヒート表彰台に登った。さらに総合順位を見ると、4位には大倉、5位には大城、6位には西條が並んでいる。全日本モトクロス選手権のレーストラックの中でも極めてワイドでスピードが乗るこのHSR九州、誰が先に抜け出すのか、それとも新たな勝者が生まれるのか、レースの行方は見逃せない。

IA2

まだまだ読めないトップ争い

IA2クラスでは、開幕戦ヒート1で#55田中淳也(YAMAHA BLUCRU RACING TEAM YSP浜松BOSSRACING/ヤマハ YZ250F)が序盤にトップへ浮上すると、安定した走りで独走状態を築きそのまま勝利を収めた。一方、ヒート2では#51柳瀬大河(Honda Dream Racing/ホンダ CRF250R)がスタートからトップを譲らないレース運びで優勝を飾った。柳瀬が総合1位、田中が総合2位と、両者が今季のタイトル争いを引っ張る存在であることを印象づける一方、表彰台に登った#48渡辺陵(BLU CRU Team Pitin with M:F/ヤマハ YZ250F)や#53福村鎌(TeamSBE/スズキ RM-Z250)、#240横澤拓夢(Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports/カワサキ KX250F)らの調子の良さも目立ち、次戦の鍵を握ることになるだろう。

なお、2025年のHSR九州大会では、昨年シリーズを通して参戦したブライアン・シューと2025年チャンピオンの中島漱也がトップ2を占める中、横澤が2ヒートともに表彰台を獲得している。しかしその後ろには田中や#122鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東大阪/カワサキ KX250)、#46吉田琉雲(Bells Racing/ホンダ CRF250R)らがついており、第2戦で誰が前に出てもおかしくない。

LMX

勢いに乗る川井、第2戦の行方は

レディースクラスは、開幕戦でディフェンディングチャンピオンの#1川井⿇央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)が冷静な追い上げで逆転勝利を収め、今年もその強さを示した。第2戦に向けて川井は「オフシーズンはこれまでにないほど乗り込みました。第2戦に向けても事前練習に結構行く予定ですし、ハイスピードコースは得意です。開幕戦で勝てたのでこの調子でいけると感じています」とコメント。開幕戦での勝利が自信に繋がり、第2戦はさらに調子を上げてくるだろう。

一方、開幕戦でホールショットを獲得した#2箕浦未夢(Team ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)や、箕浦と優勝争いを繰り広げ、一時トップに立った#14川上真花(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ85LW)の実力の高さもクラス内で際立っている。いかにして川井の牙城を崩すか、その戦略に注目が集まる。

IB OPEN

今季初開催、毎年変わる勢力図に注目

IB OPENクラスはIA昇格を目指して競い合うクラス。その昇格枠は「シリーズランキング上位5名」と、狭き門である。ライダーは昨年から引き続き出場するライダーに加え、各地方選手権のナショナル(NA)クラスから昇格したライダー、または全国大会ジュニアクロスとノービス(NB)クラスで優勝し飛び級をしたライダーも参戦する。昨年のシリーズランキング上位5名はIAクラスに昇格し、各地方でしのぎを削ってきた若手ライダーたちが集まるこのクラスは、毎年顔ぶれが変化し、シーズンが開幕するまでその勢力図は未知数である。

酢崎友哉(2025年開幕戦時の写真)

第1戦の開催クラスがIA1・IA2・レディースクラスの3つのみだったため、IB OPENクラスにとっては第2戦が今シーズンの開幕戦となる。今年のエントリーリストを見ると、昨年3回表彰台を獲得し、シーズンを通して上位争いを繰り広げた#1酢崎友哉(成田MXパーク アシタプランニングMS/カワサキ KX450)をはじめ、優勝経験のある#12稲迫凛(BIKE SHOP JUN/ホンダ CRF450R)など2025年に活躍したライダーが名を連ねている。

一方、今年からIB OPENクラスに参戦するライダーを見ると、各地方選手権の2025年ナショナルクラスチャンピオンとして、関東から#57木村優希(TeamPowerBand/カワサキ KX250)、中部地方から#80水野零埜(ZEROPOINTRACINGwithysp名古屋北/天白/ヤマハ YZ250F)、九州地方から#62今岡陸駆斗(Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250)が出場する。さらに、モトクロス全国大会のジュニアクロスで優勝した#51江藤彪之介(★MOTION RACING★/ヤマハ YZ125)と、#69外間匠(T.E.SPORT/ホンダ CRF250R)が飛び級昇格し、IB OPENクラスにエントリーしている。IA昇格への大事な一歩を踏み出す第2戦、各ライダーたちの活躍から目が離せない。

◾️D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第2戦 HSR九州大会 大会情報

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