10月10〜11日の2日間、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026第8戦 TOKIO INKARAMI Super Motocrossが、埼玉県川越市のオフロードヴィレッジで開催された。公認クラスのIA1/IA2/IB OPEN/レディース(LMX)に加え、承認クラスのJX(ジュニアクロス)、K65(キッズ65)、CX(チャイルドクロス)、CRF125Fミーティング、Yamaha YZ125 BLU CRU Cup、ファンバイクの全10クラスが実施された。

コースは2024年第7戦のレイアウトをもとにした「スーパーモトクロス」仕様で、タイトなコーナーと連続するジャンプで構成された。IA1とIA2は時間ではなく周回数で区切る10周×3ヒート制、IB OPENは15分+1周の2ヒート制(ヒート1を土曜、ヒート2を日曜に実施)、レディースは10分+1周の1ヒート制。決勝日の日曜は晴れて気温が上がり、昼休みとヒート3の前に散水がおこなわれた。ヒート1で踏み固められた走行ラインに水が撒かれたことで路面はつるつるになり、午後のヒートはラインを外した瞬間に滑るコンディションとなった。

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2026第8戦 TOKIO INKARAMI Super Motocross
日時:2026年10月10〜11日
会場:オフロードヴィレッジ(埼玉県)
天気:土曜/日曜:晴れ
観客動員数:10020名(うち観客4997名)

IA1

下田丈がパーフェクトウィン、ジェイ・ウィルソンがランキング首位を奪還

IA1クラスは10周×3ヒート制でおこなわれた。今大会には2025年AMAスーパーモトクロス選手権250クラス王者の#30 下田丈(Honda HRC Progressive/ホンダ CRF450R)が参戦し、日曜朝の公式練習兼タイムアタック予選では、下田が1分16秒978のトップタイムをマーク。2番手に#2 ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)、3番手にAuto Brothersから出場したフランス出身の#102 ブライス・メイリン(Auto Brothers/GASGAS MC450F)が続いた。

ヒート1、ホールショットを奪ったのは#386 横山遥希(カワサキプラザ鳥栖&グリーンシャドウ/カワサキ KX450)。下田は1コーナーでアウト側へ押し出され、6番手あたりから追い上げる展開となる。横山が快調なペースでトップを走る一方、ウィルソンと下田も徐々に順位を上げていく。レース中盤、ウィルソンと下田が横山に迫り、三つ巴のトップ争いを繰り広げる。3人が横並びになってラインを交差させる中、下田が2人の間のラインを上手く抜け出しトップに躍り出る。さらにウィルソンも横山の隙をついて2番手に浮上。下田に食らいつくが、下田もペースを上げて後続を引き離し、2位のウィルソンに1秒507差をつけてチェッカーを受けた。2位ウィルソン、3位横山という順位でフィニッシュ。4位には#3 大城魁之輔(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/ヤマハ YZ450FM)。ランキング首位の#1 大倉由揮(Honda Dream Racing Bells/ホンダ CRF450R)は終盤まで4〜5番手を走っていたが、最終ラップに3番ポスト立ち上がりのテーブルトップで転倒し、7位でゴールした。

ヒート2、スタートを決めた下田が、ホールショットからそのまま独走態勢に持ち込む。2番手には#97 内田篤基(Team Kawasaki R&D/カワサキ KX450SR)、3番手に大倉が続きトップを追いかける展開。スタートで出遅れたウィルソンは7番手から追い上げを強いられるが、前を走るライダーを次々にかわして、7周目には内田、大倉との2番手争いに加わる。レース終盤、大倉が4番ポストで内田をかわして2番手に浮上。ウィルソンも内田を攻略し、ランキング首位を争う2人の一騎打ちとなった。ファイナルラップ、ウィルソンが大倉の前に出ると、追う大倉は4番ポストで転倒。その間に下田は1分20秒866のファステストラップを刻みながら後続を引き離し、10秒333差で2連勝を飾った。2位ウィルソン、3位には終盤に内田をかわした横山がポジションを上げてチェッカーを受けた。なお、大倉はすぐに再スタートして5位でゴールした。

ヒート3では内田が好スタートを決めレースをリードする。1周目は内田、下田、横山の順で通過。大倉もスタートから内田を追いかける位置につけていたが、1周目に転倒し15番手からの追い上げを強いられる。下田は冷静に内田をかわしてトップに浮上。さらに横山、ウィルソンも内田をかわして順位を上げる。2番手の横山は4周目にファステストラップを記録して下田を追うが、下田もペースを上げて差を広げる。横山も食い下がるが、結果下田がトップでゴールし、3ヒートすべてを制した。一方2位争いは、ウィルソンが徐々に横山との差を詰めると、最終ラップで順位を上げ、下田、ウィルソン、横山という結果でレースを終えた。

なお、ランキングを見ると、3ヒートで96ptを獲得したウィルソンが638ptで首位に返り咲き、74ptにとどまった大倉が621ptと17pt差で続く。チャンピオン争いは2ヒートで争う最終戦で決まることとなる。

#30下田丈
「ヒート1ではスタート直後の1コーナーでジェイさんに外へ押し出されて、出遅れてしまいました。散水はヒート2とヒート3の前にされていて、コースコンディションはかなりタフでした。何回か危ない場面があったので、すぐに修正して、ミスをしないことに集中して走るタイプのコースでしたね。3ヒートともめちゃくちゃ楽しかったです。暑い中、観客のみなさんが足を運んでくれたことは、ライダーみんなにとってもエネルギーになっています。このようなイベント、そして機会を作っていただいたコースビルダーの方々、マーシャルのみなさん、プロモーターのみなさんに本当に感謝しています」

#2ジェイ・ウィルソン
「ヒート1は丈(下田丈)と戦えて楽しかったけど、ヒート2とヒート3はスタートが決まらず、彼にも届かず、ずっと追い上げる展開になってしまった。それでも3ヒートを2位で終えられたことは、チャンピオン争いを考えれば勝ちに等しいし、ランキングトップにも戻れたのでよかったよ。今シーズンは、前に進んだと思ったらまた後退する、の繰り返しで、バイクに乗っていても心地が悪かったんだ。でも今日は昔の自分に戻れた感覚があるし、心地よく走ることができた。ヒート2とヒート3は散水でコースが滑りやすくて、どのコーナーにも良いラインは1本しかなく、そこを外れたらまったくトラクションがない。みんなが同じラインをなぞるから、抜くのは難しかったよ。最終戦に向けてフィットネスも、ベースの走りも、かなりいい状態にある。ハーリングスの参戦はすごく楽しみだし、また学べるチャンスだと前向きに捉えているよ」

#386横山遥希
「ヒート1とヒート3はスタートで前に出られたんですけど、ヒート2はいまいちでした。散水がかなりきつくて、プッシュしたくてもできなかったというのが正しいのかもしれません。鎖骨がまだちゃんと治っていないのと、ネイションズから時差ボケでなかなか寝られない日が続いて、体調もあまり良くない中でのレースでした。カワサキの250ccと450ccの乗り換えの経験はなくて、思うような乗り込みもできていなかったので不安はあったんですが、冷静に、スムーズに走ることを意識してレースを組み立てられたと思います。下田選手が速くて1位は届きませんでしたが、2位はいけたと思うので、全ヒート3位で終えたのは悔しいですね。ヒート3で最初にベストラップを出したのは自分だったと聞いたので、序盤のスピードは良いと感じています。次戦までは時間があるので、まずはしっかり体を治して、乗り込んで、挑みます」

IA2

柳瀬大河のチャンピオン決定、横澤拓夢が約2年ぶりの勝利

IA2クラスも10周×3ヒート制でおこなわれた。A組・B組に分かれた公式練習兼タイムアタック予選では、A組は#51 柳瀬大河(Honda Dream Racing/ホンダ CRF250R)が1分17秒293、B組は#240 横澤拓夢(Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports/カワサキ KX250)が1分17秒226でそれぞれトップとなった。

また、2022年IA1チャンピオンの#317 富田俊樹(Blue Lab./ヤマハ YZ250F)と#166 星野優位(Blue Lab. / レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ250F)が新型YZ250Fでスポット参戦。さらに、Auto Brothersから#103 ユーゴ・マンザト(Auto Brothers/GASGAS MC250F)が出場し、上位争いに注目が集まった。

なお、ランキング2位の#55 田中淳也(YAMAHA BLUCRU RACING TEAM YSP浜松BOSS RACING/ヤマハ YZ250F)は怪我のため今シーズンを離脱することとなった。これにより柳瀬が今大会でチャンピオンを獲得する可能性が高まった。

ヒート1、柳瀬がホールショットを獲得すると、1周目から後続を引き離す。2番手に横澤、3番手に#122 鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東大阪/カワサキ KX250)という順位でレースが進む。柳瀬は他のライダーより1秒ほど速いラップタイムを記録。群を抜いた走りで単独走行に持ち込みそのままフィニッシュ。今季11勝目を挙げ、連勝を6に伸ばした。

一方、3番手争いは鴨田翔に#56 森優介(Team ITOMO with オフロードピット那須/ホンダ CRF250R)とマンザトが迫る。4周目に横並びのバトルを繰り広げる中、鴨田が転倒を喫し後退。その後マンザトが森を捉えて3位に浮上するが、レース終盤にかけて富田が7番手から追い上げる。冷静な走りで9周目には3番手へ浮上しチェッカーを受けた。

ヒート2は横澤がホールショットを決め、柳瀬が2番手で続く展開。散水の影響で滑りやすく難しい路面の中、柳瀬は横澤のインをついて抜きにかかるが、横澤も前を譲らない。レース終盤まで2人の攻防戦は続くが、横澤が8周目にファステストラップを記録し柳瀬を引き離す。結果、横澤が今季初優勝を獲得。横澤のヒート優勝は2024年第6戦以来、約2年ぶりとなる。2位柳瀬、3位は2ヒート連続で富田が入賞を果たした。

ヒート3は柳瀬がスタートから前に出る。2番手に鴨田、3番手に#48 渡辺陵(BLUCRU TeamPitin with M:F/ヤマハ YZ250F)が続き、横澤は少し出遅れるが、渡辺との3番手争いを制して5周目に3番手へ浮上する。トップ3の差はだんだんと開き、柳瀬は1周目から鴨田との差を広げてそのままトップでゴール。2位鴨田、3位横澤という順位でレースを終えた。

そして3ヒートを終えた時点で柳瀬のIA2チャンピオンが決定。柳瀬は今季、IA2で12回のヒート優勝を挙げている。2006年以降のIA2で年間12勝を上回るのは、2022年ジェイ・ウィルソンの15勝と2015年富田俊樹の14勝だけで、次戦の2ヒートを両方制すれば富田が持つ日本人最多記録に並ぶことになる。

#51柳瀬大河
「田中(淳也)選手が怪我をして欠場したことでチャンピオン獲得の可能性があるということは知っていましたが、焦らず、あまり意識をしないようにしていました。コースがリスキーで、1回転んだら一気に順位を落とす感じだったので、最後の最後まで気が抜けなかったです。無事に終えられて、チャンピオンを獲れて嬉しいです。スタートがすごく大事なコースで、3ヒートともちゃんと決められたのが大きかったです。拓夢くん(横澤拓夢)とは去年までずっとチームメイトで、一緒に練習する機会も多かったんですけど、ヒート2で抜くことができなくて悔しかったです。ここだというところを決めきれなかったのが一番の課題です。最終戦はしっかり勝って、2ヒートとも勝って終われるように頑張ります」

#240横澤拓夢
「ヒート2で勝てたのは嬉しいですが、これまでたくさんテストをしてきて、ようやくマシン作りがうまく決まって、練習での感触もよかったので、3ヒート優勝できなくて、チャンピオンも獲られてしまって、悔しさのほうが大きいです。サスペンションの仕様とエンジンがまとまってきて、タイヤも前回からピレリのムースタイヤを履いています。エンジン、車体、タイヤの三本柱がだいぶ揃ってきたので、だからこそ悔しいですね。ただ、ピレリのタイヤがIAクラスで勝ったのは初めてだと聞いて、その結果を残せたことは嬉しいです。今回で手応えを掴んだので、次戦もいいバトルができたらと思います」

#317富田俊樹
「おじさん、頑張りました。真面目な話をすると、新型のYZ250Fで、完全なスタンダード仕様で戦いました。スタンダードでもこれぐらいのポテンシャルはあるので、ぜひ買ってください。正直、表彰台に立てるとは思っていませんでした。今回の参戦に向けて、YZの開発グループの皆さんがすごく協力的で、安定した走りができました。ありがとうございました」

#122鴨田翔
「地元の皆さん、たくさんの応援ありがとうございました。ヒート1、ヒート2はトラブルもあってなかなか結果が出ず、パドックに戻っては落ち込んで、結構テンションが下がっていたんですけど、ヒート3はうまく気持ちを切り替えて、スタートから前に出ることができました。久しぶりに表彰台に乗れたので、終わりよければすべてよしということで、今は素直にうれしいです。最終戦では、チャンピオンになった柳瀬選手にチャレンジしていきたいと思います」

IB OPEN

外間匠が最終戦を待たずしてチャンピオンを獲得

IB OPENクラスは通常よりも5分短い15分+1周の2ヒート制でおこなわれた。

ヒート1は#2 藤本琉希亜(ウイリー松浦 with AXIS/ヤマハ YZ250F)と#62 今岡陸駆斗(Yogibo PIRELI MOUNTAIN RIDERS/カワサキ KX250)がスタートで前に出たが、2コーナーを抜けた直後に絡み両者ともに転倒。そこで抜け出したのは、#69 外間匠(T.E.SPORT/ホンダ CRF250R)と#66 永澤匠真(YSP浜松 with BABANASHOX/ヤマハ YZ125)だ。永澤が外間を追うかたちで周回を重ね、永澤は外間との差を少しずつ詰める。残り3周というところで外間がミスをし差が縮まるが、永澤のプレッシャーを振り切り外間が逃げ切ってトップでフィニッシュ。2位永澤、3位には#57 木村優希(TeamPowerBand/カワサキ KX250)が入賞を果たした。

ヒート2では、#17 長崎有優(Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports/カワサキ KX250F)と藤本がスタートで前に出る。永澤は2周目に2番手へ浮上してトップに迫ると、3周目にトップを奪う。一方、外間はスタートでやや遅れたが、序盤のうちに3番手争いに加わって前を追いかける。永澤、長崎、外間の3台が抜け出しトップ3を形成。外間が長崎をパスして2番手に上がると、ラスト2周で永澤との差を詰めて接戦に持ち込む。3番手争いも最終ラップまで続き、4番手を走る藤本が長崎に迫ったが、長崎が0秒831差で3位を守りきりゴール。結果、トップを守り切った永澤が優勝。2位外間、3位には初表彰台となる長崎が入りレースを終えた。

外間はこの大会を終えた時点で444pt。2位の今岡が日曜日朝の練習走行で負傷し欠場したことにより差が大きく開き、最終戦を待たずしてIB OPENチャンピオンに輝いた。

#66永澤匠真
「ヒート1は前を追いすぎて、自分の走りができずタイムも上がらなくて、追いついたり離れたりの繰り返しでした。自分の走りができればもっとペースをあげることができたし、トップに立てたと思うので悔しかったです。ヒート1は緊張して身体が固まっていましたが、夜にマッサージをしてもらって、だいぶ動けるようになって、ヒート2は落ち着いてスムーズに走れました。ヒート1の課題も意識していたんですけど、後半はかなり詰められて、ちょっと焦りました。全体的に振り返ると悔しさが残ります。次戦はIA2のトップタイムと変わらないタイムで走れたらいいなと思います」

#69外間匠
「チャンピオンはあまり意識していなくて、ただ勝つことだけに集中していたので、ヒート2にゴールした瞬間は、2位で終わって本当に悔しかったです。チャンピオンが決まったと言われた瞬間は嬉しかったですが、直後の今は悔しさのほうが大きいですね。ヒート1は逃げる形で、どれだけ自分の走りができるかというところを意識していました。ヒート2は真後ろまで追い上げていけるかなと思ったんですが、路面状況に気を取られてミスをしてしまったのがもったいなかったです。永澤選手には、スピードも体力も負けていないと思うので、次もいいバトルができるんじゃないかなと思います。チャンピオンを獲ったからといって気を抜かずに、最終戦も優勝を目指します」

#17長崎有優
「やっと表彰台に上れました。めちゃくちゃ嬉しいです。このコースにはあまり良い思い出がなくて、初めて走ったときは吹っ飛んでリタイアしていて、去年も上手くいかず、苦手意識があってヒート1はあまり結果が良くありませんでした。でもチームメイトの拓夢さん(横澤拓夢)が優勝したので、僕もいくしかないと思って挑んで、スタートを決めることができました。ホールショットで前に誰もいなかったので、あとは自分の走りに集中しました。今回の結果で苦手意識は克服できたと思います。次戦は地元の東北で、乗り慣れているコースなので、この勢いのまま臨みたいです」

#57木村優希
「オフロードヴィレッジは、第3戦で勝っていたので、3位という結果に終わって悔しいです。地元なので練習もたくさん来て、良いコンディションで臨めたんですが、コーナーが苦手な自分にとってはタイトコーナーが多い今回のレイアウトに少し苦戦しました。ヒート1はスタートで出遅れたんですけど、1周目で順位を上げることができて、そこからは自分のペースで安定して走れました。ヒート2は集団に埋もれてしまって、全然ペースを上げることができませんでした。このレースを終えて、自分はIA昇格できるかできないかの狭間にいるので、最後まで攻めて、IA昇格できるように頑張ります」

レディース(LMX)

川上真花が悲願の今季初優勝を獲得

10分+1周の1ヒート制で実施されたレディースクラス。予選では#14 川上真花(YSP浜松 BOSS RACING/ヤマハ YZ85LW)が1分30秒174でトップタイムをマークし、ランキング首位の#1 川井麻央(T.E.SPORT/ホンダ CRF150RⅡ)が2番手につけた。

決勝は#10 河合華翔菜(STORY RACiNG with ベイシストオート/GASGAS MC85)がホールショットを決める。川井も好スタートを決めて2番手で1コーナーを抜けると、河合をかわして1周目からレースをリード。#8 赤松樹愛(FACTORY BEAR RACING TEAM Y’s/ヤマハ YZ85LW)、川上、#2 箕浦未夢(Team ITOMO/ホンダ CRF150RⅡ)らがそのあとに続く展開となる。川上が川井との差を詰めていく中、川井がジャンプで転倒。6番手まで後退してしまう。代わってトップに立った川上は、そのまま後続を引き離し7秒753差でゴール。2位は箕浦、3位には#33 本田七海(TEAM KOH-Z/ヤマハ YZ85LW)が入り、川井は4位まで挽回してゴールした。今季7戦すべてで2位か3位に入りながら、勝利に手が届いていなかった川上にとって、待望の今季初優勝となった。なお、ランキングは川井が273pt、川上が257ptで、その差は23ptから16ptに縮まった。

#14川上真花
「もうハッピーです! 何回も1位を落として、2位ばっかりで、やっと、やっと勝てました。もう嬉しいしか言葉に出ないです。最高です! 最終戦のスポーツランドSUGOは自分の得意なコースなので、必ず勝って笑顔で終わります」

#2箕浦未夢
「10分のレースということで、全力で走って1位を狙っていたんですけど、スタートでちょっと出遅れてしまって、川上選手を追いかけたものの2位で終わってしまいました。あと1戦しかないですけど、まだまだ諦めずに戦うので、応援よろしくお願いします」

#33本田七海
「なかなか優勝が遠くて、表彰台にもなかなか上がれていなかったんですけど、ようやく上がれました。でも勝たないと意味がないので、最後のSUGOはしっかり勝って終われるように頑張ります。こうやってレースができているのも、富士電気工事様をはじめ、たくさんのスポンサーの方に応援してもらっているおかげなので、最後は勝ってお礼を言いたいと思います」

JX(ジュニアクロス)

齋藤輪がスタートから独走で実力を示す

ジュニアクロスは、#89 齋藤輪(CLUB Mr-BIKE/ジュニアベルズ/ヤマハ YZ85LW)がスタートから前に出て、周回ごとにリードを広げ、序盤のうちに独走態勢を築く。齋藤は10月2〜4日にフランスでおこなわれた「YZ BLU CRU FIM Europe Cup SuperFinale」に日本代表として出場し、12位という結果を残してきたライダー。その経験と実力をレースでも発揮する。一方、2番手争いは#22 開地隼敏(Team SBE/ヤマハ YZ85LW)と#7 古賀海里(TEAMぱわあくらふと/GASGAS MC85)の2人で繰り広げられ、序盤で2位に立った開地がポジションを守り切り0秒698差で古賀を抑えた。1位齋藤、2位開地、3位古賀でフィニッシュ。齋藤は20秒以上も差を開いての優勝となり、その実力の高さをレースで見せつけた。

K65(キッズ65)
阿部哲昇が37秒差で優勝

#26 渡辺京介(これぞ〜&治治屋+パベル/ヤマハ YZ65)と#4 齋藤稀(CLUB Mr-BIKE/クラブベルズ/ヤマハ YZ65)で、この2人がレースをリードした。しかし1周目のうちに#94 阿部哲昇(ハスクバーナ TC65)がトップに立ち、後続を引き離していく。2番手に#20 飯島寧人(レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ65)、3番手に#61 菊池朗以(Team NFS/ヤマハ YZ65)が続きレースが進行。トップ3台の差は徐々に開き、阿部は後続に37秒以上の差をつけてチェッカーを受けた。2位は飯島、3位には5位から追い上げた#23 松本有生(T.E.SPORT/ハスクバーナ TC65)が入賞を果たした。

CX

群を抜く速さで細野楓と齋藤光志が圧勝

チャイルドクロスは排気量50cc以下の国産4ストロークエンジンバイクで競うAクラスと、外国メーカーの2ストロークエンジン車両に加えていくつかの許可された電動モトクロッサーで走るBクラスの混走で行われる。スタートを決めたのは#35 細野楓(SHELL_REP/GASGAS MC-E5)。2番手に#21 髙村風生(KTM NAGOYA/KTM SX-E5)が続く。細野はクラス内最速の1分23秒台を記録する速さで後続との差をどんどん開き、独走状態へと持ち込む。一方、3番手以降は混戦となるが、レース終盤にかけて着実に順位を上げた#25 齋藤光志(TKS&かもん小池/スズキ DRZ50)が3位に浮上する。さらにペースを上げて最終ラップには髙村を捉え1秒396差まで迫る勢いを見せるが、そのままの順位でフィニッシュ。Aクラスは齋藤、Bクラスは細野が優勝を飾った。

ホンダ CRF125Fミーティング

大内健八が下田丈を交えた三つ巴を制す

ホンダ CRF125Fミーティングには、IA1クラスにも参戦した下田丈がゲストライダーとして出場。そんな中、1周目にトップを奪ったのは#1 万木大夢(T.E.SPORT 陸上競技部 with KYB/ホンダ CRF125F)。下田丈は4番手あたりから追い上げて万木とのトップ争いに加わり、その後ろから#41 大内健八(城北ライダース/ホンダ CRF125F)が追いかける展開。下田は2周目にトップに立つが、中盤には大内がトップを奪い、万木が抜き返す。3台の接戦が繰り広げられる。ところが、レース終盤、下田のハンドルバーが緩むトラブルが起き、戦線離脱を余儀なくされる。残る2人の勝負は、大内が1秒342差で万木を抑えてトップでゴール。3位には#501 小野沢颯太(RAPTOR LABBITS withモト部/ホンダ CRF125F)が入賞した。

Yamaha YZ125 BLU CRU Cup

永澤匠真が2秒差で抑える

若手育成を目的に併催されるYamaha YZ125 BLU CRU Cup。スタートで前に出たのは、タイから参戦した#163 KITTIPITH PRAWANRAM(ヤマハ YZ125)。#66 永澤匠真(YSP浜松 with BABANASHOX/ヤマハ YZ125)があとに続き、2人は1周目から横並びのバトルを展開する。序盤のうちに永澤がトップに立つが、KITTIPITHも食らいついて離れない。終盤にかけてKITTIPITHが再び永澤との差を詰めたが、永澤はトップを守り切りそのままチェッカーを受けた。3番手を走っていた#218 近藤祐介(レーシングチーム鷹/ヤマハ YZ125)は中盤に転倒を喫し後退。これにより#128 君山竜(WitchCraft/ヤマハ YZ125)が3位に入賞を果たした。

ファンバイク

玉井勇太がマイカルチャンプとのトップ争いを経て優勝

ファンバイククラスにはオフロードYouTuberのマイカルチャンプがゲストライダーとして出場。スタート直後に多重クラッシュが起きるなか、#237 玉井勇太(TEAMモト部&PITシマユウ/ヤマハ TT-R125LWE)が抜け出しレースをリードする。序盤は玉井、#41 大内健八(城北ライダース/ホンダ CRF125F)、#21 山中庸光(ペイントマジックヤマ&326R/ヤマハ TT-R125)の順で周回を重ねる。その後、マイカルチャンプが玉井とのトップ争いを繰り広げる。結果、玉井がトップチェッカーを受け、クラス内ベストラップを刻んだ#72 大塚忠和(POWER BAND with Technix/カワサキ KLX140)が追い上げ2位。#1 渡邊英雄(2ストおやぢ倶楽部&Club Technix/ヤマハ TT-R125LWE)が表彰台争いを制して3位を獲得した。

次戦、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026第9戦 第64回MFJ-GPモトクロス大会は、10月31日〜11月1日の2日間、宮城県のスポーツランドSUGOで開催される。IA2の柳瀬大河、IB OPENの外間匠がチャンピオンを決めた一方、IA1はウィルソンと大倉が17pt差、レディースは川井と川上が16pt差で最終戦を迎える。さらにIA1には、2026年MXGPチャンピオンのジェフリー・ハーリングス(Honda HRC PETRONAS/ホンダ CRF450RW)がスポット参戦する。シーズン最後の2日間を、ぜひ会場で見届けてほしい。

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